洗濯に関するアンケート調査-自宅の洗濯機・使用洗剤・洗剤を選ぶ価値観とは?
今回は、全国のPOB会員2,007人(平均年齢49.3歳)に、「洗濯に関するアンケート調査」を2023年8月23日に実施しました。
アンケート回答者の約半数が毎日行うと回答した洗濯。消費者の生活スタイルに合わせ様々な衣料用洗剤が発売される中、どのような商品が支持を受け選ばれているのか。レシートデータとアンケート調査で明らかにしていきます。
使用している【洗濯機】・【洗剤】は?
まずはPOB会員に、自宅の洗濯機と使用している洗剤の種類をたずね、それぞれをかけ合わせ比較していきます。
最も利用されている洗濯機タイプは「縦型洗濯機(78.1%)」で、時短家電として人気の「ドラム式洗濯機(17.8%)」は約2割程度の利用率でした
使用洗剤は、総計をみると「液体洗剤(82.6%)」が8割を占め、次に「粉末洗剤(16.6%)」が続きます。近頃は計量不要のワンショットタイプ洗剤市場が拡大するも、「ジェルボール(12.0%)」、「スティック洗剤(0.9%)」は液体、粉末洗剤の後を追う結果となりました。
洗濯機のタイプ別に使用洗剤を見てみると、縦型は総計と大きく差異はありませんが、ドラム式は総計に比べ「粉末洗剤(-3.2Pt)」が低くく、わずかですが「ジェルボール(+0.8Pt)」、「スティック洗剤(+1.9Pt)」の利用率が高い傾向でした。また、二層式洗濯機は総計に比べ「液体洗剤(-16.6Pt)」の利用率が低く、替わって「粉末洗剤(+11.4Pt)」、「ジェルボール(+8.0Pt)」の利用率が高い結果となりました。
使っている?洗濯機の自動投入機能
次に、洗濯機の自動投入機能の利用有無についてたずね、使用洗剤をかけ合わせ傾向をみていきます。
自動投入機能のある洗濯機の保持率は34.4%で、「自動投入機能を利用(16.2%)」より「自動投入機能はあるが利用していない(18.2%)」がわずかに上回りました。
自動投入機能利用ユーザーは、専用商品があることから「液体洗剤(90.8%)」が多いことは当然ですが、「スティック洗剤(+2.2Pt)」も総計より高い傾向です。計量不要の「スティック洗剤」利用者に限定して分析すること半数は「ジェルボール」も併用していました。
コメントを見ると手軽さ・効率を重視して利用される傾向であることがうかがえます。
一方、自動投入機能はあるが利用していないユーザーは、総計より「液体洗剤(-5.9Pt)」の利用が低い傾向です。「粉末洗剤(+5.9Pt)」、「ジェルボール(+4.2Pt)」が代替をしていると考えられそうです。
レシート分析:衣料用洗剤ランキング
続いて、POB会員が購入している衣料用洗剤をレシートデータから分析します。
上図はPOB会員が投稿したレシートから「衣料用洗剤」のブランドを集計し、上位15位までを図表化したものです。カテゴリは混合しますが、花王ブランドが8商品ランクインしています。
最も構成比が高かった商品は「花王 ワイドハイター EXパワー(10.2%)」、次に「花王 アタック抗菌EX(8.1%)」、「P&G アリエール(7.5%)」が続きました。
衣料用洗剤で重視することは?
次に、消費者は何を重視して衣料用洗剤を購入するのか明らかにしていきます。
最も重視されるのは「価格(71.0%)」で、次に「洗浄力(50.9%)」、「除菌・抗菌効果(39.4%)」の順に回答されました。「ブランド・メーカー(35.0%)」はこれを下回り、「価格」と回答した消費者と倍ほど差をつける結果となりました。値上げラッシュの影響もあってか、消費者の価格意識がより強くなっているともいえるかもしれません。
衣料用洗剤:消費者の消費行動
前出の結果から、衣料用洗剤を購入時に「価格」を重視する消費者が多いことがわかりましたが、消費者は衣料用洗剤に対してどのような価値観を持っているのでしょうか。さらにアンケートで6項目をたずね深掘りしていきます。
最も「あてはまる・どちらかというとあてはまる」と回答された項目は「いつも使用しているものを優先的に購入する(90.7%)」で、「価格が安いものを優先的に購入する(74.4%)」を上回りました。「新商品を優先的に購入する(26.4%)」は4人に1人程度となりました。
消費者コメントを見ると、価格は気にするも安い商品を購入するわけではなく、使い慣れている商品を優先して購入している様子でした。
「特定の商品は使用せず色々な商品を試してみる(39.1%)」、「新商品を優先的に購入する(26.4%)」とあるように、新しい商品をなかなか購入できない消費者が過半数を占める中、トライアルができるような販促物や商品を提供する要望の声もあげられました。
粉末、液体でもない第3の洗剤の登場など、衣料用洗剤市場は大きく変化を見せていますが、ブランドスイッチは容易ではない様子がうかがえました。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
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