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体質だと思って諦めていた口内炎が、薬膳を始めて1年経ったらいつの間にか出来なくなっていた

薬膳の勉強を始めたのは去年の8月。本格的に勉強し始めたのは日本中医学院へ10月に入学してからだから、約1年ちょっと経ったことになります。

1年たって、最近ふと「あれ?口内炎がしばらく出来ていない。」と気づいたんです。

口内炎によくなる人いませんか??

私は子どもの頃から口内炎がよく出来ていて、高校の修学旅行では口内炎が痛すぎて旅館のご飯が全く食べられなかった苦い思い出があります。泣

思えば看護師時代は口内炎悪化のピーク!!
常に2,3個口内炎が出来ていて、隣接して出来ている口内炎二つがくっついて巨大な口内炎になることもしばしば。

当時、勤務していた病棟は消化器内科。
消化器系の癌で抗がん剤の治療をしている患者さんが多い病棟だったのですが、抗がん剤を使うと副作用で口内炎が出来てしまう患者さんがたくさんいました。

その患者さんが使う口内炎の薬と同じものを処方してもらい、同僚には「平塚さん(旧姓)口内炎で研究論文書けるんじゃない?」と言われるほど。

あまりにひどいので、虎の門病院の口腔外科を受診して、何か他の病気が原因じゃないのか調べてもらったこともありましたが、特に病気は見つからず。

チョコラBBもケナログ軟膏もアズノールうがい薬もパッチ薬も一度出来てしまった口内炎にはあまり効果なし。。

口内炎になると、食べるのも話すのも痛くてテンションはダダ下がり。

ご飯の時に口内炎が出来たからと一人お粥を食べていると、「おれなんか人生で一度も口内炎が出来たことがないけどなあ。」と言う父がとても羨ましかった。

食生活も玄米食にしてみたり、ギー(インドの精製されたバター)がいいと聞けば試してみたり、断食するといいと聞いて断食道場に行ってみたりあれやこれややってみたけどいまいち変化なし。
体質なんだな、と諦めていました。


なのに、最近全然口内炎が出来なくなったんです。

因みに口内炎の原因は中医学では「胃熱」「肝火」「陰虚」
「気虚」
の4つのタイプに分けられます。

私の場合は自分で弁証した結果、どうやらこの「気虚」タイプ。

気虚タイプは「気」(エネルギー)が不足している状態。
しかも私は胃痛まであったので気虚が進んで陽虚という冷えやむくみも伴う状態にまで進んでいたようです。

つまり胃腸が冷えて疲れているので、胃を養生する生活を心がけていました。

具体的になにをしたかというと、漢方と食養生です。

薬膳を学び始めたころに萎縮性胃炎も発覚して、漢方薬局で処方された人参湯を半年ほど内服していました。

痛みが出るまで悪化している場合は最初は漢方の力を借りると回復が早いと思います。漢方は食材では届かないとところに入って治してくれるイメージです。

あとは胃(消化)に優しい食生活を心がけていました。
・よく噛む
・口の中に入れて冷たいと感じる温度のものを控える
・食べ過ぎない
・脂っこいもの控える
・お菓子食べない

具体的に言えば野菜は生ではなくスープにするとか、いろいろあるのですが上の5点に注意するようにしていました。

お菓子は昔からよく好きで食べていたのに、胃腸が整うにつれて以前ほど欲しなくなりました。

中医学では甘いものが食べたい時は脾が弱っていると言われるのですが、まさにその通りに。

とにかく消化に負担がかからないようにという点を注意。

こんな生活を続けていたら、いつの間にか胃痛はおさまり、口内炎も出来なくなっていました。

中医学のイメージは木を見るのではなく全体をみるイメージで、まさにそれを体感した出来事でした。

今までは口内炎が出来たら軟膏塗ったり、うがいしたり、必死に口内炎に対してのアプローチをしていましたが、胃腸を整えたらいつの間にか口内炎も治っていた。

じつは、口内炎以外にも体重が3,4キロ減ったのですがこれも胃腸を整えたせいだと考えています。

薬膳って、「これを治そう~!!」と必死になっている時よりも、少しずつ養生を続けているとある日ふと「あれ、なんだか最近調子がいいな。」のような感覚があるなと思いました。

急性の風邪の時の薬膳などそうじゃないものもありますが、西洋医学ではなかなか回復しなかった慢性的なものに関しては薬膳ってじわじわ効いてくるものだと。

まだまだ冷え性や他の不調も改善しきれていないものもあるのですが、日々の養生で少しずつ改善していこうと思います。



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