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知らないけど、踊れる。|詩

右足、次は左手、くるりと回ってジャンプ。

おどりがすき。
どの手をいつ上げるかは、私が決めるの。

それが私のスタイル。

ふつうは、とか、いつもなら、とか、みんなは、とか、そんなのは知らない。

私の心と身体がおもむくままに。



【あとがき】
娘がミュージカルの習い事を始めて、今日はミニ発表会のようなものがあった。

メインの演者さん達は高校生から大人までいるけど、アンサンブルには、小学生低学年の子どもたちが混ざっている。

すごく自由な雰囲気なので、決まったことを決まった通りにやる。みたいなものが、苦手な娘にとってはすごくピッタリの環境だった。

ショーの時間は30分弱とはいえ、一日に三回の公演があり、毎回開始前には30分ほどのリハーサルも行なっていたので、体力的にも集中力もかなり使った一日だったと思う。

しかし、本番の娘を見ているといつもと構成が違うということを差し引いても、ぜんぜん振り付けを覚えていなかったのに、立ち位置が決められていない時は、堂々と真ん中に立っていた胆力は才能だなと思った。

娘は人を恐れない。
人だけではく、小さな頃から怖いものがなかった。

3歳くらいになってUSJで見た動く恐竜で、ギャン泣きしていて、始めてこの子のも怖いものがあったのか…と驚いたくらい、強い。

今もその強さは健在だけど、最近は飛び出る杭を打たれたりしてへこむことも増えてきた。

それでも振り付けを覚えきっていないのに、人前で堂々と歌い踊り、向けられるカメラに笑顔を返す娘を見ているとこれが、この子の1番のいいところなんだろうなと思う。

自由すぎる娘の良いなと思ったところを忘れないように、ここに書いておく。

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稲橋 閃
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