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社員よりAIが優秀?経営者のジレンマとその解決法

こんにちは、「笑顔工学」の専門家、木村光範です。
笑顔工学って何??という方は、ぜひ自己紹介をご覧ください!

今回は、「社員よりAIが優秀?経営者のジレンマとその解決法」というテーマで、時代の転換点に立つ経営者の皆様向けの記事をお送りします。
もちろん経営者以外の皆様にもお役に立てるかと思いますので、ぜひご覧いただければ嬉しいです。

AIの進化が突きつける新たな問い

ここ数年、特に2022年頃から普及した生成AIは、急速にビジネス領域へ浸透しています。AIは膨大なデータから瞬時に答えを導き、文章や画像を自在に生成し、一部の領域ではすでに人間を超えるパフォーマンスを見せ始めています。私の周りでも、かなりの割合の人が生成AIを活用しています。
もちろん私も色々使っています。
先日の記事のように、ChatGPTに月額200ドルの課金も始めるくらいには使ってます💦

さて、このような状況で、経営者の皆様がよく仰ることがあります。

「社員よりAIの方が優秀なのではないか?」

コスト削減、効率化、生産性向上などを考えると、AIを便利に使っていく中で、そんな考えになるのも不思議なことではありません。

しかしここで、私たちは「優秀さ」をどう定義するのか、立ち止まって考えてみるべきではないでしょうか。
なぜなら、期待と不安が入り混じるなか、数値化しやすいスキルや生産性指標だけでは測りきれないからです。

数値化しづらい「人間の価値」

人間には、場の空気を和ませ、人と人との心の距離を縮める力があります。これはデータやアルゴリズムでは再現が難しい、「非言語的なコミュニケーション」「状況読解力」といった領域です。社員は顧客や取引先との信頼関係を築き、共感を通じて新たなアイデアを育てます。柔軟な発想や曖昧な課題への対処、相手を気遣う一言が、思わぬビジネスチャンスを生むことすらあるのです。

笑顔心地よい対話が生み出す安心感信頼感は、組織全体のつながりを強化し、新しいアイデアや価値を生み出す土壌を作ります。人間同士が笑顔で接し、相手を思いやることで、互いの距離が縮まり、協力しやすい雰囲気が生まれます。こうした対話や関係性は、個人が組織の一員として貢献する意欲を高め、仕事に対する満足感や充実感をもたらします。

例えば、笑顔での挨拶相手の気持ちを汲み取る一言が、職場の空気を和らげ、問題解決への建設的な議論を促すことがあります。これらの人間的なやり取りが作り出す協力関係は、組織にとっての大きな財産です。現時点のAIでは、こうした非言語的なコミュニケーションや共感の力を再現することは困難であり、むしろそれが人間ならではの強みといえます。

「AIか人か」ではなく「AIと人」の共創へ

では、経営者はこのジレンマをどう乗り越えればよいのでしょうか。鍵は「AIか人か」という対立図式を超え、「AIと人が共創する」発想へ転換することにあります。

役割の明確化

  • AIには定型的な業務や分析を任せ、人間は戦略立案やクリエイティブな発想、関係構築に専念する。
    これにより社員は「AIに劣る」存在ではなく、「AIによって本質的な人間価値が引き出される」存在へと認識を変えられます。

AIリテラシーの共有

  • 経営者自身がAIを理解し、社員にも基本的な教育を施すことで恐れや不安を軽減します。AIは「仕事を奪う存在」ではなく、「人間を強化する存在」であると位置づけることが重要です。

前野教授の「幸せの4因子」と経営者の役割

ここで、慶應義塾大学大学院の前野隆司教授が提唱する「幸せの4因子」を参考に、経営者が整えるべき環境を考えてみます。

1. やってみよう因子(自己実現と成長)

AIが得意な領域を任せることで、社員は新たなスキル習得や自己実現の機会を得られます。「人間にしかできない仕事」を積極的に創出することで、社員は成長へのモチベーションを維持できます。

2. ありがとう因子(つながりと感謝)

AIがルーティンワークを担うことで生まれる余力を、人と人との対話や信頼関係の強化に充てましょう。社員同士や顧客との深い対話が、組織全体に感謝とつながりをもたらし、笑顔あふれる職場をつくります。

3. なんとかなる因子(前向きと楽観)

AIを「脅威」ではなく「機会」として捉えるマインドセットを醸成します。挑戦が歓迎される文化は、リスクを怖がらず新たな価値創造に挑む原動力となります。

4. ありのままに因子(独立とマイペース)

役割分担が明確になれば、社員は自分らしさを活かした働き方を追求しやすくなります。それは最終的に、個々の多様性を尊重し、組織全体を活性化するエネルギーへとつながります。

AIと人の共創が未来を拓く

「社員よりAIが優秀?」という問いは、実は私たちに

「人間とは何か」
「人間とテクノロジーはどう協働するべきか」

を問い直す好機を与えています。AIがもたらす効率性と、人間が紡ぐ関係性や創造性、信頼感は相互補完的な存在です。

AIが生み出すスピードと正確性、人間が発揮する温かさや共感、この両輪が噛み合ったとき、企業はこれまでになかった新しい価値創造と持続可能な成長を実現できるでしょう。こうした「共創」の場こそが、組織を笑顔で満たし、社員が自らを誇りに思い、お客様からも信頼される未来を築く鍵となります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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