梅雨時期に食べたいハトムギ(ヨクイニン)
最近、ハトムギを何かしらの形で毎日とっています。
ハトムギと言えば、有名はペットボトルのお茶にも入っていますよね~。
今日はハトムギの効能とお勧めの食べ方についてまとめてみました。
ハトムギの効能
むくみにいい
性味の「淡」には利水効果を持つものが多いのですが、ハトムギもその一つです。
全身を潤してくれる津液と言うものが停滞すると湿というものになります。
特に湿度の高い梅雨は身体の中にもこの「湿」が溜まりやすくなるんです。
身体の中に湿が溜まってくると、重だるさを感じたり、むくんだり、食欲不振になったり色んな不調が出てきてしまいます。
ハトムギにはこの湿をたまらないようにしてくれる効果があるのです!
特に夏前の梅雨の時期からハトムギを取っておくと、熱を冷ましながら湿も出さないといけない夏バテ予防にもつながっていきます。
妊婦さんもむくみやすいと思いますが、ハトムギは子宮収縮効果があるので特に妊娠初期は食べないようにと習いました。
関節痛によい
中医学では関節痛のことを「痺証(ひしょう)」と呼びます。関節痛にはいろんなタイプがありますが、全ての痺証に共通して起こっていることが関節に湿邪がしみ込んでいるという状況なのです。
特に慢性的なものになればなるほど湿邪がしみ込んでいるので、ハトムギはこれを取るのが得意です。
私の相方は時々、この関節痛を訴えるので、ハトムギを食べてもらっています。
季節や悪天候で節々が痛む人なんかにも良いです。
胃が弱い人によい
私は萎縮性胃炎、相方もしばらく胃の調子が悪かった時期がありました。
たぶん、二人とも胃が強い方ではないと思います。
飲食物の消化機能能力が弱い人は、特に消化に負担がかかる甘いものの消化が苦手。
甘いものは消化不良となって湿邪に化けてしまうのです。
中医学の先生に「脾気虚の人はハトムギを主食に一割くらい混ぜて炊くと、消化にいいよ。」と教えて頂いたので、ご飯やパンにハトムギを少しだけ混ぜて食べています。
ニキビに良い
ハトムギは化膿性炎症の排膿効果があります。
今、顎にニキビが出来ているので、なるべく熱を取ってくれる食べ物と合わせてハトムギ茶も飲んでいます。
ニキビに限らず場所はどこでも良くて卵巣嚢腫とか、歯茎とか、歯肉炎、咳で痰に膿が混ざっているとか化膿していたら排膿するハトムギを取るといいです。
肌をきれいにしてくれる
ハトムギは皮膚の表面にある形のある邪気を取り除いて尿として出すのが得意です。
数年前から顔にイボのような出来物が出来て、皮膚科に行くと「老人班」と診断されました。泣。
ハトムギは老人班に効く、効かないは色んな考えがあるようですが、久しぶりによく自分の老人班を見たらちょっと薄く凸凹も軽減してきているような気がします!
引き続き経過観察して、実際に効果があるのか実験中です。
因みに日本補完代替医療学会誌 第15巻 第2号 「ハトムギ全粒熱水抽出エキス:事例研究」鈴木信孝:著に老人性色素班例にハトムギの摂取が有効だったと報告されています。
参考にした文献です⇓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/15/2/15_127/_pdf
漢方のヨクイニンはハトムギの皮を取り除いていた成熟種子の事を指すので、上記の論文を参考にすると食用のハトムギ丸ごと摂取した方が論文で出た結果と同じ結果が得られそうだなと思いました。
先日、漢方薬局でハトムギの化粧水のサンプルもらったので、使ってみましたが香りがすごく良かった!
