見出し画像

敏感肌・酒さを治すために効果があったことまとめ

朝でも昼でもこんばんは。水戸です。
(前提条件)この記事は、皮膚科で治療済み、市販のスキンケアで肌状態を良くしたい人向けのものです。特に以下の人には参考になるかもしれません。
・顔の慢性的な赤み、ほてり、炎症で悩んでいる人
・乾燥性敏感肌の人
・酒さ(の治療中の人/っぽい症状だと思っている)の人

【身の上話】私の場合。肌荒れの原因・経緯

(概要)10代、思春期の頃に全身にひどいアトピーを発症、ステロイド治療をし、成人してから脱ステロイドの皮膚科治療、漢方薬治療をして、市販のスキンケア製品も使えるようになってから数年。
主に顔と首が、日によって「ゆらぎ」がひどく、化粧ができないような肌状態の日が多く、「炎症、ほてり、かゆみ」が強い肌でした。
原因は「酒さ」とよばれるもの。正しくは「酒さ様皮膚炎」。なんとこの疾患には(アトピーと同じで)現在、明確な治療法が存在しない。症状が現れないように気をつけることしかできない。
私の場合この「酒さ」は、ステロイド治療を長期間続けた結果、ステロイドの副作用で起こった。
皮膚炎を治す薬で皮膚炎になってしまうとか謎にも程があるのだが、10代の頃、1軒目でいった皮膚科がとにかく脳死で強いステロイドを処方する(としか今となっては考えられない)という医者だった。もちろんそこの処方で皮膚炎は瞬間的にすぐおさまり、何も知らなかった私と家族は、まるで魔法みたい!と万能薬のように感じて、その後も炎症や肌荒れが起こってはその医者に行き、ステロイドを処方してもらい、塗り続けていた。
それでおそらく慢性的に炎症が起こる「酒さ」になり、成人してからも症状に悩まされ続けた。
今度は別の、評判が良いという近所の皮膚科に行き、脱ステロイド治療をはじめた。ただこの頃も「酒さ」という言葉を知らず、医者にもアトピー性皮膚炎と診断され、ステロイドからプロトピックという薬に移行していき、いずれはその薬も使う量を減らしていくという処方だった。しかしこのプロトピックも「酒さ」を悪化させるものだった。
炎症・肌荒れの悩みがなかなか治らないので、また別の評判が良いとされる皮膚科に行った。そこが「漢方薬と食事習慣で、体質から改善する」という療法の医者で、苦〜い漢方薬を内服し、甘いもの・辛いもの・きつね色によく焼いたもの・四つ足動物の肉などなど多くの食品を食べることを避ける食事改善と並行して行った。すると全身のアトピーがみるみる改善していき、首から下のアトピーは治った。「ほぼ寛解状態」とかではない、体はそれで完全に治った。
そこで出される塗り薬は、中にはステロイドもあるにはあったがかなり補助的な処方だったのと、かなり薄〜く伸ばされていて強くない塗り薬にされていたのもよかった。それで十分効いた。
そこの漢方治療で、顔と首の炎症もだいぶよくなり、市販のスキンケア製品も使えるようになるまで快復した。
ただ日によってかなり「ゆらぎ」がひどく、荒れやすい、すぐ痒くなる、化粧ができる日が少ない、という敏感肌の状態だった。「酒さ」も治っていないので、慢性的な炎症も続いていた。
それが2023年、スキンケア・美容にハマり、色々と試した結果・・・毎日化粧ができるくらいに肌状態はかなり良くなり、「ゆらぎ」が少なくなりました。
(趣旨)今回は、自分で調べたことや、自分の肌で実験してみて効果があったことをまとめてみました!
同じ酒さ・アトピーで悩んでいる人や、敏感肌の人、特に「炎症・赤み・ほてり」「乾燥」などの悩みを持つ人に、何か参考になれればと思います。
美容やスキンケアが気になるけど、用語がわからなかったり、何を選べばいいのか、どうやって調べればいいのか、何が自分に合っているのか…などを知りたい人にも、参考になったら嬉しいです。それではレッツゴー!

0、インナーケア

まずは体の内側からのスキンケアについて。
後で詳述しますが、市販のスキンケア商品は基本は肌の一番外の表皮である「角質層」までしか効果しないことがほとんど。
というわけで、内側からのインナーケアはすごく大事! 目指すは「美肌体質」!

