バッテリー工場でのコストダウン実績
本日は、バッテリー工場(蓄電池工場)で排水処理を効率化させ、コストダウンできた実績(方法)についてご紹介します。
排水移送に求められる条件はとてもハード
よくあるバッテリー製造の工程は、以下のような工程になっています。
ここで出てくる排水は、希硫酸と鉛スラリーが混じったもの。
これは、耐食性・耐摩耗性どちらも必要な非常に扱いにくい液体です。
さらにこの工程では、側溝からの吸い上げも必要というハードルもありました。
つまり、排水を効率的に処理するためには、①耐食性・耐摩耗性に優れていて、かつ②吸い上げができるポンプが必要、ということです。
従来、このような用途ではステンレス製のポンプが使われてきましたが、摩耗や腐食によりその寿命はとても短いものでした。
具体的には、インペラーが1年弱、ケーシングは3年弱で摩耗、腐食していた工場もあります。
この用途での耐食性と耐摩耗性は、ステンレスでは対応できないものだったのです。
ステンレスでダメならゴムライニング
そこでみつわポンプがご紹介したのが、ゴムライニング製自吸式スラリーポンプの「ラバーセルポンプ」。
液体が通る部分のほとんどがゴムライニング製のポンプです。
▼ゴムライニング製自吸式スラリーポンプ▼
自吸式はもちろんのこと、ゴムライニングは、今回の移送液:鉛スラリー+希硫酸(pH3~4)に対して耐腐食性・耐摩耗性どちらもステンレスより良い成績をおさめました。
2年間にわたる試験運用で接液部の摩耗はほとんど見られず、全体的に良好な状態で運転を続けることができたのです。
耐食性・耐摩耗性で優れた成績をおさめたということは、ポンプのメンテナンス頻度とコストが大幅に削減されたことを意味します。
また、このポンプはメンテナンスしやすいバックプルアウト構造を採用しているので、いざメンテナンスをするときも作業時間の短縮が可能です。
こうして、バッテリー工場における排水処理は効率化され、ランニングコストが削減できたのです。
排水量まで削減できる
じつは、ラバーセルポンプにはもうひとつ特徴があります。
それは、「無注水型ダブルメカニカルシール」です。
よくあるスラリーポンプは、軸封部からの液漏れを防ぐために外部注水を使っています。
ポンプを漏れさせないためにほかの水を使って漏れを防いでいるのです。
でも、みつわのラバーセルポンプは、無注水型。
外部注水はいらないので、いままで外部注水で使っていた水や、その排水は不要になります。
こうして排水量まで削減できて、さらにランニングコストを減らすこともできたのです。
今回は、バッテリー工場でのコストダウンの方法をお伝えしました。
「コストダウンしたい」という方は、一度みつわポンプへご相談ください。
▼ゴムライニング製自吸式スラリーポンプ▼