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小説投稿サイトと公募方式に求めるもの
作品の公開(アピール)手段として小説投稿サイトを利用したい気持はあるのですが、いくつかの理由により、ずっと躊躇しています。まったく使ったことがないわけでもなく、ほんの一瞬試してみたことはあるのですが。
①一度公開してしまうと、その作品を公募に出せない
②ジャンルや雰囲気に合わなさを感じる
③思いのほか、参照数や反応が伸びない
……等々。
①はけっこう悩みどころなのですよね。
とにかく読んでほしいという気持は強くあるのだけど、公募には送りたい。
公募には送りたいが、公開もしたい。
モチベーションの維持には「公開」がいちばん効くということもある。できることなら執筆しながら順次公開してモチベーションを保ち、完成したところで公募に送る。これが理想のようでもある。が、それは不可能。公募の募集要項はほぼ「未公開作品であること」という条件が入っているので。
そこで公募のほうに対する希望として、応募条件を「商業出版や商業誌発表していない作品であること」くらいに緩和してくれればいいのになあ、ということを思うのですが……
とはいえ、公開してしまうと、当然ほかの創作者もそれを目にするわけで、アイデアを流用されたりとか自分にとって不利になるようなそういうことも起こりうるんでしょうかね……
②の「ジャンル」のことですが、小説投稿サイトはライトノベル系がメインなんですよね。ライトノベルが悪いということではないですが、ぼくが求めている感じとは少し違う。落ち着いた文学作品を発表している人もいなくはないですが、どうしても少し場違いな感じはしてしまう。
なぜ文学系を中心とした投稿サイトはない(少なくとも目立たない)のかなとよく思います。
また、②と③に連携していることですが、投稿者どうしの相互援助というか、そういうようなものがどうしても目についてしまう。高評価してもらったお返しに、高評価を返す、とかそういうことです。そもそも読んでもらったお返しに読む、とかもそうですね。
これがぼくにはどうしても合わない……
これが横行すると、もはや、ただ人気を得る運用の仕方のうまい人がランキング上位になる、ということになってしまいます。
人間なのでそういう状態になってしまうのは簡単に予測できることなので、これは投稿サイトが対応してほしいと前から思っていて、これまでにもどこかで言ったことがあります。
どう対応すればいいかというと、要は「実作者」と「読者」を分離させればいいんですよね。たとえば、ぼくが「三月」という名前で執筆していたとして、読者としては絶対に別の名前にしなければならないシステムにするとか。
つまり、「読者」が誰であるかをわからなくすればいい。「実作者」とは紐づけられないように。
それだけのことで健全な状態になるはずと思っています。
ところで、1年前か、もう少し前だったか……
LINEノベルという投稿サイトができて、あっというまになくなってしまいました。
しかしこのサイトのコンセプトはかなりよかったと思っていて、だから運営が失敗に終わったのは残念です。
で、そのコンセプトは、複数の出版社と連携していて、投稿作品のうちで気になった作品があれば出版スカウトをします、というものでした。
明示的にはっきりとスカウトを謳っていたのにも惹かれたのですが、しかも複数の出版社が同時に見てくれる、というのが新しいと思ったのですよね。つまり、ある意味、複数の出版社に同時に原稿を送っているようなものと言えます。
まあ……まったく失敗に終わったわけですが……
このコンセプトは、大手がまたやってほしいですね。
あと、漫画のほうで、作者と編集者がじかにマッチングできる投稿サイトがありますね。DAYS NEO ですか。これもいいですね。しかも複数の雑誌の多くの編集者です。
自分の作品の理解者になってくれる編集者に出会いたい、というのは創作者の大きな願望のひとつではないでしょうか。
同サイトは小説のほうも運営していますが、小説のほうはただの投稿サイトでマッチング機能はないようなので、漫画のほうのこのシステムが少し羨ましくも思えます。小説にもこういうサイトがほしいところです。
以上……少々好き勝手書いてしまった気もしますが、投稿サイトや公募の方式について、このところ思っていたことでした。
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