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光本弥観
2020年4月30日 23:12
今日は、俳句の投句〆切に追われる日でした。月刊俳誌「雲の峰」6月号の投句 13句と168句から2句の選俳句結社雲の峰「かきもり句会5月」への投句 4句角川俳句4月号、令和俳壇への投句 5句〆て、22句の投句でした〜汗 何かの〆切がある生活は、プレッシャーに感じすぎてしまうマイナスもありますが、適度な〆切は生活にハリが出来て充実した気分を味わえます!でも今日の投句数は適度を超えていて
2020年4月12日 19:43
【空想の句】瀬戸内の暗き海面に初明り縫糸を一つ買ひ足す木の芽時蕗の薹茹づ割烹着着て祖母をまね鳩の乗るカフェの机に牡丹雪空想の句を練り春の蚊を叩く所感 浅川正副主宰空想の句を練り春の蚊を叩く俳句は客観写生で、実景を詠めといわれますが、俳句は文芸であり、文芸は虚構だというのが私の主張です。事実の羅列よりも、虚構の方が本質に迫りやすいと考えるからです。掲句、春の蚊の取合せが俳諧味を醸し
2020年4月12日 19:34
(推薦)【春着】庚子の麻垂整ふ筆始着流しに伯母の形見のショール掛く城郭に日の丸なびく初御空杜の火を夜通し守る春着かな近道にいつも居る猫春近し日本画の透けゐる河豚の薄造り所感 浅川正副主宰杜の火を夜通し守る春着かな氏神への初詣客をもてなすために境内で焚火をするのでしょうが、宮守も春着を着る事があるようです。(課題俳句 兼題:近松忌)特選 実と虚に揺らぐ川面や近松忌こちらも
2020年4月12日 19:21
【四ノ二の針】副市長マスクずらして囁きぬ遠山の青をそびらに紅葉散る冬空に花火赫ふ即位の儀冴ゆる夜を四ノ二の針の折るる音ほのぼのと師と酌み交はす師走かな(課題俳句 兼題:紙漉)佳作 紙漉や句集の礼を認めぬ誌上句会鳩の上に鳩ちよんと乗る天高しことばの花束(ハッピーFMいたみ)庚子の麻垂整ふ筆始月刊「俳句界」3月号 俳句上達の結社選びより鷹化して鳩となる日の出土品
2020年4月12日 19:11
(推薦)【受光伐】冬に入る鍵穴に鍵すつと入る政治家の世過ぎに冬の風少し晩秋の雨粒受くる金盥受光伐終へおもむろに山眠る窓際のワインに映ゆる冬日かな月を背に高度下げゆく機影かな所感 浅川正副主宰〈受光伐〉は林業用語で、下層の樹木などに光を当てるべく上層の樹木を整理する作業で、間伐とは少し目的が違っています。掲句では、明るくなった森が冬を迎える様子を気持ちよく表現しています。鑑賞
2020年4月12日 18:52
【玉兎】ばつたんこ棚田の畦に草揺らぐ東京のビルの隙間の玉兎かな秋麗あるじ見上ぐる盲導犬秋雲の残照を背にモノレールプリズムを窓際に置く秋の朝(課題俳句 兼題:秋晴)佳作 秋晴や仏間の額の塵叩く
2020年4月12日 18:48
(推薦)【議員】手の平を返す議員に秋の蠅絶好球見逃し仰ぐ秋の空秋の土捏ねて丸むる泥団子女郎花揺るる野原に獣道記念日の卓に並ぶる秋の菜指の跡つけまいと剥く桃の皮所感 浅川正副主宰手の平を返す議員に秋の蠅「君子豹変す」とは、君子は過ちに気付けば直ちにそれを改めるという意味ですが、君子ともなき議員さんの中には、潮目や風向きに応じて恬として主張を変える人がいます。なおこの作者は君子であ
2020年4月12日 18:38
【クロスプレー】白秋や祖母の命の切るる音祭後の玉砂利を踏む朝明かな八月のクロスプレーの傷を舐む盂蘭盆の祖母直伝の茶飯かな天蚕を持ちて句友の現れぬ(課題俳句 兼題:終戦記念日)入選 終戦の日の倉敷にモネを見る誌上句会中古車のナビの履歴や夏の空
2020年4月12日 18:33
【ミシャグジ】修行場の隅に金蠅弊えをり躾糸解きて迎ふる晩夏かなミシャグジの石に纏はる鳳蝶梅雨空を鋭くよぎる戦闘機風薫る鴨川岸を阿波しじら(課題俳句 兼題:吉野の蛙飛)佳作 土砂降りの吉野の蛙飛の銅羅誌上句会万緑や豹柄ママのちやり疾走
2020年4月12日 18:20
(推薦)【ぽい】修行場の正座の形に汗の染み袖通す明石縮に朝戸風古事記繰り日本書紀繰り明易し銅鐸の出たる史跡のゆだちかな湯上りの浴衣纏ひて香を焚くぽいの上に目高の跳ぬる宮の夕所感 浅川正副主宰ぽいの上に目高の跳ぬる宮の夕金魚すくいに使う〈ぽい〉ですが、その上に目高が跳ねているという作品。目高すくいもあるのでしょう。昔はどこにでもいた目高も、この頃では観賞魚として人気があるようで、
2020年4月12日 18:24
【羅】公園に爺婆と稚春の風春風や手水舎横に神籤掛け春の夜の合鍵が部屋開くる音羅に着替へて向かふ宴かな校庭の暮れ行く風に鯉幟作品鑑賞 伊藤たいらひと山をふはりと跨ぐ春の虹とっても分かりやすい句です。それでいて、〈ふはり〉という言葉で春の虹のやわらかな雰囲気を捉えつつ、大きな景を見事に表現しました。絵葉書ではあらわせない趣があります。(課題俳句 兼題:桜桃の実)佳作 思い出の桜
2020年4月12日 17:33
(推薦)【新社員】届きたる米噛み締むる新社員見舞して三日後の訃や鳥雲に雨止みて囀とどく明けの閨深呼吸して身の奥に春を呼ぶ囀やしづかに飯の炊きあがる公園に夕餉の香り立つ日永所感 浅川正副主宰届きたる米噛み締むる新社員一見なんと言うことのない作品ですが、読み返してみると、親の思いをしっかりと受け止めている新社員の様子が見えてきます。噛み締めているのは、親と同居していたときには気付き
2020年4月12日 17:19
【白衣】ひと山をふはりと跨ぐ春の虹新しき白衣を撫でて風光る湯の匂ふ春風に身を晒しけり梅が香や湯をあふれさせ四肢伸ばす春昼の炭酸泉に身を委ぬ(課題俳句 兼題:鞦韆)ふらここに遊ぶ子を呼ぶ母と兄誌上句会垂直に見下ろす冬の月見上ぐ
2020年4月12日 17:09
【出土品】鷹化して鳩となる日の出土品花時やさては無垢なる心欲し縁側に一升瓶と鉢の梅土筆摘む祖母の向かうに播磨灘清め湯を立てて始まる里神楽(課題俳句 兼題:入学試験)特選 親友と受けし入学試験落つ誌上句会冬ぬくし便所の家訓黄ばみたりことばの花束(ハッピーFMいたみ)実弾を籠むる夢見し余寒かな