(1)プロテイン

(概要)タンパク質は体の組織を作っている。皮膚はもちろん爪や髪の質改善にもオススメ。筋トレしてなくても、飲むだけでOK。
(飲み方)低体重や1日2食以下の人は「普段の食事にプラス」でOK。栄養補給ができる。
(飲み方2)体重が気になる人、1日3食毎食しっかり食べている人や普段から食べ過ぎの人は「普段の食事の一部をプロテインに置き換える」がオススメ。例えば朝食をプロテインにするなど。味によって牛乳で作るものなどもあり、普段の食生活+プロテインのカロリーになるので普通に太る。(カロリーが気になる場合は牛乳を豆乳に置き換えるのもオススメ)
(製品)ものはなんでもいい。amazonで適当に買ったやっすい外国語が怪しいやつでも自分は効果あった(品質が気になる人は真似しないでね)
(飲む量)私は1日300〜600mlで効果あり。
(続け方)シェイカーとプロテインの袋を会社に置いておき、毎日、退社前に1杯分を作って冷蔵庫に入れておく。で出勤したらデスクに置いておいて水代わりに飲む。ルーティン化することで続けられた。

(2)ご飯

(偏見)肌が弱い人、私を含め、単純に栄養不足の人が多い気がする。皮膚に栄養が行き届いてないような体の場合は、ちゃんとご飯を食べることから始めよう。
低体重の人、食が細い人、1日1食の人、あと女性にありがちだが無理なダイエットをしている人、まずは「身長に合わせた標準体重」を目指す食生活にしよう。なおできれば健康的な食生活で増やせるようにしよう。
(オススメ食品)お米には、皮膚細胞に含まれるセラミドが入っているらしい。米食え!

(3)サプリ、内服薬

サプリは普段の食事の補助として飲むのが基本。前述のように食生活がちゃんとできていることが前提。基本は食事で体に必要な栄養がとれるのが一番いい。その上で…

①ビタミンC

抗酸化作用、免疫力を高めるなど。製薬会社が推奨している摂取量マックスまで飲めば美容効果は期待できるそう。(例:タケダの1日6粒など)

②亜鉛

不足していると肌荒れになることがある。体の組織を作る(皮膚や髪)など。なお摂取することで足りない亜鉛を補うことはできるが、足りている場合は亜鉛をたくさんとっても美容効果などは出にくいらしい、むしろとりすぎは体に悪影響とのこと。推奨摂取量は守ろう。

③鉄分

不足していると肌荒れになることがあるなど。なお前項目の亜鉛をたくさん摂ると鉄分の吸収が阻害されてしまうので飲み合わせには注意(間違って亜鉛を規定量を超えてたくさん飲んでしまった日、貧血になったことがある。鉄分が足りなくなったのかも)
鉄分には鬱にも効くというが、慢性炎症で沈みがちな情緒も鉄分飲んでよくなった気がします。

④PMS症状改善・ホルモンバランスを整えるお薬

私の場合は「命の母」が合っていたのですが、生理前の肌荒れは市販のこういうPMS改善系のものもオススメ。情緒にもよいです。

⑤抗アレルギー薬

私が効いたのは「アレルギール」という飲み薬。花粉時期などは手放せない。

1、市販のスキンケア用品でできる範囲について

(1)基本の知識

ドラッグストア等で我々一般人が手に入れられるような製品はほぼ「化粧品」(ほかは医薬部外品など)。
なお病院・皮膚科で貰えるような「薬」は副作用があるのが基本だが、化粧品には副作用は無い。化粧品はおだやかな効果で安全に使えるという利点がある。
化粧品は、肌の【表皮】の一番外側にある「角質層」まで届いて効果を発揮するもの。【真皮層】まで届いて効果するものはほぼない、というか『無い』と考えたほうが良い。だからこそ前述の、体の内側からの「インナーケア」はすごく大事である。
これをふまえて、
「角質層」は皮膚のターンオーバーによって剥がれていくもの。新陳代謝によって内側からどんどん新しい皮膚が作られ、古い角質層は剥がれていく(髪の毛が抜けていくのと同じ)。この角質層はラップ1枚分くらいの薄さと言われている。外側からのスキンケアとは、このうっすい角質層との戦いなのである!

(2)化粧品と医薬部外品の違い

①化粧品

この世に一般的に販売されているスキンケア用品のほとんどがこれ。
ただ後述の「医薬部外品」と違い、決められた成分を決められた量だけ入れるという規定がないので、「医薬部外品」よりも有効成分などを多い量入れられる。なのでものによっては医薬部外品よりも効果を発揮する可能性がある(ものもある)。

②医薬部外品

厚生労働省で認可を得た製品で、成分に対する効果を認められているというもの。なので「有効成分」の効果を期待して使うことができる。

③韓国コスメの注意点

ちなみに日本で人気の韓国コスメは「医薬部外品」と同じような製品を「機能性化粧品」とか呼ぶようです。
ただ韓国と日本ではスキンケア用品の成分に関する法律が違うので、日本に輸入される時、表記も日本語になって日本で売られているときは、韓国で売られているものと成分が異なっている(変わる)可能性がある。
国内の韓国専門店や通販(個人輸入)で手に入る韓国製品そのまま(成分表など表記がぜんぶ韓国語のもの)は、日本語で書いてある成分とは違う可能性があるので気をつけましょう。
私はこれが原因なのか、日本語で見た成分表では特に悪そうな成分はなかったのに、韓国で売られているそのまま(お土産で貰ったもの)の製品を使ったら「かぶれ」を起こしました。敏感肌の人は控えた方がいいと思います。ぶっちゃけ「何が入ってるのかわからない」製品を使うのと同じくらいリスキーだと思うのでオススメしない…。おとなしく日本の法律で守られていて何が使われているかがわかりやすい製品を使ったほうがいいです。
・・・
市販のスキンケア製品は「薬」ではない。それを塗ってすぐに効果が出るようなものではない。まるで薬効があるかのように広告されていたりアオリ文が書かれている商品でも、販売に際して法律で定められている以上それは揺るがない。そんな薬のような効果があるものは、「化粧品」として市販してはいけない。
本当に肌が荒れて痒みが出て生活に支障が出ているなどの【症状】が起きて困っている時は、市販の製品では悪化してしまうこともあるから、自分の判断だけでなんとかしようとせず、まずは皮膚科に行って相談しよう。
広告や他人の口コミに踊らされないように注意しましょう!

