変わり者の時代

大学時代の部活の仲間が、長野県伊那市でthrive fieldsという「自然と一体化した暮らし?」を実践していて。Instagramで発信される様子をオンラインで見ていたのだが。GWに妻の実家の別荘(長野県)に来ていたので、DMで連絡をとって会いに行ってみた。

大学時代から身体を鍛えて屈強な身体つきをしていたが、その後社会人でトライアスロンにはまり、その中で自然と調和する暮らしに興味をもち、パーマカルチャーという持続可能な暮らしを学び、その暮らしを実践するため、伊那市に広大な土地を買って、2022年から、土日や休みを使ってちょっとずつ土地を開拓。(文字通り開拓で、手つかずの自然を、木を伐り、田畑を耕し、古民家を再生して、暮らしを創っている) そして2024年4月からは実際に暮らし始めていて、農作業や土地の開墾をワークショップ等を開いて、持続可能な暮らしに挑戦・実践しているみたい。

40歳になり、残りの人生を教育改革に捧げたいなと思っている私的には。「一人ひとりが自分の人生を自分らしく生きる」が教育の一つのゴールだとしたら、それをまさしく実践している友人の一人が、どのような人生の変遷をへて、いまの暮らしにたどり着き、いまどのような思いやモチベーションで生きていて、今後どこを目指そうとしているのか。またそこからどんな影響が、家族や地域等周りの人に起こっていくのか、に興味があったし。

また私の妻も「自然と調和した暮らし」に興味ある人で、家でも生ゴミを土に循環させるコンポストをやってみたり、家の近くでレンタル畑をやったりしているのと。たまたまその友人の奥さまは、コーチングを10年以上生業にしている方で。妻も最近コーチングを学びだしているので、そういう意味でも、この友人夫婦と会うことは夫婦で楽しみにしていた。

当日同じ長野県とはいえ、車で1時間半の距離。下道で行ったので、山を超えて、ウネウネクネクネ進む。伊那市の昔ながらの日本の原風景に囲まれながら、そして最後は車一台ギリギリの細い道を上がって、友人宅に着く。

古民家を再生している途中の、ご自宅から友人が顔を出す。同じ40歳とは思えない引き締まった身体つきとワイルド感溢れる風貌。笑

簡単に家の中を紹介頂いたあと、彼がその土地で作ったお米(ササニシキ)を使った絶品カレーを頂く。(めちゃ美味しかった!)

その後東京ドーム1個分くらいある土地を、「ここは木を抜根して畑にしたところ」「ここは水を引いて田んぼにしたところ」「ここは今から木を間引いて車も入れるように道を作る予定」「この納屋も改築して、民泊出来るようにしたい」「ここはコンポストで生ゴミはここで土に戻してる」と、Instagramで見ていた世界と今後創り出していく未来を一つ一つ丁寧に語ってくれる。想像以上に大変そうだけど、でも彼の笑顔がその充実度を物語っている。

敷地案内から家に戻り、最近ハマっている手挽きコーヒーを淹れながら、コーチングをされている奥さまとも会話。

10年前に旦那さんについて行った海外でコーチングに出逢い、最初は知り合いベースで細々とコーチングをされていたが、日本に戻り、本業としてちょっとずつ範囲を広げ、今や組織コーチング等で企業もクライアントにしながら、ご活躍されている。

そしてそんな奥さまのイキイキと生きられている姿に触発され、旦那も務めていた金融会社をやめ、スポーツ系の会社を経て、パーマカルチャーを実践する暮らしに至る。

そこに至る夫婦での受け止め方や、支え方、もちろん今笑って受け止めるまでに沢山話し合っただろうし、色々あったのだろうけど。それぞれの変化を前向きに受け止め、人生を楽しんでいる二人の関係性がとてもステキで。その夫婦に育てられるお子さんたちも今後どういう風な大人になっていくのか楽しみでしかない。

40になって、自分の人生を生き始めた私達夫婦にとって、今回のthrive fields訪問はとても刺激的でステキな時間で。また定期的にその暮らしぶりの変化を見に来たいなーと思ったし、ご夫婦も今後お付き合いが続けていけるといいなーと思った。

その日、妻の実家の別荘に戻り、義父母から「どうだった?」と聞かれ、撮ってきた写真と共に一通り報告したあと。

義母から一言。
「自分たちの時代と随分変わったのだなと 実感するね。皆が同じ方向見ることもないから 個性ある人生を歩めば良い。私たちの時代は、例えば、無農薬野菜を食べてるだけで変わった人と見られたけどね」
とおっしゃっていて。

もちろん、彼ら夫婦のような暮らしは、今でもイレギュラーというか、いわゆる「変わり者」と呼ばれる暮らし方だと思うのだけど。

でも、その生き方は、少なくとも私たち夫婦にとってはカッコイイ最先端の暮らしだったし。

皆が同じ暮らしをする必要は無いけど。

でもその「自然と調和する暮らし」の中で、「地球の中で人間が担うべき役割は何か?」を考えるとか、そういう考え方、暮らし方は、地球人皆が考えなきゃいけないテーマで。

一人ひとりが個性ある人生を楽しみながら。

それでいて地球のために、自然のために、人のために、社会のために、自分たちは何が出来て、次の世代に何が残せるだろうか、ということを、一緒に考え、実践することは大切だし、自分もそうありたい、と思った。

GWの素敵な出逢い、素敵な時間に感謝。

以上

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