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歓迎の宴(23)

 夜になって、焚き火を囲んで歓迎の踊りが始まった。みんなが盛り上がって、歓声を上げると現地の人たちがお祭りの衣装を着て太鼓を叩きながら、歌を歌い踊り始めた。最初は見ていただけだったが、奈津の「マヤ、私たちも踊ろうよ」という声に誘われて踊りの輪に加わった。現地の人は皆現地語で何か雄たけびを上げている。大きな熱狂の渦に巻き込まれた。女性は、赤、黄色、緑などの組み合わさった色とりどりの鮮やかな民族衣装を身につけていた。夜は予想以上に冷え込むため、女性は衣装を着こんでいるが、男性陣は上半身裸で漆黒の肌が汗と、焚き火の炎で輝いていた。30分ぐらいで祭りの踊りは終わった。食事の時間になった。現地の人がかまどで焼いてくれたパンに、山羊をさばいて豆と煮込んだものがつく。ここは農場で、野菜を作っているので、それらの野菜も入っていた。食べ物を受け付けられるかなと不安だったけど、これぐらいなら大丈夫という感じの食事だった。それがこの土地ではどんなにぜいたくな食べ物なのかもそのときは知らずに・・・みんな、意外とおいしいねと言いながら食事した。
 食事が終わってから、宿泊施設の小屋のロビーに集まって、飛行機では特に話さなかった今回の総勢7名の派遣メンバーとミーティングがあり、自己紹介をし合った。ほとんどが奈津や私のような夏休みを利用した学生で、自由に休みをとれる美容師、パン職人の人もいた。そのうち2人が男性だった。みんなボランティアに参加した理由はさまざまで、私のようなアフリカに来てみたかったからというような理由ではなく、断然立派な考えの人もいた。このボランティアは、特に資格を必要としないので気軽に参加しているようだった。体力を必要とするので、シニアボランティアの人はいなかった。

歓迎の宴(23)

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