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クリーンマン

「クリーンマン」は1984年に東海大学福岡教養部の福岡県、和歌山県、島根県、徳島県出身者が建学祭公開を目指して作ったヒーロー特撮作品です。内容はよくある特撮もので玄界灘を背景に手前にミニチュアの住宅や鉄塔や戦車を置いてヒーローと怪獣の戦いを撮影しています。セリフ無しBGMのみで冬木透の「太陽の牙ダグラム」のBGMを使用しています。光線はシネカリ処理。命中した怪獣の頭部の爆発は花火処理。実はこの作品にはもう一人一年留年した東京都出身のEという人物が制作に参加しており、彼の監督で制作される予定でした。しかし東京知識と関東自慢話にミーティングに集まっても、「日劇の「ゴジラフェスティバル」がああだ」とか「平田昭彦に会ってどうだ」とか「自主映画語るなら河崎実くらい見てるよなあ」とか「円谷プロがああだ」「東映の生田スタジオがどうだ」「銀映社がこうだ」とか東京自慢のオンパレード。さらにマルサンのゴジラのソフビを筆頭にコレクション自慢のウンチク話ばかりで約束の脚本も書かなければスケッチも描かない彼にみんなが嫌気がさしていた頃に事件は起こりました。福岡県出身のNさんがBGMにどうかなと「太陽の牙ダグラム」のレコードを購入して持ってきたのですが、これを聞いたEさんは「何このチーンってのは?トライアングルかよ。お通夜かよ。葬式かよ。センスねえわ。冬木透もアニメのBGMやるようじゃ終わったな」と罵詈雑言の連発。特撮好きアニメ嫌いのEさんの本領発揮な暴言の数々についに切れたNさんが「そんなに東京東京言うんなら何で福岡教養部じゃなく湘南校舎に進学すれば良かったろうが都落ち」と言ってはならない言葉を言ってしまいグループは分裂。Eさんを排除して福岡県出身のNさん中心に残りの期間で出来る特撮ヒーロー実写映画を制作して建学祭で上映することとなりました。Nさん曰く「関東もんは好かん」だそうです。普段からライオンズが西武に買収されたことで「九州にはプロ野球は無理よ」と揶揄われていたこともあって、この日をもって、みんなEさんは絶交することとなりました。以後は集まると「マルEがどうこう」と名前を出すこともはばかられる雰囲気となりました。ヒーローと怪獣の着ぐるみやセットはNさんの高校時代の友人たちが高校文化祭で使用したものをリペイントして使いました。とはいえまともな造形は頭部のみでヒーロー怪獣ともに胴体部分はジャージでした。本来はEさんのアルバイト先のイベント会社からヒーローと怪獣の着ぐるみを借りてくる話になっていたので残念な結果となりました。まあ今にして思えばオリジナルなヒーローと怪獣での撮影になったのは良い思い出とうちの親戚が経営する下宿に住んでいたNさんが何年か後に就職して福岡に戻って親戚の家に遊びに来ていた時に言ってました。以下、生成AIで再現したクリーンマンと怪獣を掲載します。

クリーンマン
演じるのは和歌山出身のKさん
怪獣
演じるのは島根出身のTさん
東海大学福岡教養部の柔道王
生成AIで描かせたクリーンマン その1 身体も武装した純然たるヒーロー
クリーンマン その2 服装をジャージに
その3 もっと安っぽいジャージに
その4 もっと筋肉のついていない身体に
怪獣その1 頭部怪獣胴体ジャージを生成AIで描くも普通の怪人みたい
怪獣その2 胴体だらしなくするも頭部に人の頭が入りそうにない

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