2月第三週に詠んだ短歌
一斉に落とす缶ペン振り向いた顔が昨日の子役に似てた
適当な受け身を取って踊り場の床にはいつも消しカスがある
35ページ以降は無事だった来週からは受ける数学
上履きで渋谷を歩くマルキューも今日は私を見下している
制服を着ているだけじゃ生徒にはなれない長い十分休み
色彩が失われてもアネモネを摘んで窓辺に飾る生活
青空が貼り付いた手で返されたボールはやがて八月の季語
それつまりメイドでしょうと週三で来る岡さんを友はそう呼ぶ
君の住む町をとばして冷房が効きすぎている職場へ向かう
神様がネオン吹き消し新宿の住宅街を片手ですくう