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「機動戦士ガンダム」で憶えた「手向け」 「デビルマン」で憶えた「涙を振るって馬謖を斬る」

「機動戦士ガンダム」の最終回で宇宙要塞ア・バオア・クーから巡洋艦ザンジバルで脱出しようとするキシリア・ザビをビームバズーカで射殺するシャアが引き金を引く前に「ガルマ私のたむけだ」と言うのですが、これが当時小学生の私にはわからなかった。すぐ隣の兄に意味を聞いたのですが、兄もわからず「餞(はなむけ)」の間違いじゃねえかと適当なことを言うのでした。結局広辞苑を引いてみたら「たむけ」は「手向け」と書くこととその意味を知りました。
同じような疑問は「デビルマン」でもありました。第26話だったと思うのですが妖獣ララが精神病院に収容されるも手に余った医師が看護婦に「よし捨てよう」と言った後に続くセリフが「涙を振るって馬謖を斬る」でした。再放送で見たのか本放送で見たのか憶えていないのですが、この三国志について一切知らない時代にいきなり出てきた全く知らないセリフになんとも不思議な感想を抱いたものです。
後に、デビルマンの脚本を担当した辻真先さんがコラムでその意味と「特に説明もなくそのセリフが言えた当時の声優は教養があった」といった意味のことを書かれていたのを読んで、その意味を知り「なるほど」と思った者です。ちなみにこのセリフを劇中で言った精神科医役は北川国彦さんでした。
かくいう私が三国志を読んだのは「出師の表」を「しゅっしのひょう」と読んで恥をかいたのが原因ですから、「無知は知への扉」という言葉はいや真理ですね。

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