2、「化粧品かぶれ」と「刺激感」はちがう

(あるよね)肌が弱い人は、人気のスキンケア商品やコスメが肌に合わず、痛くなったり痒くなったり赤くなったり荒れてしまったりして、結局皮膚科の薬にお世話になる、という経験をすることも多い。
(違い)ここで、何か塗った後に、炎症・赤み・肌荒れ・痒み・皮剥けなどが起こってしまう「化粧品かぶれ」のような【症状】と、塗った瞬間にピリピリする・痛みを感じる「刺激感」=【使用感】は違う。
塗った瞬間「刺激感」があって「化粧品かぶれ」を起こす時もあるし、塗った瞬間「刺激感」はなくても「化粧品かぶれ」が起きちゃう時もあるし、「刺激感」があっても「化粧品かぶれ」は起きない時もある。
大きな違いは「その製品を使い続けるかどうかの判断につながる」。

(1)化粧品かぶれ

「化粧品かぶれ」が起こってしまった時は、十中八九、何か自分に合わない成分が入っている。肌が「イヤだ!」と言っている、と思ったほうが良い。風邪のとき熱が出るのと同じで肌が抵抗しているみたいなものだと思う。使ったスキンケアの成分表を見て、化粧品かぶれが起こってしまった原因は何かを探るクセをつけよう。次買うときにそれが入っていないものを選びましょう。
このときは即刻、使用を中止しましょう。あなたには合いません。我慢して使い続けるのは絶対にダメ! 「これを超えたら綺麗な皮膚になる」「治っている証拠」など素人判断で使い続けて、症状が悪化するのが一番怖いです。

(2)刺激感(のみ)

「刺激感」があるときは、その時の肌状態がよくないため起こることが多い。花粉時期・アレルギーで肌荒れが出ているとき、女性なら生理前後など。生活習慣が乱れている時などにも起こる。
ずっと続いて不快なら使用を中止しましょう。だけど「肌に合っていない」とは限らないので、肌が健康状態になったらまた使えるかもしれません。
・・・
(結論)前述の通り市販の製品で行えるスキンケアなんて、いずれ剥がれ落ちる「角質層」までしか効果しないのだから、基本的には「使用感」で選べば良いのです。「化粧品かぶれ」が起こらない、「刺激感」の起こる起こらないで、使うものを選びましょう。
使っていて感触が気持ちがいいとか、気分がスッキリするとか、肌がツヤっとなった感じがするとか、肌にハリが出たり化粧ノリが良くなる気がして、気分が良いとか。使ってその「良い使用感」を得られるものが、あなたの肌に合っていて、使い続けるべきものだと思います。

3、「バリア機能の低下」と「肌悩み」のちがい

(結論)皮膚のバリア機能とは、皮膚をすこやかな状態に保つためのもの。バリア機能の低下とは、痒みがある・炎症があるなどで、「化粧品かぶれを起こしやすい」とか「何をつけても刺激感がある」状態など。「化粧ができないくらい肌荒れしている」「マスクで隠したくなるほどニキビがたくさんできている」なども。ゲームの状態異常ステータスみたいなもの(※ニキビはひどい場合は皮膚科に今すぐGO)。
肌がマイナス状態で、前述のように、花粉時期・アレルギー、生理前後などいつもと違う習慣などによって、肌が健康でないときを示します。
バリア機能が正常に働いている=肌が健康であれば、基本は「何もしなくても良い」。
いっぽう「肌悩みがある」状態とは、例えば「シミ・シワがある」「たるみがある」「ニキビが出来やすい肌質である」「痒みはないが赤みがある」などなど。お化粧で隠れるが気になるものなど。
バリア機能は正常だが、肌悩みがある状態という人もいるでしょう。
肌が弱い人は、まずは「バリア機能」を強化するような【守りのスキンケア】に徹して、マイナスを0にしてから、今度は「肌悩み」を解決する・予防するような【攻めのスキンケア】に移行するのがオススメ。
今回の記事では「バリア機能の強化」=マイナスを0にするスキンケア方法からまとめます。

