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1960年代~80年代の泣ける名曲100選⑨~「歌謡ロック編 2」~CASCADE、吉田拓郎、シーナ&ザ・ロケット、RCサクセション、福山雅治、泉谷しげる等30曲

「歌謡ロック 」という定義自体が曖昧なので、選ぶ方としてはあまり制約がないのがメリットです。その代わり、あれもこれもとリンクして行ったらどんどん増え行ってしまい、1回では終わらなくなりした。

選んだ曲は
①哀愁を帯びたマイナー調
②アップテンポのリズム
③バックにエレキギター使用
の三つ位しか共通点がないような感じになってしまいました(例外あり)。

今回も1980年代以降の曲が含まれています。

「歌謡ロック編 1と3」はこちら。


※動画再生中に画面右下の▢をクリックすると画面が拡大されます。


CASCADE「Sexy,Sexy」(2000)

TVアニメ『学校の怪談』のエンディング・テーマ曲。
メロディよりもリズムや歌詞が重視されるが曲が主流となった時代にあって珍しくリズムよりも美しいマイナー調のメロディに重点が置かれた曲。メンバーは殆ど動かず歌詞にあるようにボーカルのTAMAMIZUが身体をくねくねとゆらせながら歌うのが特徴。

サデイステイックミカバンド「タイムマシンにお願い」(1974)

日本初の本格的ハードロック歌謡曲で、サデイステイックミカバンド最大のヒット曲。高中正義のギター、特に間奏が光ります。
斬新なSF的歌詞もさることながら、初めて聴いた時、突然プッツンしたようなエンディングにはびっくりさせられました。

こちらは再結成時に霧島カレンを迎えて行われたライブ。

Sadistic Mica Band+霧島カレン「タイムマシンにお願い」(1989)

                                  高中正義のインスト曲を2曲。

高中正義「SHAKE IT」(1986)

ドラマ「お坊っチャマにはわかるまい!」の挿入曲になり、エレキインスト曲としては珍しくオリコンにチャートインしています(57位)。私は観ていませんが、ドラマには高中自身も形成外科医と出演していたそうな。

高中正義 「de Exotica 」(1986)

2曲とも演奏は非常にハードでタイト。それでいて、主旋律は抒情性を強く感じさせるをマイナー調。欧米のベンチャーズやサーフィンエレキ、サンタナ、シャドウズ、北欧エレキなどのエレキインスト・バンドには見当たらない独特なサウンドで、マイナー調ハードロックエレキと呼んでよろしいかと。
「SHAKE IT」と同じくアルバム「ジャングル・ジェーン」収録曲。
こちらもシングルカットされています。

福山雅治「HEAVEN」(2001)

ドラマ「OUT〜妻たちの犯罪〜」主題歌。
バック演奏は派手ですが、まだ21世紀に入ったばかりなのでメロディ自体はいい意味で昭和歌謡とさほどかわりませんね。オリコンチャート1位になっていますが、どういう訳か大ヒットしたという印象はありません。

福山雅治「Gang」(2001)

ストレイ・キャッツ風ネオロカビリーにスウィング・ジャズとブルースロックで味付けしたような感じの軽快な曲調。
福山雅治が吸血鬼役を演じている幻想ホラー風PVがなかなかよく出来ています。

来生たかお「ほんのノスタルジー」(1980)

「Goodbye Day」と並ぶ初期のヒット曲。

吉田拓郎「人間なんて」(1971)

映像は、1979年篠島での大規模野外ライブの模様。

元々はアルバム「人間なんて」の表題曲でごく短いアコースティックフォーク曲をロック化した「ロック化されたフォーク」で、欧米のバーズやニール・ヤングなどの「フォークロック」に近いかと。この曲を聴いてから原曲を聴くと、あまりにもあっさりし過ぎていて拍子抜けすると思います。

その昔、ボブ・ディランが初めてエレキギターを抱えてステージに立った時、会場からは大ブーイングの嵐だったらしいですが、吉田拓郎の場合は全くそんなことはなくむしろ歓迎されたようです。

吉田拓郎は長時間の野外ライブで声がかすれてしまっており、中盤は学生運動が盛んだった頃のアジ演説のように聞こえます。

木原慶吾&スピリッツ「機嫌を直してもう一度」(1978)

日本では1970に望月浩が「エレキ歌謡」としてヒットさせた曲のカバー。
米国ガールグループのシフォンズが歌った「STOP,LOOK AND LISTEN」(1966)という曲が元歌とされていますが、1962年にカビリー歌手高松秀晴がレコード発売しているというミステリー。

シーナ&ザ・ロケッツ「ユーメイ ドリーム」(1979)

シーナ&ザ・ロケッツの出世作であり、最大のヒット曲。
この曲を始めて聴いたのは1980年の「New Year Rock Festival」。シーナが全く場違いな超ゴージャスな衣装で登場したのにはびっくり。

関連記事
「You May Dream」は、シーナと鮎川誠との馴れ初めを描いた青春音楽ドラマの秀作でした。

RCサクセション「雨上がりの夜空に」

「雨上がりの夜空に」は、RCサクセション最大のヒット曲。歌詞があるコトの暗喩になっているのは誰でもすぐに分かりますが、言わぬが花でしょうね。

最後まで反戦・反核を貫いた忌野清志郎。「LOVE ME TENDER」の「長生きしてえな~」の歌詞も空しく惜しくも2009年に他界してしまいましたが、2年後の福島原発事故まで永らえていたら何と言ったでしょうか。聞いてみたかったです。

