植物や物にも感情がある・・・そう感じた不思議な体験集
椿あんこさまの記事を読んでいて、自身の不思議な体験を思い出しました。たしかに、物や植物にも感情はある、何らかのメッセージを送っていると感じることがあります。
今回は、植物や物にも感情があることを思わせる私の体験談をいくつか紹介します。
心ない一言であっという間に枯れた薔薇
もう20年ほど前の話です。
当時ガーデニングキットにはまっていた私と夫。ガーデニングキットとは、ブリキ缶や圧縮ペーパーなどの容器に種と土、そして栽培方法が書かれた説明書などが入った簡易的な栽培セットのことです。容器はそのまま植木鉢として使えるもので、このセットだけで簡単に植物を栽培できます。
何種類か育てた中で、ちょっと可哀想なことをしたなと思ったのが薔薇でした。
発芽して順調に育ち、つぼみも日に日に大きくなっていく薔薇。いつ咲くのか、夫婦で楽しみにしていました。
そして、ある日の朝、ついに開花したのです。それは、トップ画像のような「つる薔薇」でした。
私はすぐに夫を呼び、咲いたばかりのつる薔薇を見せました。ところが、薔薇を見て夫は驚いたようで
「こんなの、薔薇じゃない」
と、怪訝な口調で言い放ったのです。
そもそも、薔薇の商品名は「Rose」と書かれていただけで、詳しい品種の説明はありませんでした。私はつる薔薇を知っていて好きな品種なので嬉しくなりましたが、夫はつる薔薇を知らなかったようです。
私に説明され、夫はようやく理解していましたが、その言葉がショックだったのか、薔薇は数日後に枯れてしまいました。
やむを得ず手放した車
以前住んでいた訳あり物件では、怖い体験だけではなく経済状況もみるみる悪くなっていきました。
夫婦で失業に追い込まれたり、夫は怪我や病気で働けない期間が長引いたりと、あっという間に中流層から転落していったのです。
はじめは夫婦でそれぞれ車を所有していましたが、そのような状況ではとても維持はできません。そこで、当時人気車種で高値がついた夫の車をまず売却。
私の車はひとまず残しましたが、車検代が高く、やむなく処分しました。その車を引き渡すとき、私は泣いてしまいました。
久しぶりにかけたエンジン音が、何というか泣いているように聞こえたからです。
これで車は2台とも手放してしまったわけですが、あの家に住んでいる間は特に困ることはありませんでした。しかし、今の場所に移住してみると、とにかく移動が不便です。
経済的に落ち着いてきたこともあり、中古車を購入することにしました。
ところが、今度はどういうわけか買えません。お金は用意できていて購入候補の車は次々出てくるのに、問い合わせるとどれもすでに売約済みです。予約を入れて開店と同時に見に行ったというのに、前日の閉店間際に飛び込みの客が来て売れてしまったと言われたこともあります。
散々苦戦しながら見つけたのが、今乗っている車です。しかも、すぐ近くにありました。私が手放した車の後継モデルで、何より驚いたのは、中古車では無理だろうと諦めていたマニュアル車だったことです。
運転席に座ると、ずっと前から知っている車のような懐かしい感覚になりました。何というか、手放した車が形を変えて戻ってきた気がしたのです。
縁があるものは不思議なもので、価格も予算内に下がったばかりでした。そして、後から気づいたのですが、前の所有者は以前住んでいた家のすぐ近くだったのです。この車は、生涯乗ろうと思っています。
骨董のお皿に描かれた恵比寿さま
私は10代の頃から骨董品が大好きです。といっても、道具類は場所を取りますから、購入するのは主に器。酒器やお皿などですが、20代のときに買った角皿でやや不思議なことがありました。
当時まだ私は実家にいて、割と自由に暮らしていました。そんなある日、不思議な夢を見たのです。
それは、和室の鴨居に恵比寿様が乗っており、笑いながら小判を撒いているという夢。何とも楽しそうで豪快な夢でした。
さて、翌朝目を覚ました私は
(一体、何だろう?)
とあれこれ考えてみました。そこで、思い当たったのが、暫く前に手に入れた恵比寿様の角皿でした。
このお皿、買ってすぐに引き出しにしまっており、実は、存在すら忘れていたのです。
しかも、お皿は鴨居の下に置かれた箪笥に入っていました。
(外に出たかったのだろうか?)
そう感じた私は慌てて出してあげました。残念ながら前の家で割れてしまいましたが、継ぎ合わせて今も飾っています。