キャプテンウルトラ「+マン」
「月も火星もはるかに超えて(中略)そーらゆーけキャプテンウルトラー」とテレビ主題歌を超短縮バージョンで怪獣軍団の映像をバックに流した後に大声で「マン!」と付け加えている特撮作品というか着ぐるみの出る「人情ドラマ」です。
劇中で「マンさん」と呼ばれるウルトラマン風の衣装を着たキャプテンウルトラマンを自称する工員のおっさん(漢字で万さん)が町で宇宙人とどつきあうウルトラファイトみたいな作品。
タイトル一発ギャグ狙いな作品。イメージビデオと言ったほうが似合う作品。夢オチな作品。
マンから宇宙人へのビーム攻撃はシネカリギザギザ光線。
全てマンおじさんの見てる夢。妄想。
ラストはマンさんとカマキリみたいに痩せたメガネの大学生の2人が仲良く酔っ払って道端で寝そべるシーンで終わります(ちなみに演じた二人はどちらも撮影当時大学3年生)。
宇宙人は「生殖」からの改造流用です。
1988年大晦日に「生殖」に続けてビデオで視聴しましたが、監督曰く宇宙人の着ぐるみがもったいないので作った1本とのことでした。
ただ個人の感想述べれば特撮凝ってる「生殖」よりもこっちのほうが3倍は映画としての出来はいい。上映時間も3倍だしね。
怪獣軍団はキャプテンウルトラ怪獣のガレージキットフィギュアを並べたものを映画冒頭のオープニングで映すだけした。
万さんが、何故「ウルトラマン」ではなく「キャプテンウルトラ」のほうのファンになったかは、ちゃんと理由があります。万さんの家はしつけが厳しく父親の戻ってくる午後7時以降はNHKかプロ野球した見られなくて、ウルトラシリーズの本放送も見られず、夏休みの午前10時の中国放送のウルトラマンやウルトラセブン、テレビ新広島のマグマ大使の再放送も両親共働きで児童館や延長保育施設に預けられる万さんは見ることができなかった。唯一見られるウルトラシリーズは広島ホームテレビで朝7時に再放送していた「キャプテンウルトラ」だけだった。それゆえに万さんのヒーローは見ることのできた「キャプテンウルトラ」と土曜朝8時に広島テレビで放送された「快傑ズバット!」だけだった。本編でも一応セリフで説明があります。