📖【詩230】一瞬の奇跡(切ないVer.) 927
月に二回だけ通る国道は
かつてほんの一瞬だけ恋をした
その人が住む街に通じていて
こんな場所にいるわけないのに
色に車種にナンバーに
目を凝らすのがバカみたい
伸び上がって手を振って
気づいた車が停まったら
手なんか振らないけれど
気づくわけなんかないけれど
びっくりしたって笑顔で言う
一番可愛い声で言ってやる
それでも何も始まらない
第二章には続かない
元気そうで良かったよ
幸せそうで良かったよ
奇跡のような再会に
伝えてみたいと想うだけ
あの日の前のふたりのままで
会えれ