見出し画像

現(うつつ)の凝縮|エッセイ

おいてけぼりの夢をみた。

私は好きな俳優とかアイドルとかにはまりこむ。みたいなことがあまりないが、2年ほど前から好きな人ができた。

昨日見た夢は、彼女がYouTubeという舞台から飛び出してリアルで会うツアーをすることになったところから話ははじまる。

……

実家にみんな入るかな?
私が心配していたのは、今回のツアーで来る人数が不明だったからだ。
YouTubeで活躍する数秘占いのAZさん主催のツアーは、誰がどこで何をするかも不明だった。
ただ舞台は私の実家に選ばれた。
北のはずれにある地方都市の実家は、普通の家よりは広い。
しかし何人来るのか……

私の心配を他所に続々と人が家の中に入ってきて、ソファーや椅子に参加者がおさまった。

ツアーが始まる前から、顔見知りの人たちは話を始めるけれど、私は一向に話の中に入れなかった。

〇〇さんが、どうしたとか、△さんはこうしてるだとか、内輪のはなしが多すぎて、まったくついていけず、おなかの底がもやもやする。

私は元来知らない人と初めて話すのは得意で、2回目、3回目の方が苦手だと感じてしまう。たぶん人にあまり興味がないのだろう。
だから人にも興味を持たれないのだ……

などと悲観しながら、実家という自分のテリトリーの中で疎外感をかんじていた。

ついにツアーがスタートして、AZさんが現れた。
170㎝以上あるモデル体型だと言っていたが、実際みるAZさんは小学生のこどもで、とても主張が強い。

それでも私たちは、AZさんが取り仕切るツアーに魅了され、終盤はとても興奮状態だった。

夜になり1つの部屋で雑魚寝しながら、みんなで話をするころになっても私はまだどこか疎外感があり、居心地の悪さを感じていた。

話しながら眠りにつき、目覚めて1階へ降りるとみんなはもう起きていて出発の準備をしている。

帰るのか、どこかへ移動するのかは、わからないけれど、AZさんは大きなレクサスを私の家の前につけ、参加者達がのりこむ。

私はどうしてよいかわからず、ちょっと用事があるふりをしながら玄関へ戻り、もう一度外へ出ると誰もいなくて、でもそんな気がしていてほっとした。

最後に挨拶だけでもしたかったな……

そう思いながら、玄関のドアに手をかけたとき、再びAZさんが一人で現れたのだ。

いじけていた私を叱咤しながら、優しく抱きしめてくれた。

AZさんは小学生で小さいので私が抱きしめるようなかたちにはなったが、とにかく私たちは、泣きながら再開した。(でもお互い泣いたのはこの場面で泣かないのは薄情だと思う気持ちが心のそこにあったからだ。)

外の壊れた塀に座りながら、今日のこと、今までのこと、いろいろと語りつくした。

お腹のなかのもやもやが晴れたようだった。

……

ここらへんで目がさめたので、ちゃんとオチがついてよかった、と朝起きて一番に思った。

AZさんに会えるイベントがあったこと(これには参加できなかった)、今年のお正月は実家に帰らないこと、レクサスの話を最近したこと、人が多く集まると問題がおきるなと思う出来事があったこと、などなど最近の私の日々が凝縮された夢だった。

#AZ (アズ)




最後までお読みいただきありがとうございました! 頂いたサポートは全力で全力で書くことにを続ける力にします。