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私のアパートの部屋に、弥生さんと美奈子さんが来ました。 私の部屋を誰かが訪れることなんて滅多に無いことですし、それが一度にニ人もの人が訪れるだなんて、なんだかおかしなことになってしまったものだと思うのです。 私の部屋にある本棚を眺めて、二人はとても満足した様子でした。私の本棚に並ぶ本は、文学と音楽とアートです。 文学に関しては、ここ十年くらいの芥川賞受賞作、候補作などがそろっています。 古典的なアメリカ文学なんかもあるんです。 スコット・フィッツジェラルド、トル
私はいつものように橋本弥生さんの家を訪問しました。 弥生さんはとても良い人です。私みたいなずうずうしい人をいつでも笑顔で向かいいれてくれるのですから。 私は弥生さんにドーナッツを手渡しました。そしていつものようにダイニング・キッチンに行くと、そこには見知らぬ女性が座っていました。その女性は読んでいた本から頭を上げて私を見ると、軽く会釈をしました。 「私の友達で、中川美奈子さん。あなたの話をしたらとても興味を持って、どれほど楽しいものなのかと試してみたいって」 と弥生
それが迷惑だということは判っているんです。 だけど私にはそれがとても楽しくて、すっかりやめられなくなってしまったのです。 きっかけは、友達に頼まれて橋本弥生さんの家を訪ねたことでした。 私は頼まれたものを弥生さんに渡したら直ぐに帰るつもりでした。 だけど弥生さんが「よかったらあがって珈琲でも飲んで行きませんか?」と言ってくれたことと、部屋の中からおいしそうな珈琲の香りが漂ってきたことで、私はついつい甘え心を出してしまったのです。 それが社交辞令だということが判っ
なぜですか? なぜあなたはそんなことを言うのですか? 私を困らせたいのですか? そんなこと、わかっているんです。 そうした方がいいだなんて、わかっているんです。 でもそうしたくないんです。 何もいらないんです。 私はただ、私でいたいだけなんです。 私を放っておいてくれませんか? お願いですから、私を放っておいてください。 私を自由にさせてください。 ブログにタイトルはいらないんです。 日記にタイトルはいらないんです。 私は私なんです。 私を