つらつら綴る ~ズボン~
テイラーにお願いしていたズボンの直しの引き取り時間は2pmだった。2pm前に「これから取りに行くけどいいか?」と聞くと、「Ok ! almost done!!」と返事が来たので、これはまだ向こうで待たされるな、と思い、シャワーを浴びる事にした。
現在、2:25pm。家からテイラーまでは歩いて5分なので、2:30pmにはついてしまう。2:45pmまでつけば流石にできているだろう、と思い、シャワー中に考えた事をつらつら書く事にした。
今週は、尊敬するケニアナッツの佐藤芳之さんの「歩き続ければ、大丈夫」という本を読み返し、自分自身を奮い立たせる事にしたが、相変わらず何をしたものか、と足踏みしている感じである。
正直な所、自分自身には「野球選手になりたい、宇宙飛行士になりたい」などの目指すべきなりたいものはなく、また「アフリカの貧困問題を解決したい、環境汚染を食い止めたい」などの全人生を賭けてまで解決したい課題や理想があるわけではない。ガーナにいて、パン屋もやっていて、カカオ農家と一緒に働いていて、きっとさぞ高い理想を持っているのだろう、と思われるとちょっと心苦しいが、居心地の良いガーナで生活しているだけで自分としては御の字だと思っている。
ただ、振り返ってみると、昔から周りの人と何かを一緒にやるのが好きだったように思う。そして、既存の枠組みやチームに加わるのが至極苦手で、既に誰か中心者がいて動いている組織なのであれば、基本的には寄りかかるか、あまり頑張らず組織に関わろうとしない傾向がある。
自分が活き活きとするのは、何かやりたい事があるけど一歩を踏み出せていない人で、その人自身またはそのアイデアがすごく良くて応援したいと思った時。限りなく「0」に近いところを一緒に「1」にする為の応援というか、伴走するイメージ。但し、自分でもよく分かっているが、自分には専門性がない。何かを極めようと34年間色々勉強や仕事に取り組んで来たけど、何度も挫折を味わって来た。でも、逆に広い分野に興味を持って、いろんな人に共感できたり応援できるんだと、今では前向きに捉えている。直ぐに色んなことに興味を持っては失うので、一つのことをやり続けることに向いていないというのもある。
専門業界・専門職種もない自分が、出来る事といったら、話を聞いたり、背中を押したり、思いつきのアイデアでミット打ちをしたり、人を紹介したり、せいぜいその程度しかできないが、それでも何かを始めようとする時の時間や熱量や議論が結構好きな事だったりする。但し、自然と、そのアイデアが叶う時にはいつも自分自身はその計画や役割の中には入っていない事が多いか、暫くしたら外れる立ち位置で感がている事が多い。自走できる様になったら、あとはそのやりたい思いを持った人とその仲間たちがやればいいんだと思う。自分は、その走り出しを一緒にやりたかったのだから、そこまで見届けられたら満足してしまうのだ。
楽しい事を想像して、言いたい事を言って、仲間を集めて、やらせて、逃げる。そんな事が仕事になったら楽しいだろうなぁ、と思いながら書いていたら時間になったので、これからズボンを取りに行く。果たしてズボンはできているだろうか。