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創作の森 エンターテイナー・ストリート

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甘野充プロデュースの創作に特化した共同運営マガジンです。 共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。 自作の小説、詩、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンタ…
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#現代詩

「創作の森 エンターテイナー・ストリート」の参加申請

 甘野充プロデュースの共同運営マガジン「創作の森 エンターテイナー・ストリート」です。  共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。  小説、詩、エッセイ、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンターテイメント作品をnoteで公開している人たちが集まって、作品を披露する場となります。  参加すると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  参加費は無料!  ぜひともご参加

鹿狩 【詩/現代詩】

午後になると 鹿狩に出かける 川崎駅東口には 気取らない鹿がいる 素行の悪い野犬もいる 銃口を光らせて立つ非常階段 灰色の熊が多い 襟巻きをした狐もいる 内臓はカレーのにおいがした 電車が空中を走る 「世界一まずい蕎麦屋」でトリ蕎麦を デパート前の停留所に 鹿が近づく クリクリしたかわいい眼 痩せ形 角と尻尾と立髪がよじれる交差点 電線でウグイスが鳴き 引き金に油汗 こめかみからも ガード下でレッサーパンダの演説 公務員アパートの悲劇を語る 電車が空中を走る音 年老いた

ワ(↑)オキツネザルとワオキ(↑)ツネザル・必ずしもケバブ【現代詩】

ワ(↑)オキツネザルと、ワオキ(↑)ツネザルがいます。 ワオキ(↑)ツネザルは、明らかに別の種のような響きで、そのように発声するだけで、段違い平行棒のような、パンナコッタの居眠りのような、コビトカバの伸身宙返りのような、カラスウリが熟れるような、京浜東北線が走り出します。ウリカラス。 湿地は、諸条件を整えると、カオマンガイになります。カオマンガイマンガイ。ドラゴンライチフルーツドラゴンドラ。チャンジャ。茶目っ気発電所。 ジャンケンをしたいと言ってきかないエゾアワビに磁石

黄昏 (詩)

カフェのテーブルで頬杖つく私 空のコーヒーカップを前に お替りするかどうか、一時悩む 彼との約束の時間はだいぶ過ぎて でも今にも彼が現れそうで 席を立つ決心がつかない 窓の外はいつの間にか もう黄昏 行き交うカップルが幸せそうに見えた 何度電話しても梨のつぶて やがて溜め息をつき、席を立つ もう、限界… 彼とは終わりにしよう 黄昏時の街へ出る 涙と共に 未練も流れてしまえばいい ( Xの、深夜の二時間作詩に投稿しました )

グッピーカメ【現代詩】

歩くいきものがいます。スンスンスンスン行きます。歩くいきものは翼を持っていないようです。翼を持たない歩くいきものがいますいます。スンス。 翼を窓の外に出して、歴史のせせらぎに浸しているいきものがいます。ティーカップを傾けながら、文化と文明の違いについて思案しています。シャラシャラしています。シュラシュラでもあります。 投げかけられた質問に全て答える必要はないよね、とトロフィークジラが言っていますポルポル。 ホロホロ。 集まって集まって。 グッピー。グッピー。ミドリガメ。

うれしい音(コネチカット)【現代詩】

カレーのレシピは、トリケラトプスです。 サーターアンダギーのオフィシャルサポーターを務めるマリーゴールドは、西へ西へと向かいます。無駄に引いてみる補助線。ドゥクドゥク。その道中で、偉人漫画、炊飯器、カラオケの歌本(分厚い)、作りたてのジョーク、石膏、ビート板、ダンゴムシ、ヌルハチを「なかま」にします。結論だけ申し上げておくと、スローカーブ。パン粉は、サイドブレーキではないのです。パンナコッタ。ビヨビヨ。シャーレ。しゃがみ中キックキャンセル豆乳を二本同時に開けないでください。

林檎 【詩】

ロシアでも 日本でも その日の林檎は 特別に甘かった 針葉樹でつくったプロペラに ニスを塗る ノスタルジックな夕陽が 機体をすべる (もっと純朴に戦いたい) 僕らも 君らも 貴族であり 木族 (もっと純粋に壊したい) 僕らも、 君らも、 同じ神を先祖に持つけだもの どんよりと濁った 眼を光らせて、 こわいほどに甘い林檎を 贈り合う