4、スキンケア製品の基本「水と油と界面活性剤」

ここは超基本的なことも多いかとおもうので、知っている人は読み飛ばしてくださいね。
・・・
超ざっくり説明すると、スキンケア製品は「水」か「油」か「界面活性剤」でできている。ちなみに人間の体内にもこの3つが存在する。
水と油は、その分子構造により「絶対に」互いに混ざり合わない。それが、界面活性剤が仲介をして混ざり合うようになる。
人間の皮膚は基本は一番上は「皮脂」で覆われていて、皮膚の上に水がかかっても、皮膚はそれをはじく。肌に水が残り続けることはない。
でも化粧水などのスキンケア製品は、肌に塗るとスッとなじんで、皮膚に居残り続ける。これは界面活性剤が入っており水と油をなじませることができるからである。
クレンジングも同じ原理。
お化粧品(コスメ)は油分。それを落とすためには、油となじむ油を塗って化粧を浮かせる。一般的な洗い流すクレンジング剤は、油分でまず化粧を浮かせて、界面活性剤の効果で水を少しつけて「乳化」させる=水となじませて、水で洗い流せる状態にする(→水で落とす)。
界面活性剤は、コスメやスキンケア用品にはなくてはならない成分。
乾燥肌・敏感肌の人、バリア機能が低下している人は「皮脂」が少ないことが多い(部分的に皮脂が少ないなども)。クレンジング・洗顔の製品に入っている洗浄力の強い界面活性剤は、その少ない皮脂をも洗い流してしまう。するとさらにバリア機能が低下し、健やかな肌を保てなくなる。
また、界面活性剤は皮膚への浸透性が高い。そのためスキンケア用品に入っているときは、肌が弱い状態だと、刺激感になる(しみる)時もある。

5、クレンジング・洗顔の選び方

スキンケアで一番大事なのは、クレンジングと洗顔だという人は多い。
医療の観点では、(日焼け止めをのぞき)基本的にはお化粧はしないほうが、皮膚の健康にはよい。クレンジングやそれに伴う洗顔もしないほうが、体に必要な皮脂を洗い落とさないのでよい、ということです。
だが医学的にはそれが正しくても、社会的には正しくないこともある。特に女性はお化粧を身だしなみの一環と考えている人も多いし、単純に自分の気分のためにも毎日のお化粧は必須だという人も多いだろう。
私が参考にしていた専門家の方の言葉を借りると、「クレンジングと洗顔は必要悪である」。できればしない方がいい工程だが、化粧をする以上は必要不可欠ということ。
肌を健やかに保つためのスキンケアにおいて、避けては通れない道なのがクレンジングと洗顔だが、肌に塗るスキンケアよりもよほど慎重に選ぶ必要がある。
バリア機能が低下しているうちは、ナチュラルメイクにして、洗浄力の低く肌に優しいクレンジング剤・洗顔料を選ぶのがオススメ。濃いポイントメイクなどは避け、基本は「石鹸落ちコスメ」を使うなど薄化粧にしましょう。
それをふまえて・・・

【その1:クレンジングについて】

(1)洗い流さないクリーム/オイル

肌に必要な、皮膚を健康に保つための栄養素(アミノ酸、セラミド…)は、水で洗い流されてしまうことも多い。バリア機能が低下しているうちは、水洗いする回数を減らすほうがよい。そのために、拭き取りタイプのクレンジングをオススメする。
ただ顔への摩擦の方が気になるという人や、拭き取りの摩擦で肌荒れになりやすい人は、後述の洗い流すタイプのクレンジングを使いましょう。
①乳液クレンジング
乳液には油分も含まれるため、クレンジング用製品でなくても、ナチュラルメイクであれば化粧を浮かせられる。浮かせた後は拭き取るのをオススメするが、摩擦による刺激が気になる場合は洗い流しでもOKだと思う(界面活性剤が含まれるためか水洗いでも落ちる)。
キュレルが最近、乳液クレンジングの新商品を出したが、クレンジング専用ではなく通常の乳液でも、クレンジングのような使い方ができる。私が今まで使った中で一番低刺激で、保湿もされるし、刺激感や肌荒れにもならなかった。
※ただこれは、製薬会社・化粧品会社の推奨する用途とは違う使い方をするものなので、基本は自己責任で......。肌に悪いってことはない方法かとは思いますが念のため。
②コールドクリーム
界面活性剤が入っていない(ので水洗いで落とさない)、拭き取って化粧を落とすタイプの製品を使う。
③ベビーオイル
「ベビーオイル洗顔」が流行ったが、これも敏感肌にはいいと思う。乾いた手でベビーオイルを塗って化粧を浮かせて、拭き取る方法。ダブル洗顔は不要といわれているが必要に応じて洗顔してもいいと思う。

(2)洗い流すクリーム/ミルク

クリームクレンジングやミルククレンジングと書かれている製品は比較的低刺激で、敏感肌でも使いやすい。何より肌当たりがよく、使用感の良いものが多い。
なおオイルクレンジングやバームクレンジング等よりも洗浄力が穏やかなので、どうしても濃いポイントメイクをしたい時などは、メイクの濃い部分だけを「水クレンジング(拭き取りタイプ)」などで先に落としてから、顔全体をクリームやミルクのクレンジングで落とすとよい。これはバリア機能が正常な人でも使っているテクニックのようです。