RCサクセションが東芝EMIから発売予定だったシングル「ラヴ・ミー・テンダー」とカバーアルバム「COVERS」が反原発の歌詞の曲(「サマータイム・ブルース」)を含んでいたためを発売中止に。急遽レコード会社を変えて発売されアルバムはオリコン1位を獲得したものの、放送業界は大口スポンサーである電事連に忖度して「放送禁止歌」に指定するという暴挙。

RCサクセション 「サマータイムブルース〜LOVE ME TENDER」

元歌はエディ・コクランとエルヴィス・プレスリー。
「LOVE ME TENDER」のブルースロック風アレンジが秀逸です。

アルフィー「 メリーアン」(1983)

                                  つのだひろ 「 メリージェーン」(1971)

しっとりとしたロッカバラードの名曲ですが発売と同時にヒットした訳ではなく、私が初めてこの曲を知ったのも清水邦夫・田原総一朗共同監督の青春映画『あらかじめ失われた恋人たちよ』(1971)の主題歌として使われていたからです。桃井かおりは、この映画がデビュー作。

つのだひろとスペースバンド 「メリージェーン」(ライブ)

こちらのライブは、アップテンポで随分ロックぽいアレンジです。
つのだひろが当時恋していた外国人留学生に向けたラブソングだそうなので、歌詞は全て英語。曲のよさから言っても本格的に外国の音楽業界にプロモートしていれば、もしかしたら海外でもヒットしたかもしれません。何せ、あのプラターズがカバーしているくらいですから。

橋本聖子&疋田圭世「踊り子」

村下孝蔵のカバー。
ピッタリ息が合ってハモリもなかなかです。

プリンセス・プリンセス「ダイアモンド」(1989)

                                  絵夢「遠くへ・・・」(1976)

                                  小島麻由美「真夏の海」(1996)

小島麻由美はこの曲がTVCMに使われてスマッシュヒットした事から世の中に知られるようになりました。歌い方が独特です。

小島麻由美「セシルカットブルース」(1998)

日本独自の「なんちゃってブルース」ではなく、正真正銘の「ジャズブルース歌謡」。アップテンポで陽気な「真夏の海」とは一転してかなり重たいサウンドになっています。

セシルカットは女優のジーン・セパーグがオットー・プレミンジャー監督の「悲しみよこんにちは」(1957)に出演した時のセシルという役名から来ています。この時のジーン・セパーグはオードリー・ヘップバーンより更に短いショートカットで出演。世の女性たちにセシルカットブームを巻き起こしました。

ビートルズが長髪で既成の価値観を破壊したように、セシルカットは女性は長い髪が当然とされた既成のジェンダー価値観への挑戦であり、セシルカットのツイッギーが広めたミニスカートと共に女性解放運動の一翼を担った一種の文化革命でした。

ニック・ニューサ「月影のTOKYO」(1988)

以前、このシリーズでリンクした篠塚真由美のカバー。
バックのむせび泣くようなブルースギターが、メロディを引き立てている正統派歌謡ロックです。

山崎ハコ「気分をかえて」(1990)

元々は1975年に制作されていた未発売曲。その後、香坂みゆきに提供されてヒット。1990年に11枚目のシングルとしてセルフカバーしています。
今回は、素晴らしいバック演奏が聴けるブルースロックアレンジで。中島みゆき唯一のブルースロック「トラックに乗せて」と同じような感じです。
山崎ハコの曲調と歌詞はブルースとの相性がよいらしく、アルバムではブルース曲を何曲か歌っています。

山崎ハコの曲については、こちらの記事で詳しく書いています。

泉谷しげるwith LOSER「デトロイトポーカー 」(1989)

アコースティックギター時代の初期のヒット曲「春夏秋冬」の頃とは随分な変わり様ですが、この頃の泉谷しげるのステージの特徴は、観客に対する挑発と「お説教」。泉谷のボーカルは歌うというより吠えているという感じですね。バック演奏は、非常にハードです。

ヒロスケ「深夜営業午前二時」

渋い前半もいいですが、ルースロック調に転調する後半の黒人霊歌「時には母まない子のように」が素晴らしく、この曲の一番の聴きどころになっていす。たしかダウンタウンブギウギバンドもカバーしていたはずですが、ユーチューブには見当たらなくて残念。

芝田洋一「酒もってこい(ライブ)」(1980)

酒が飲めれば理由は何でもいいと言う酒飲み応援歌。
ヤマハポプコン優秀曲賞受賞曲。
バックの演奏はブルースロック色が濃厚ですが、エレキギターと共にエレキ三味線が使われている点がが特異です。

Mi-Ke 「想い出の九十九里浜」(1991)

ドラマ「ナースステーション」の主題歌。
歌詞にはGS曲の題名が散りばめられていて話題になりましたが、さて、あなたは何曲分かるでしょうか?

Mi-Ke はビジュアル面にも力を入れていて、衣装デザインや服のカラーコディネートなどがなかなか斬新でした。

ピンキーとキラーズ「オレと彼女」(1968)

黒沢年男、栗原小巻主演で小山ルミが出演していたドラマ「オレと彼女」の主題歌。
時代はGS全盛期。当然空前のGSブームの波をもろに被り、曲だけでなくバックのキラーズも単なるコーラスから自分たちで楽器を演奏するエレキバンドスタイルに変更しています。

ピンキーとキラーズ「かぜの季節」(1969)

この曲もGSからの影響が濃厚ですが、いずみたく作曲らしいメロディアスな曲調です。    

芹洋子「青春」(1981)

「四季の歌」で有名な芹洋子のアップテンポの青春歌歌謡。
聴いていると何だか元気が出る曲です。

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