カリフォルニア留学体験記|地中海性気候のロサンゼルスで過ごした大学生活【留学費用も公開】
今、僕はフィリピンのとある街で、外気温32度の心地よさを感じながらこの記事を書いています。
2024年1月からパーマネントトラベラーとして世界を旅する生活を始めて10ヶ月が経ちました。
その直前までの2年間、カリフォルニアの大学で過ごした留学生活を振り返ってみようと思います。
なぜ「留学」から「旅」へと大きく人生の舵を切ることになったのか。
その理由には、意外にも「気温」が大きく関係していたのです。
地中海性気候が好き:カリフォルニアへ
2022年1月、春学期からの入学を決意した時の高揚感を今でも覚えています。
世界的な大学、多様な文化、そして何より「地中海性気候」。
地中海沿岸のような過ごしやすい気候の中で、新しい知識を吸収していく。
そんな理想的な留学生活を思い描いていました。
北へ車で1時間走ればドジャーススタジアム、南へ1時間もあれば「夢の国」ディズニーランド。
場所だけを見れば、これ以上ない環境だったはずでした。
ビザの申請から入学の準備まで、すべてがスムーズに進みました。
20年以上の起業家経験がある僕が、なぜこの歳で留学を?という周囲の疑問の声もありました。
でも、新しい環境で学ぶことへの純粋な期待が、そんな声を打ち消してくれました。
「地中海性気候」という誤算
ところが、実際の生活は想像とはかけ離れていました。
「地中海性気候」という言葉の響きは、どこか南欧的な、陽気で暖かな暮らしを連想させます。でも、僕の体は違う現実を訴えていました。
夜の10時、セーターを二枚重ね、膝掛けを巻きつけながらノートパソコンに向かう。そんな姿が日常的な風景になるとは、入学時には想像もしていませんでした。
カリフォルニアの冬の気温15度。
多くの人にとっては「過ごしやすい」その温度が、僕には骨身に沁みるように寒く感じられたのです。
エアコンの設定温度を上げれば眠くなって、頭が回らなくなっちゃうんですよね。ですので、あしもとだけ電気ストーブ部屋は寒い、毛布は手放せませんでした。
成績へのこだわり:オールAの陰で
少し誇らしげな話をさせてください。
2年間、5学期を通してオールAの成績を維持できました。でも、これは決して僕の英語力や学力が優れていたからではありません。むしろ、その反対でした。
第一セメスターは留学生向けの英語集中コース。ここでつまずけば、専門課程に進めません。
必死でした。
毎晩遅くまで単語を覚え、文法を確認し、エッセイを書き直し。寒さと闘いながらの勉強は、まるでスパルタのような日々でした。
その後、哲学を専攻しながら、アメリカンヒストリーや映画学、さらには地元学生も避けるという難関の英語ライティングコースまで取りました。
教室では、カリフォルニアならではのヒスパニック系学生が多数派。アジアからの留学生は、意外にも韓国人が1人だけで、他はカンボジアやベトナムからの学生たちでした。
終わりのない夜との戦い
「これくらいなら30分で読めるよ」という課題図書。でも、僕には2-3時間かかります。
「15分もあれば書けるでしょ」というエッセイに、2時間以上費やす。ネイティブスピーカーの基準で設定された課題に、必死に食らいついていく毎日でした。
特につらかったのは、ディスカッションの時間です。
予習は完璧にしてきたはず。頭の中では言いたいことが明確にあるのに、いざ発言しようとすると英語の文章が出てこない。真っ白になる頭。焦りで更に言葉が出なくなる。
この経験が次回への不安を生み、悪循環に陥ることも。
夜遅く、静まり返った部屋で一人、暖房を最大限に効かせても寒い。
毛布にくるまりながら、画面に映る英文と格闘する時間が延々と続きました。
もっと英語が得意だったら、もっと頭の回転が速かったら、カリフォルニアの思い出ももう少し違ったものになっていたかもしれません。
コロンビア旅行:運命を変えた夏の選択
2023年の春、世界的にコロナが終息に向かい始めました。
このまま成績を維持すれば、UCLAやUCバークレーへの編入も夢ではない。そんな状況で、夏休みに思い切ってコロンビアへ旅に出ました。
標高が高く、寒く多くの観光客が訪れるボゴタやメデジンは避けました。
代わりに選んだのは赤道に近いカルタヘナ。この選択が、その後の人生を大きく変えることになるとは、その時は想像もしていませんでした。
カルタヘナで感じた暑さは、僕の体に心地よく馴染みました。
汗を流しながら街を歩く。その心地よさは、カリフォルニアでは一度も味わえなかったものでした。
この旅で気づいたのです。僕の体は、暑さを求めていたのだと。
数字が語る現実と決断
ここで、あまり触れたくない話題ですが、留学のコストについて考えてみましょう。
UCLAに進んだ場合の留学生の年間学費は800万円。「80万円」の誤字ではありません。文字通り、はっぴゃく万円です。
2年間で学費だけで1,600万円、生活費を含めると2,000万円を超える金額を投じる選択はやめました。
対して、2024年の世界旅行は、10ヶ月間、贅沢に過ごしても学生生活の半分以下のコストで済んでいます。
カンボジアのシェムリアップでは42度の暑さを楽しみ、今はフィリピンで32度の心地よい気候に身を委ねています。
新しい学びの形:パーマネントトラベラーとして
教室の中で得られる知識も確かに貴重です。
でも、世界中を旅しながら得られる経験には、また違った価値があります。2024年、僕は「パーマネントトラベラー1年生」として、新しい学びの形を実践しています。
大学の「看板」は必要ありませんでした。
必要だったのは、実践的な学びと、自分に合った環境。そして何より、自分の体が本当に心地よいと感じられる場所で過ごすことでした。
来年は、この経験を活かしてより効率的な旅のスタイルを確立したいと考えています。世界中には、まだまだ訪れたい暑い場所がたくさんあります。
追伸:価格との対峙から解放されて
留学時代、フロリダでビール1本に7ドル以上支払った時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。
大谷を見に行ったエンゼルスの試合での飲んだ缶ビールは2000円!!!
軽いランチですぐに3000円、夜は定食屋で定食とか、ラーメンで3-5,000円です。
没落日本やばい、を肌で感じたのは5年以上前のスイスですが、アメリカで慣れる/麻痺しました。
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