【その2:洗顔について】

(1)アミノ酸系の成分

「アミノ酸系」洗顔料とよばれる製品は、洗浄力がおだやかなので肌への負担が少ない。洗顔料に限らずシャンプーやボディーソープも同様である。皮脂量が多い人には物足りないかもしれないが、乾燥肌・敏感肌の人にはオススメ。
ちなみに…アミノ酸系洗浄成分の例→ココイルグリシンK、ココイルグルタミン酸Naなど

(2)泡タイプの洗顔料について

アミノ酸系の洗浄成分の製品でも、刺激感になるものがある。それが泡で出てくるタイプの洗顔料。
一見肌に優しそうだが、泡で出てきてそれをそのまま顔につけるタイプのものは、防腐剤や強めの成分がそのまま顔につくので、バリア機能が低下している肌には刺激感になることが多いようです。
なので自分で泡立てるクリームタイプなどの洗顔料のほうがオススメ。泡立てるときに水をつけることで伸ばされて薄まって、刺激感になることは少ないみたい。
実際私も、肌に優しいです・アミノ酸成分ですと書いてあっても、泡タイプの製品がやたらと刺激感になって洗うときにピリピリ痛くなって苦痛になり、使用を断念することがほとんどだった。

★とにかく「洗いすぎない」ことが大大大事!

化粧をした日は必ず落とそう。コスメの油分が顔に残って、時間が経って酸化し、成分が悪いものに変わっていってそのせいで肌荒れになって、のちにそのコスメの成分のアレルギーになってしまう…という危険もある。私も過去に横着して化粧を落とさないで寝た日があり、そのせいでかぶれを起こしてしまい、治すのに苦労したことがある。
クレンジング・洗顔は必ずするべきだが、「洗いすぎ」は絶対にダメ!なんせ「必要悪」なのだ。
皮膚がもつ必要な成分を、洗顔で洗い流してしまうよりは、多少顔面に洗い残しがあるほうがまだマシである。多少残っていても、表皮の「角質層」はいずれターンオーバーで剥がれ落ちる。洗顔で、そこまで神経質に落とそうと思わない方がいい。「洗い残しがあるんじゃないか」と不安になってゴシゴシこすったり、何度も洗ったりするほうがダメなのです。

6、スキンケア製品の選びかた:敏感肌は「テクスチャ」=使用感で決める

スキンケア製品の説明でよく出てくる「テクスチャ」=質感は、個々人の肌によって合う合わないの感覚がかなり変わる。
基本的にはスキンケア用品は【化粧水→乳液→ゆるいクリーム→かたいクリーム】の順に、硬い質感になっていくと考える。
そしてこの順に、油分の量も多くなっていく(配合量の多さ:水分→油分)。
※ちなみに「美容液」は0をプラスにするものだと思う。今回の説明はまだマイナスを0にする段階なので、バリア機能が低下している時はあまり考えなくてもいいと思います(バリア機能を強化するとうたっている美容液製品もあるにはあるが…)。
よく「まず化粧水で水分を補給し、乳液・クリームなどの油分でフタをして蒸発を防ぎましょう」と言われているが、個々人の肌状態や刺激感のあるなしで、これは全然無視していい。
どこかの工程をカットしたり、必要な1つだけを塗るのみにしたり、順番を変えたりしても良い(「乳液先行」と呼ばれるように化粧水の前にまず乳液をつけるなど)。
それをふまえて......

(1)化粧水

水のような質感。水溶性の成分でできていることが多く、油分は少ない(ほぼ無いものも)。バリア機能が低下している時は「しみる」=刺激感があることも。化粧水に含まれる界面活性剤の肌に浸透する成分が合わない人(や肌状態のとき)も存在する。
(ちなみに日本製品では化粧水は「ローション」最近流行りの韓国コスメでは「トナー」と呼ばれる)

(2)乳液

化粧水よりトロっとしていて、化粧水より油分が多く含まれる。ただクリームと比べると、ほぼ水分である。やはりバリア機能が低下していると「しみる」人もいる。
(ちなみに韓国コスメでは乳液を「ローション」と呼ぶ)

(3)ゆるいクリーム

柔らかい質感のクリーム。ジェル状のものや、肌の上に乗せると体温でだんだん溶けていってなじんでいくものも。クリームの中では水分は多め。
スキンケア製品の中では低刺激なことが多く、バリア機能が低下している時でも保湿したいという時は、クリームだけつけることをオススメする。
ただオールインワンジェルなど、この「ゆるいクリーム」ですら、私が敏感肌の時には刺激感があった。

