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小人の旅便り

初めましての方も、そうでない方もこんにちは。読みに来てくださってありがとうございます。ドイツ在住の酒井美和です。ヨーロッパ内は色々行きやすいし、ドイツと日本を行ったり来たりしている途中でトランジットを長めにしてみたりと、旅行はよくしている方だと思います。ドイツに住んでいるうちに、イタリアの楽しさに目覚め、毎年足を運ぶうちに、とうとう南から北まで全州踏破を達成しました。

私にとって旅が必要なのは、旅先そのものの魅力だけではなく、他の考え方があると気付かされることによって、日常的な閉塞感から逃れられること、限られた時間で決断したり、勇気を出したりする練習ができること、などの理由からです。日常に縮こまっていると、時々自分がとても無力で何もできない感じもしてくるのですが、旅行で色々やらざるを得ないと、さまざまな感覚が復活してくる感じがするのです。そんなわけで、生きている中で旅は欠かせないものになって来ました。

表題の「小人の旅便り」は映画「アメリ」の微笑ましいエピソードからです。アメリのお父さんは伴侶亡き後、塞ぎ込んで家を出なくなってしまうのですが、アメリは、庭にある焼き物の小人を友人のキャビンアテンダントに持たせて、あたかも小人が世界中の街から記念写真をお父さんに送ってくるかのように仕掛けました。お父さんは初めは訝しがっているのですが、だんだん気持ちがほぐれて来て、自分も旅に出るようになるのです。
私が旅について書くことは、読んでくれる方にどんな影響を与えるでしょう?少し、気持ちが広がるような瞬間があったらいいと思っています。
実際の旅だけではなく、住んでいるドイツのことも書いていこうと思います。人生は旅のようなものですから。

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