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kei02
夢の途中!?まだまだ走るアラフィフ
物心ついた頃から、小児喘息で入退院を繰り返していた。ある日、実習に来ていた看護学生が私の担当になり、何日も洗っていない汚れた髪をベッド上で洗ってくれた。そのうえ、肩まで伸びた髪を編み込んでくれたのだ。そのとき、私は心から感動し、「私も優しい看護師になりたい!」と強く思った。この感動は今でも忘れられない。
小児喘息のため、小学校は養護学校に通っていた。正直に言うと、まともに勉強しないまま小学校5年生になった。公立の小学校に転校したとき、授業についていけず、看護師になるどころか高校に進学できるかさえ不安だった。しかし、一生懸命勉強して、何とか普通科の高校に進学でき、看護師になる夢に一歩近づいた。
高校卒業後は、入退院を繰り返していた病院に就職し、同時に准看護師学校に通って資格を取得した。晴れてナースキャップをかぶり、准看護師として病院で働き始めたとき、夢がかなったと思った。
しかし、50歳を過ぎた今、私は保育士の資格を取得し、ベビーシッターとして働いている。もちろん、看護師の経験を活かしながらだ。看護師になったおかげで、自分の進む道を見つけることができた。「子どもを笑顔にしたい」—結局、それが私の原点だった。小児喘息で苦しみ、辛くて寂しかった小さな私を笑顔にしてくれた実習生の看護学生のように、今の私は子どもたちを笑顔にするために日々奮闘している。
なりたい自分に50年以上かけてようやくたどり着いたのか、まだまだ見えない未来があるのか、それを楽しみにしている。