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ぜんぜん意味ない趣味ならモヤモヤがおちつく|エッセイ

趣味をそのまま仕事にしてしまった人間なので、pure Life diaryに問われるまで、趣味というものがなかった。

好きなことはある。
でもそれが趣味です、と宣言できるほどのものではないし、なんだかしっくりこなかった。

しかし春頃私はついに趣味を見つけた。

趣味というというものは、有益であってはいけない。有益なものは、仕事になってしまう。

私の趣味、それが栞作りである。

素敵な紙をみつけたら、ささっと角を丸くカットして、中央の上部に穴を開ける。

紙の雰囲気に合わせてリボンを選び、穴に通す。

こんな単純なものなのだが、イライラした時や、ちょっと心が落ち込んだ時に、素敵な紙を見ながら手を動かしていると不思議と落ち着いてくる。

これこそまさに趣味の真髄なのではないか。
これがもし、売れそうなものだったら雑念が入るだろうけども、素敵なお花屋さんでもらったショップカードに細工をしたものは、商品にはならない。

でも美しい紙と色とりどりのリボンが並ぶ姿は、気分が上がる。

だから今日も、素敵なチラシやお菓子の箱を手に入れたら、いそいそと来るべき趣味の日のために取っておくのだ。

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稲橋 閃
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