よるくま
「よるくま」は息子が3才の時に買った絵本です。
小さい頃から「くまさん」が好きでしたので、くまさんの絵本を探していたところ、酒井駒子さんの可愛らしく、優しい絵が気に入り買ってみました。
「ママ あのね‥」
男の子が昨日の出来事としてママにお話を始めます。
夢とも空想ともつかない可愛らしいお話ですが、ママはときどき相槌や質問をしながら話に寄り添います。
おそらく、男の子が日頃感じているであろうママと離れている時の寂しさや、不安感、ママが迎えに来た時の安心感や、温かさと言った感覚や感情を「よるくま」という可愛いくまの子とファンタジーの世界で追体験しながら物語としてママへ伝えられているのですが、最後はいつのまにかママの温かい気持の物語で締めくくられています。
保育園に通いはじめたばかりの頃は、後ろ髪引かれる思いで子供を預け、「泣いていないだろうか」「寂しい思いをしていないだろうか」とソワソワしながら迎えに行ったものです。
いつだって親は子供と離れるのは心配で、心が痛む時もあります。
一日をバタバタと終え、子供の寝顔を見るときは、なんとも言えない気持ちになることがあります。
この絵本は、そんな親心にツーンとくる、温かく優しい気持ちにしてくれるお話です。
思わず、ぎゅーっと抱きしめて「おやすみ」と伝えたくなるのです。
我が家のママは息子が小さい時に亡くなりましたので、「ママ」のセリフは全て「パパ」か「お父さん」に言い換えるよう要求されます(笑
息子にはその方が自然なのです。
つい、ウトウトしながら読んでいると「ママ」と読んでしまい、「お父さん!」と訂正される事もしばしば・・(苦笑
毎日のように読んでいため、息子は暗記してしまい、寝る前に私にお話してくれる事もありました。
よるくまは、今でも私と息子のお気に入りの一冊です。
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