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Vol.32 「嫌いな人」を深掘りしてみれば、思わぬお宝が隠されているかもしれない!
「悟りを開きすべてを超越した者」
そんな者でない限り、世の中の誰しもが必ず1人は「嫌いな人」が存在するものです。
あなたの「嫌いな人」を想像してみてください!
では、なぜその人が嫌いなのでしょう?
「性格がきついから」「だらしないから」「横暴だから」「顔がいやだから」「体型がいやだから」「生理的にいやだから」「ケチだから」「暴力的だから」「ネガティブだから」「借りたものを返さないから」「平気で人をだますから」・・・
理由はさまざまだろう
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とはよく言ったもので、その人に一度でも「嫌い」という感情を抱くと、その人に関わりのあるものすべてに嫌悪感を抱くものです。
多くの人間がそうであり、例にもれず、かつては自分もそうしたタイプの人間でした。
たが「嫌い」と言っても、よっぽどの極悪人を除けば、すべてが嫌な要素で満たされた人間なんて存在しないはずであり、自分から見れば嫌な人でも、他人から見れば気にならない、むしろ良い人という認識になることもあります。
一面的な「イヤな部分」に感情に支配されているが故、見えていない、見ようとしていないだけで、参考とすべき良い面があるかもしれないのです。
今日はそうした話である。
前述した坊主のことわざでも、
「袈裟にしてみれば坊主が悪いだけで、自分が悪く思われるのは、たまったものではないのだ!」
もしかすると、その袈裟が100億円くらいの価値があるかもしれないし、はたまた値段が付けられないような国宝級のお宝かもしれないではないか?
そこで今日は「嫌いな人」への向き合い方について事例を交えながら説明していこうと思います。
では、いこう!
■とにかく意識を変えろ!
「嫌いな人」と向き合うには想像以上に大変です。顔を思い浮かべるだけでもイヤなのに、ましてその人の中身まで考えるのは気味が悪いからです。
一度でも「嫌い」という感情に固着すると、その感情を払拭するのは相当難易度が高いのです。
それにはコツがいります。
「人には誰しも良い部分がある」という前提意識を持つことが必要
もう一度言うが、すべてが嫌な要素で満たされた人間なんて世の中には存在しないのです。
意識を変えましょう!
意識が変わることで「嫌い」という感情に向き合うことができます!
◼️その人の要素を細分化してみよう
「ケチ」、「横暴」、「口が悪い」、「ハゲ」、「足が短い」・・・単なる見た目の悪口でもよいのでその人から垣間見える色んな要素を抽出してみましょう!
そして、それぞれの抽出した要素の反例を考えてみるのです。
例えば「ケチ」であれば「質素倹約」という捉え方になります。
「横暴」はニュアンスを変えると「強引さ」となりますが、仕事においては「強引さ」も時には必要です。日本人には欠如しがちで、見かたによれば周りを引っ張っていける良い意味な要素であるとも考えられます。
このように一見すると悪い要素でも、見方や考え方を変えるだけで、良い要素ともなりえるのです。
こうして「嫌いな人」を客観的に分析してみると、「嫌い」という感情も案外と薄まるものであり、またその人本来の「良い部分」も少なからず見えてくるものです。
■過去の事例
私もかつて職場に「嫌いなオヤジ」がいました。
年齢は30も上の人です。
新規事業を立ち上げる際に、経験豊富な人を一時的に入れようという話があり、その時に採用された人でした。
年配の人を例えた有名なことわざがあります。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
しかしその人は全くの真逆で、いつも偉そうにふんぞり返っており、前職いや全方位から嫌われている人物でした。
私はその人物の事を良く知らなかったので「招かれたのだから、それなりにすごい人なんだろうな」なんて思っていたのだが、
始めは大人しくしていたが徐々に態度が大きくなり、好き勝手やり始め仕事をめちゃくちゃにし、私とは最後にひと悶着あり去っていったのです。
ひと悶着とは、「喧嘩」です(殴り合いではありませんよ(-ω-)/)
前置きはさておき、そのオジサンには相当にムカついたのだが、大いに学ぶこともありました。
それは
「相手の懐に入り込む」テクニック
つまりは「営業力」である。
「クソ野郎(口が悪い?)」であったが、格上だろうと物怖じせず話しかける姿勢や、多少強引ではあるが交渉を進めていく姿勢は、現在の自分の仕事のベースとなっています。
また初期の頃は、オジサンの知識だよりで、オジサンがいなければ仕事を回せなかった事は確かであり、そうした部分は現在でも高く評価しています。
「クソ野郎」なんて言葉を今でも使うくらい、今でも「嫌い」なのだが、個人的にはオジサンの「良い部分」を参考にさせてもらい、仕事に活かしているのです。
■「嫌いすぎて」良い部分なんか見えない場合
「あんな奴に良い部分なんかあるか~!!!」<(`^´)>
あまりにもひどい事をされ、存在自体を受け入れられないという場合もあるかもしれません。
そうした時は、
「反面教師」として活用
「悪い例の見本」として認識し利用すればよいのです。
そうした認識一つでも、十分に価値があると考えます。
なぜなら、人生や仕事において「嫌われること」はデメリットでしかないからです。
逆のことをすれば嫌われない。実にシンプルです。
目の前のサンプルを大いに活用しましょう!
■まとめ
「嫌いな人」を嫌いなまま放っておくなんてもったいないです。
せめて「反面教師」
できれば「良い部分」を抽出し、自らの糧としていきたいですね!
みなさんも「嫌いな人」を分析してみて下さい。
ではまた次回(^^)/