エキゾチックショート存在ヘア、メカまたはヴィジョン(向日記性)【現代詩】

あ五的な逆流のあとで、六的なささぶねおにぎりが転がる時のような温度感が呈され、バラライカをワンストロークしてみます。ピロシキ信号は赤→青になり、一定の温度を保ったまま、スライム状の階段が出来上がります。そういう水墨画。 いフランジャー全開の、住所不定二足歩行逆関節の移動メカ(ロボット)が集う、集合場所は、かつて離散場所とされていましたが、今となっては五的です。うれしいです。技術の扉が開いたため、ことが上手く運んでいます。例えば無洗米。 五とは? 六とは? そのようなプランク

キミがいない (詩)

キミがいない現世に 生きる意味を探したって 結局いつまで経っても見つけられない 最早、意味などどうでもよくなる 虚ろな目をして キミの面影ばかり追いかけてる もう、夢にさえ現われてくれない キミがいないのに 私だけが生きてること自体 意味がない 不条理がまとわりつく 私を支えるものは何もない

「むかしメカ」と「みらいソフト」【現代詩】

むかしメカ、は山岳部に所属しており、足腰がたいへん丈夫です。割り算が苦手ですが、あらゆる事象を割り切らずに処するスタイルなので、問題はありません。かいわれ大根は、演劇部で脚本を担っています。むかしテクノ、ポンポン。 みらいソフト、はさんすうドリルの傍らのスタンド(能力)という、難しい役柄を演じ切ります。能力の全容は、開示されていませんが、《書くことを拒む鉛筆》という現代美術風の作品を、無数に作り出すようです。グリップ部が松ぼっくり状になっており、ガサガサして持ちにくいのでし

風速 【詩】

付近には ひどく新鮮な 風速があり 車輪は全て残像だった (飛行機が危なっかしく飛んでいる) 春めいた秋の午後だった 風はごおごおと吹き 空を黄色く染めた とても綺麗な髪が流れている (もっと速度を出せよ 止まるなよ) ベルを鳴らす車輪に 轢かれていく路面 バッタが飛び ひりひりと鳴いた 土手の向こうは空だった (飛行機がクルクルまわっている) 春のような秋の風だ 髪の毛が渦を巻いている 雲が水草に似ている 土手向こうは空と海になっていた 車輪はミルク色の航跡を残

こたつテクノ【現代詩】

ミヤマクワガタというプラムのミント療法は昨今誰もがしていますが、妙にカンバセーショナルなクツワムシがメンチカツを値切っています。変形式ロボットです。それはおそらくミサンガの洪水のことであり、本がたくさん置かれた店舗のイチジクをバッティングセンターに連れて行くのに似ていました。割と大きめに編んだ文化会館もあります。おろしたてのビーフンのうたた寝。 春が来て、その次は音が来ます。春音秋冬。音休みを心待ちにしていたプーアル茶は電話を切ります、物理的に。ピークはもう少し先です。広い

独り (詩)

キミといても 誰といても 結局はひとりぼっち キミと同じ時間を過ごしても 声が聴けても 独りの部屋に帰ると 孤独がそっと忍び寄り 私の背中を叩く 思わず溜め息を漏らす 孤独と友達にはなりたくないわ

ごきげんマイマイカブリのこうふくろん【現代詩】

黒くてかっこいいオサムシ科の昆虫。それはマイマイカブリであり、極東の島国固有の種です。 マイマイあっての、マイマイカブリ。アリあっての、アリジゴク。タコさんあっての、タコさんウインナー。タイコウチとタガメ、金剛力士像になりたがっている可能性は、否み難いのです。金剛力士あっての、金剛力士像。インターチェンジもジャンクションします。 マイマイはマイマイされることに対しての、ある意味では差をとっており(さとり)、マイマイカブリもむしろカブらさせられている(幸福使役)のでした。マイ