小さな旅・思い立つ旅 北播磨・東播磨の国宝篇
日本には国宝が約1000件指定されており、ざっくりした内訳で建築物:約200件と美術工芸品:約800件。旅をする目的地になるのは建築物なので、その200件の都道府県別の登録件数を調べた結果は、以下の通り。
1位 奈良 64件
2位 京都 51件
3位 滋賀 22件
4位 兵庫 11件
5位 和歌山 7件
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8位 大阪 5件
これ全国のランキングではなく、関西のランキングだよね?
と聞きたなる順位。。全国の7割の国宝が関西にあるんだから。。奈良や京都が多いのは誰でも想像できるけど、滋賀や兵庫に国宝が多いイメージを持っている人は案外少ないんじゃないかなぁと思ったり。
ちなみに、東京は2件で神奈川は1件で千葉は0。
北播磨と東播磨に集中する国宝のお寺
ということで、関西在住の身としてはこれだけ日帰りの旅に恵まれた環境はないわけで、今回は11件の国宝をもつ兵庫県を選定。
姫路城だけで複数件獲得しているので、場所でいうと国宝があるのは姫路城とお寺が5つ。広い兵庫県なのに5つのお寺がすべてが北播磨と東播磨集中しているものだから、まとめて行こうと思えば行けるかと。
旧グッゲンハイム邸+ジェームス邸
いきなり国宝とは関係がないけれど、塩屋に残る半世紀以上前に建てられた洋館2つを紹介。特にジェームス邸は結婚式場+レストランとしてリノベしているので、ランチで行くだけでも一見の価値はある。
舞子海上プロムナード
こちらも国宝には関係ないけれど、橋の下から眺める明石海峡大橋の景色もいいし、橋の上から海を見下ろす体験も圧巻かと。
太山寺
神戸市内で唯一の国宝の建造物。密教本堂式と呼ばれる形態という説明はあるが、そんなことはどうでもよく、ゆっくり散策すればいいかと。
朝光寺
加東市にある国宝。こんなところに国宝があるの?と、びっくりするほどまわりに何もない。。
浄土寺
小野市の国宝。外観のシンプルさと、内観の赤く染まった空間に鎮座する阿弥陀さんがもう圧巻。最高に美しいお寺なのに、いい写真が残ってない。。
ふく蔵
酒蔵を利用したお店の感じはもう少し改善の余地はあるけど、料理も、GRAPHの北川さんのCIもいい感じ。水と米だけで醸す純米蔵の思想も、それを支える加古川と山田錦の田園が広がる自然もとてもいい。
ten
一つの田圃から採れた酒米だけでつくられる日本酒「一圃一酒」。
ワインのように産地の特性を生かしたつくりもいいし、shopのセンスも抜群にいい。サッシレスの開口で切り取られた田園風景は絵画のよう。
一乗寺
加西市の国宝。天台宗叡山派に属するお寺で、国宝の三重塔は、兵庫県下に現存する最古の塔婆とのこと。比叡山や高野山といった平安密教はその場所に足を踏み入れた時の、荘厳な感じが他の時代のお寺とは全然違う。
鶴林寺
加古川市の国宝。神戸、加東、小野、加西、加古川と5つの市を横断して5つの国宝を巡る旅。途中で洋館や酒蔵も立ち寄りながら、一気に国宝を堪能できるのが、北播磨・東播磨の最大の魅力ではないかと。