(4)かたいクリーム

「こってり質感」とかよく言われるようなテクスチャのクリーム。「バーム状」のものも。油分が一番多く、皮脂量が多い脂性肌の人には、ニキビができやすくて合わないことが多い。
鬼のような乾燥・敏感肌だった私は(1)〜(3)はまったく使えず、この「こってり系」のクリームしか使えなかった。
・・・
この中から前述の通り、すべては自分の「使用感」が良いものを良いように使えばいい。また肌状態が変化していけば、使えるものや、使って気持ちのいい順番が変わったり、合うものが変わることもあるから、臨機応変にその時々で選ぶのがよい。
例えば、皮脂量が多いのでサッパリする化粧水だけをつけるなど。化粧水だけつけたあと、乾燥が気になるのであれば乳液をつければいいし、またはサッパリ感の強い乳液だけにする、など。
肌の状態や体質には、千差万別、かなり個人差があるので、他人の使用感の意見は参考にならないと思った方がいい。いち意見として情報収集する一環ていどなら良いけどね。自分が一番気持ちいい・調子が良い製品や、すこやかになる方法は何か?と、自分の感覚を研ぎ澄ませて、自分の声をよく聞きながら、吟味していきましょう。生殺与奪の権を他人に握らせるな。
私は最初はこってりクリームだけしか使えなかったが、だんだん皮脂量が安定してきた?からか、のちに化粧水も刺激感がなくなり、使えるようになった。今はジェル状の「柔らかいクリーム」が一番使用感が良い。
この「使用感」=テクスチャと、後述の「スキンケア製品(成分)の効果」と合わせて選ぶとよい。

7、成分による効果

スキンケア製品に含まれる成分(有効成分)によって商品を選ぶのも大事だが、成分とそれに伴う効果を色々と気にし出すのは、バリア機能を補修したあとでもよいかと思う。効果よりもとにかく「低刺激で、使えるもの」=使用感で探した方がよいからだ。
バリア機能が低下しているときには、刺激感があって使えないという製品も多くなる。ということもあって、成分を気にする場合は「バリア機能が低下しているとき」と「バリア機能が補修されたあと」で分けて考えるのがオススメ。「使えるものを探す」のと「使えるものの中から、効果があるものを探す」では、考え方が違うため。
それをふまえて・・・

【バリア機能が低下しているとき】

皮膚のバリア機能を上げる・補修効果のある成分で代表的なものや、肌に良いといわれていて低刺激な成分、私が効果があったものなどは以下。

(1)セラミド

個人的にはもう、気にするのはセラミドだけで良い。特に「セラミド〇〇」「〇〇セラミド」と書かれているような成分が1種類のみよりは、種類が多く配合されていればいるほどよい。「有効成分」として表記されるものの一つ。
オススメ製品は「ケアセラ」など。

(2)アミノ酸

顔にある天然保湿成分の半分以上はアミノ酸でできているということなので、アミノ酸配合など書かれているものもバリア機能補修に良い。
オススメ製品は「ミノン」など。

(3)ナイアシンアミド

有効成分の一つ。抗炎症作用、コラーゲン生成促進、セラミド生成合成促進作用など。クリームでとりやすい成分らしい。
オススメ製品は「セタフィル」など。

(4)油分

有効成分とは異なりますが、敏感肌・乾燥肌はとにかく皮脂の分泌量が少ないために皮膚のバリア機能が低下していることが多いので、油分を多めに塗ってみることをオススメします。逆にニキビ肌・脂性肌で悩んでいる人は避けたほうがいいと言われます。代表的なものは以下。

①ワセリン

みんな大好きワセリン。低刺激中の低刺激、低刺激界の王。それがワセリン。
いろいろな製品があるが、その違いは「精製度」。
【黄色ワセリン→白色ワセリン→プロペト→サンホワイト】の順に精製度が高く、不純物が取り除かれていって、色も透明になっていく。
黄色ワセリンの有名な製品例は「ヴァセリン」、青いフタのアレ。黄色っぽく濁った色をしている。
白色ワセリンの製品は「白色ワセリン」と書いてある。
プロペトとサンホワイトはそのまま製品名です。
個人的にはこの精製度は、使用感には特に影響しないので、好きなものを使えばいいと思う。私は唇には黄色ワセリン、体や首には白色ワセリンを使っていますが、気分の違いでしかないですね。
なお後述しますが、ワセリン自体に効果・機能は全くなく、ただの「油分」でしかないため、スキンケアとしてワセリン単体だけを使うのはオススメしない。保湿効果のあるものを塗った上に「フタをする、蒸発を防ぐ」目的で塗るのがオススメ。肌状態によってはワセリンのみだと逆に悪化する時がある。

②植物油脂

ホホバオイル、オリーブ油、シアバター(シア油)など。保湿効果を高めるので、これが(多く)入っているものを選ぶと、肌荒れしている時でも使用感が良いことが多い。これが多く入っていることでテクスチャをこっくり硬くさせたり、油っぽくヌルっとなることも。

(5)BG

これも有効成分とは違いますが、スキンケア製品の基材(ベース成分)としてよく使われていて、かつ低刺激の代表といわれるもの。別に積極的にこれが入っているものを選ぼう!というよりも、これがベースになっている場合は敏感肌でも使えるものが多い、って感じ。
・・・
以下は、個人的に効果は特にわからなかったが、敏感肌でも使える・低刺激で、よい効果があると言われている成分を紹介しておきます。

