![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75752075/rectangle_large_type_2_d3fe63cbac09798ec709b898e31735ac.jpeg?width=1200)
28. 幸せとトラブルを呼ぶフォルケの冬のパン作りクラス
お久しぶりです。気づけば4月になってましたね。
今日はフォルケでのパン作りの思い出について書いてみようと思います!
通っていたフォルケでは秋学期の前期から後期に変わるタイミングで、メインクラス以外の授業を変更する仕様になっていました(春学期でも前期→後期の切り替わりでクラス変更有り)。
一部のクラスは無くなって、いくつかの新しいクラスができるとのこと。演劇とかアクセサリー作りとか、色んなクラスがあった中、パン作りと水泳を選択。
せっかくなので今まであまりやったことないクラスで、かつ興味があるものを選んでみました。パン作りなんて、小さい頃親と作ったことあるかな?(曖昧)ホームベーカリーもまだ使ったことないし、水泳もなんとか泳げる、くらいのスキルしかないので。
偶然、パン作りのクラスと、元々とってたアウトドアクラスの先生が同じだったので、あまり緊張せず授業ができました。授業で使う用のキッチンに小麦をひくマシンがあってびっくり。
普通に買ってきた小麦粉を使うこともありますが、ひきたての小麦粉は美味しいからたまにこうして粉から作ってました。
このパン作りクラス、学校のおやつを作る役割を担っているので、結構大量に作ります。もはやバイトレベル。
捏ねては焼いて、焼きあがったらまた次のをオーブンへ。なかなか忙しいけど、音楽をかけて、時にはみんなでノリノリで歌いながらつくったので楽しかったです。
焼き上がりを学校のキッチンに届けたら、お待ちかねの試食タイム!クラスが最高潮に団結できるこの時間、熱々のうちに食べたい!という欲望を満たすためにコーヒーと紅茶をとりに行く係、人数分のカップを取りに行く係、掃除道具を片付ける係、テーブルセッティング係と分担してテキパキとウキウキ試食タイムに備えます。
焼きたてパンが食べられるだけじゃなくて、デンマークはバターとかクロテッドクリームとか、日本ではお高くて塗りたくるのに遠慮する乳製品が豊富なので、心ゆくまで塗りたくれるのが嬉しいですね。
デンマークは国土が平らで「パンケーキのような国」と呼ばれているほど。酪農が盛んなのも頷けます。一方、日本は国土の8割が山ですからね、なかなか酪農は大変。北海道とか、高原地域でしかやれないので。
バター塗りたくってると「バターとパンとジャムの黄金比率を破ってはならない」と先生がありがたいお言葉をかけてくれたので、遠慮なくジャムも盛り盛り乗せることにしました。最高( *`ω´)
欧州でよく食べられている冬のお菓子、ジンジャーブレッドクッキーも焼きました。すぐに焼ける=すぐに焦げるので、オーブンの前での見張りが大変です。
実際、少し焦がしてしまって「こんなのみんなの前に出せないよ」と先生に注意されましたし。あ、少し焦がしてしまったクッキーはクラスのみんなで美味しく頂きました(о´∀`о)
北欧諸国で食べられる、クリスマスのルシアパンも作りました。元々は冬至の時期に暗い冬に光を照らしてくれた「聖ルシア」を称えてつくったのが始まりだそう。
北欧に元々ある冬至祭とキリスト教の聖人の文化が混ざってできたパン。サフランで黄色く色付けるんですが、サフランはめちゃんこ高いので、刻んで生地に入れるまでなんとも言えない緊張感がありました(笑
「絶対、絶対くしゃみしないでねっ!一欠片も残さず生地に入れて」と先生も必死でした。
上の写真に映ってるダニッシュボーイ、おやつ用のパンを「1人2つまで」のルール守らず食べやがって、私のおやつパンが消滅したことがあるんですよ(恨み
楽しみにしてたのに。こいつも試食したのに。「ごめんね。美味しかったから、つい⭐︎」って悪びれずに言うので思わず喧嘩腰で対応してしまいました。
パンは幸せを呼ぶけど、トラブルも生み出す魅力的だけど罪深い食べ物ですね。
パンおやつの日は結構みんなのテンションが上がるので、メインでとってた「デンマーク語と文化(Dansk sprog og kultur)」のクラスでも雑談タイムで幸せのパンライフについて話すことがありまして、
とある学生に「日本人がバターを前にテンション上げてるのは何故?」と聞かれまして
日本は酪農ハードモードな国なのでバターが高いんだよー。マーガリンで代用してるよー
と話したところ「マーガリンは体に悪いから食べないほうがいい」と言われまして。。。
こういう、簡単に「○○は体に悪いから」っていうの、個人的にすごく嫌いなのでついつい反論してしまいました。
後は漫画の通りです…。摂取量を考えればマーガリンもリスクは少ないしヴィーガンの人も食べられるし、色んな選択肢が増えるのはいいことだと思うの。
先生がうまくフォローしてくれるついでに、西洋医学者で毒性学の父ウァン・ホーエンハイム・バルケルススの「すべての食材は毒があり、毒になるかどうかは摂取量次第」という言葉を紹介してくれたのが印象深かったです。
ちなみに、少し話はそれますが、バター大国(勝手に言ってるだけ)デンマークのスーパーでバターを買おうと思ったらマーガリンだった悲しい事件がありました。smørはデンマーク語で「バター」の意味だし他のと値段変わらないから何気なく買った黒いこの子、ヴィーガンの人向けのマーガリンでした( ´ ▽ ` )
じゃぁマーガリンって書いといてよぉぉぉぉぉぉぉぉ(泣
別にマーガリンも嫌いじゃないですよ?あっさりした味の方がいい時もあるし。でも私、この時バターが食べたかったのぉぉぉぉぉ!
そんなこんなで、パン作りクラスのおかげですっかり小麦の奴隷になったので、朝ご飯がパン派になりました。日本でも幸せパンライフを続けています。
パン作りクラスで得たカロリーをうまくアウトドアクラスと水泳クラスで消費できていたようで、奇跡的に体重は増えませんでした、やったぜ。
次回は少しスパルタなフォルケの水泳クラスについて書きたいと思います。
それでは、Vi ses!
*日本のバターメーカーの「もうマーガリンを体に悪いなんて言わせねぇ」という企業努力の話はミヨシ油脂株式会社のサイトを引用しています。こういうの好き。
いいなと思ったら応援しよう!
![みう@デンマーク徒然日記](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/140706822/profile_2fcad172d6523c3329a7aec922c42c18.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)