サンプルのなので効果は検証できませんでしたが、香りが良かったので気滞タイプでイライラしやすい私には合っているかも。
おすすめの食べ方
ハトムギ茶
一番手軽にハトムギを摂取できます。
空がどんよりしていて湿度高めな時は子どもたちの水筒にもハトムギ茶をいれたりしています。
アレルギー体質で鼻詰まりが酷く湿邪が溜まっていそうな時にもハトムギ茶にしています。
ハトムギ茶単体で入れることもあるし、その日の体調に合わせて麦茶、ハブ茶あたりとブレンドしても美味しいです。
水分も飲み過ぎると湿になるので、自分用にハトムギ茶を淹れる時は少し濃い目に煮出すようにしてます。
炒りハトムギ
子どもたちが大好きな炒りハトムギ。ポリポリとスナック感覚で食べることが出来ます。
建脾作用といって、脾胃虚弱には炒って使った方が効果があるそうですが、よく噛まないと消化に悪そうなので、クルトンみたいにスープにトッピングしたりすると水分を吸って柔らかくなるので良いかも。
胚芽付きのハトムギはちょっと癖があるので、初めて食べる人は胚芽を剥いてある方が食べやすいかもしれません。
癖がなくて美味しかったです⇓
生ハトムギ
生のハトムギはちょっと煮るのに時間がかかるかもしれせんが、色んなお料理に使えて便利です。
ハトムギだけ煮てストックしておけば手軽に使えそうと思いつつ、別に煮るのが面倒でご飯と混ぜて炊いたり、カレー屋シチューに入れて一緒に煮たりしています。
予め浸水しておくとかなり柔らかくなるので食べやすいです。
白いご飯に混ぜるだけだと長男と次男が嫌がるので、ミートソースに入れたり、炊き込みご飯の時に入れたりすると食べてくれます。
逆に末の娘っ子は似たハトムギが大好きで、ハトムギだけ食べたがります。
中医薬膳学の先生は小豆と一緒に炊くと美味しいって言ってたので今度試して見ようと思います。
他の中医学の先生はお味噌汁に半分茹でたハトムギを入れるにも手軽でお勧めとおっしゃっていたので、作ってみたら美味しかった。
ハトムギ粉
子どもたちがパン好きなので、3日に一度は朝ごはんにパンを焼きます。
ホームベーカリーで焼くのですが、食パンにハトムギ粉を一割ほど混ぜて 作ります。
混ぜない時と比べてややしっとりと焼きあがるような気がするし、味も美味しいです。
休日のお昼ご飯に作るピザ生地にもハトムギ粉を混ぜます。
梅雨時期は特にチーズって湿溜まりやすそうだなーと思いつつも子どもたちがピザ大好きなので、トッピングにグリーンピースやコーンを乗せたりして少しでも湿が溜まらないように悪あがきします。
先日作ったインドのお菓子「ラドゥ」にもハトムギ粉を一割混ぜて作りました。
ラドゥは主な材料がひよこ豆の粉、バター、砂糖なのでこれまた消化に負担がかかりそうなんですよね。
イベント用に作ったのですが、少しでも湿対策としてハトムギ粉と
良い香りでこれまた湿邪を取り去ってくれるカルダモンをいつもより多めにいれました。
まとめ
ハトムギに効能とお勧めの食べ方について書いてみました。
ハトムギは「ヨクイニン」という立派な生薬です。
ただ、ヨクイニンも効果は強くないので毎日常識の範囲内で摂取するのは大丈夫かと思います。
そして、食べ物のアプローチだけでなく、湿を溜めやすい冷たいもの、甘いもの、味の濃いもの、脂っこいものを食べ過ぎないとか、部屋を除湿するとか、汗をかくとか、身体に湿を溜めない対策も大事です。
また、その人の体質によって冷え性の方だと水はけが悪くなるので、温めることと平行して行った方が効果的だし、巡りが悪くて湿が溜まりやすいのであれば同時に巡りをよくすることも行う必要があります。
ハトムギ粉が効果ある、炒ったものが効果があるなと人によって違うようなのです。
自分に合った摂取方法や量を試してみて下さいね。
湿対策もハトムギさえ食べていれば大丈夫というものではないのですが、梅雨の時期におすすめの食材ではあるので、ぜひ取り入れてみてください