(6)グリチルリチン酸ジカリウム

抗炎症作用がある成分。「敏感肌によい」と言われて人気がある製品に含まれていることが多い。

(7)トラネキサム酸

アミノ酸の一種で、抗炎症作用や美白効果など。

【バリア機能が補修されたあと】

ピリピリしていた化粧品にも刺激感を感じなくなる、など、肌がすこやかになっていることを実感できるまで回復したあとは、使える製品の選択肢も広がる。以下は私が使ってみて効果があった「攻めのスキンケア」寄りのものや、私と同じような肌悩みがある人に効果があると言われているものをまとめる。

(1)CICA成分(ツボクサエキス)

韓国コスメで大流行して、すっかり根付いたCICA(シカ)成分。CICAとはツボクサという植物の名前の略称。効果は「鎮静・肌荒れの補修・保湿・肌キメを整える」など。特に(日本では)ニキビ肌の炎症を鎮静する目的で使う人が多い。
私の場合、バリア機能が補修されていってから、とにかく「赤みを消したい」という肌悩みがあった。かゆみは起こっていなくても常に赤くほてった肌をしていたからだ。その上でニキビ肌の人向けの情報は、肌質が違うと思って避けていたが、「炎症を解消する」という目的は同じなのでは?と思って手を出した。結果、効果あり。
個人的には「守りのスキンケア」と「攻めのスキンケア」の中間ぐらいに立っているのがこのCICA。自分に合ったCICA製品を見つけて、今はかなり赤み・ほてりが鎮静されていっているので感謝しています。漢方薬といい東洋医学的な処方の方が自分に合ってるのかな?真偽は不明。
ちなみにツボクサエキスのルーツは韓国ではなく古くから世界のいろいろな場所で薬草として使われていたそうで、虎が傷を治すのに使ったという言い伝えがあることからタイガーハーブとも言われているそう。韓国コスメブランド「VT」のマークがトラなのはここから来ているようです。これマメな。
また韓国の人の美意識として、もっとも重視されるのが「色ムラのない均一な肌」なのだそうで、そう思うと赤みを鎮静するようなCICAスキンケア商品が韓国コスメに多くあるのも納得である。

(2)ドクダミエキス

化粧水によく使われているのがこのドグダミエキス。韓国のコスメブランドAnua(アヌア)やONE THING(ワンシング)の商品などが有名ですが、国内ブランドのセザンヌも化粧水を出してますね。ドクダミ茶とか飲んだことがある人はわかると思うけど、独特の草のにおいがするのと、お茶のような茶色っぽい色をしていて、化粧水の製品でもそれを感じることがある。漢方でもドクダミ由来のお薬は、解熱・解毒の作用がある。
効果は「鎮静・殺菌・抗炎症・抗酸化」などなど。これも主にニキビ肌の鎮静の効果が注目されている。
これ化粧水で使い始めたんだけど、(製品にもよると思うけど)CICAと同じで、守りのスキンケアと攻めのスキンケアの中間くらいの立ち位置。最初に肌に塗ったときは皮膚に燃えるような熱さを感じたんだけど、やがておさまって、スンっとなった。かぶれも起こらないので使い続けてみると、調子が良い時は刺激感もないし、だんだん肌がひんやりとしてきて、よかった。効果を感じてる。
(※色々なものを試して使っていると、だんだん「かぶれの起こる刺激感」と「かぶれの起こらない刺激感」の違いがなんとなくわかってきて、これは「かぶれの起こらない刺激感」だったので使い続けた。その違いがわからない時は無理して使い続けるとよくないので、やはりある程度肌がすこやかになってから使ってみるのがいいと思う)

(3)PHA

おだやかなピーリング作用のある成分。「ピーリング」とは顔の古い角質を剥がし落として、ターンオーバーを促進し、肌をツルっとピカっとさせてくれる効果がある。
次章の「肌に合わない成分」として、ピーリング作用があるものは敏感肌は基本避けた方がいいと紹介しているが、攻めのスキンケアに移行後は、必要に応じて、また成分に注意しながら使ってみるのも手。詳しくは後述するがピーリング成分にもいろいろあり、その中でも私がオススメしたいのはこのPHAの成分(LHAも)。ピーリング作用のある成分の中でも低刺激といわれており「敏感肌でも使える」とうたっている製品もある。具体的な成分名(一例)は以下。
・PHA→ラクトビオン酸など
・LHA→カプリロイルサリチル酸など
私が使ってみて効果があったのは、PHA配合の化粧水を保湿以外に特になんの効果もないな〜と思って使っていたが、ある日コットンパックしてみたら、鼻周り・頬の皮膚の角質がすぐゴワゴワしてかゆくなっていたのがつるんとなめらかになり、二回ほどパックしてから以降は、その部分の肌のごわつき・ざらつきができにくくなった。痒みからくる荒れ・炎症も起こりにくくなった。
おそらく、洗顔などで自然に剥がれ落ちなかった古い硬い角質がそのあたりに残っていて、古い角質が原因で荒れ・かゆみになっていたのが、ピーリング効果によって剥がれ落ち、ターンオーバーがはたらいて新しい若い皮膚ができるようになった…んだと思う。
私の場合は首などもそうなのだが、お風呂に入っている時は(他の健康な部位の皮膚と同じように)ツルっとなめらかな肌の手触りなのに、スキンケアでどんなに保湿をしても少し経つと、すぐ一部分がザラザラした手触りになり、そこが痒くなりやすくなる。そんなときの解消方法として、慢性炎症や肌荒れで硬くなってしまった古い角質をおだやかなピーリングで剥がしてみると、すこやかな肌作りにもしかしたら効くかもしれません。
ただピーリングは基本は「攻めのスキンケア」に分類されると思うので、アトピー・酒さの治療後期や、肌荒れが良くなってきているとき、同じ悩みがあったら試してみるのが良いかと思います。

