彼女のirrumation

大きすぎるそれを口に含むとき、彼女の喉の奥はきゅっとなる。

それでも続けていると、涙が出てくる。

溢れてくる涎で彼のそれが艶っぽく濡れて光っているのを見ていると、嬉しくなってもっと奥まで咥えたくなる。


「がはっ……んぐっ……ぅえっ……」

優しすぎる彼は

「そんなに奥まで咥えなくて大丈夫だよ、苦しいでしょ?」

なんて言っちゃうけど、本当はここで髪を掴んで、もっと喉の奥にまでそれを押し込めて欲しいと彼女は願う。願い続ける。

優しすぎる彼は、彼女が『優しく愛情溢れたロマンティックなセックス』のテンプレートなプレイに、吐気がするほど飽きていることをまだ知らない。

欲しがるよりも先に与えられることが当たり前だった彼女は、ベッドの中で

「さんざんじらされておあずけされて、だけど欲しくて欲しくて渇望する」

それだけをただひたすらに欲する。

髪を掴まれて喉の奥まで咥え込んで、そのときに流す涙は、ただの嬉し涙だ。欲深くねだって欲して、貪欲に求めたいだけだ。

優しく髪を撫でるのは、すべてを終えた後でいい。ベッドの中では鷲づかみにしてほしい。

それだけを願って、彼女は、欲よりも深く、喉の奥まで。


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