お風呂あがりのわたしの髪の毛は坂本慎太郎みたいにもさもさしていて、外では小雨が降りっぱなしで、何も食べていなかったから視界がブラックアウトしそうになった。でもなぜかジムジャームッシュの映画のヒロインになれた気がして悪くないかなと思えた。今は映画見る気力もないけれど
脆い記憶にすがりながらも、現在を生きてまた記憶を紡ぎ続ける。私たちは忘れっぽいから、ぽつんとその糸は切れてしまうように見えるけれど、経験した事実は無くならない
時間は体感速度を変え、過ぎゆく数字はただの記号に過ぎない。しかし雪は着実に溶けており、陽光はまろやかなことに気づいた。もうすぐ新しい季節が始まる。プールに飛び込むように、既知の環境の外側へ踏み出すことは少し怖いけれど、期待に胸が躍る。
布団の中は温かくて、ほっとする。思い出す…誰かと一緒に過ごす一日が本当に楽しかったこと。思いがけず友人たちと出先で会ったこと。祈りに満ちた言葉のやりとりをしたこと。身体を動かしたこと。目標を明確にしたこと。とても恵まれている。おやすみなさい。誰もが素敵な夢を見られますように。