(4)アゼライン酸

これは私はまだ試したことがないのですが、最近かなり注目を集めているのがこのアゼライン酸。赤みの軽減の効果が強いとされ、酒さがよくなったと紹介している人もいる。
元々クリニック専売品の製品があり、それを使った人が紹介・広めていって、効果が注目され、最近、市販品にも配合されるようになっていった。
ただどうやら刺激感の強い成分らしく(配合量にもよると思うが)、できれば試供品やトライアル製品などで、一度、顔に塗って試してみたいところです。

8、合わない可能性が高い成分について

(1)エタノール

敏感肌が合わない成分の代表。合わないことがあった人は、製品の成分表の前のほうに書いてある場合は使用を避けた方がいい。わざわざ地雷を踏みにいくな!
(※ちなみに化粧品の成分表の表示方法は、配合量が多い順に記載されますが、1%以下だと順不同に書いてもいいという決まりによって、食品のように必ずしも前に書いてある方が多く入っているというわけではない。だけど判断の参考にはなると思う)
エタノールは成分を安定させるための「安定剤」や、サッパリする使用感のため、また成分を肌に浸透させていく目的などで使われるようです。高濃度で入っていなければ使える(かぶれにならない)こともあり。悪い効果だと、揮発性があるので乾燥を招くことも。
ちなみに成分で「〇〇アルコール」と書いてあるものはほぼ「エタノール」とは違って、保湿成分であり刺激感やかぶれにならないことが多い。とにかくシンプルに「エタノール」の表記を気にしていればとりあえずOKかと思います。あとは合う合わないは人による…。
自分はもうとにかくエタノールが合わず、パックや化粧水でかぶれにかぶれた経験がありもう見たくもない成分。憎らしい〜。お酒で顔が真っ赤になる(酒さも悪化する)体質なのだがそれも関係あるのだろうか?手につけるアルコール消毒液はかぶれないのでアルコールアレルギーということではないと思うのだが…(手は顔よりも皮膚が厚いこともあると思うが)。

(2)ヘパリン類似物質

粉をふくタイプの乾燥肌にはオススメの有効成分。新陳代謝を促進、血流をよくする効果がある。
逆に、酒さ、炎症・ほてり・赤みがあるタイプの敏感肌は、血行促進すると症状が悪化するため、使用は避けるべき。皮膚科で処方されるヒルドイドローションもこれ。ヒルドイドを何も考えず顔に塗り続けていたが、炎症やほてりがある自分には合っていなかったと考えて即やめた。

(3)DPG

「BG」と同じような基材(ベース成分)として使われるが、敏感肌には合わないことがあるみたい。

(4)酸化亜鉛

特に日焼け止めや、あとはベビーパウダーなんかにも入っていることが多い。化粧品の白い色の成分。最近は敏感肌向けに「酸化亜鉛フリー」をうたっている製品も多い。

(5)植物系成分がたくさん入っている

特にオーガニック・自然由来をうたっている製品に多いが、やたらと「〇〇果実油」「〇〇エキス」といった表記のものがたっくさんズラっと書かれているような製品。オーガニックなどと言われていると肌に良い・優しいイメージを持ってしまいがちだが、こういう「製品イメージのために入っているが効果はほとんどない」的なものには気をつけるべき。
成分が多いということは、それだけ自分の肌に合わない可能性のあるものが多く含まれているということなので、守りのスキンケアの時には避けた方が無難。肌が弱っている時は、配合されている成分は少なくシンプルなほどいい。

(6)ビタミンC

シミ・シワを消す、アンチエイジング、抗酸化作用があるとして最近人気の成分だが、敏感肌で合わない人は多い。ビタミンCはどちらかというと「攻めのスキンケア」に分類されると思う。

(7)酵素

酵素洗顔はピーリング作用があるものだが、肌に栄養が足りていない時は、必要な成分までも削ぎ落としてしまうので避けた方が良い。単純に洗浄力が高いので、これも「攻めのスキンケア」だと思います。とくに炎症・赤みが気になるタイプの敏感肌、酒さの場合は酵素に限らず「ターンオーバー促進」系は避けた方がいい。

(8)ピーリング成分系

BHA、AHA

前章で「PHA、LHA」はおだやかなピーリング効果が期待できるとして紹介したが、この「BHA、AHA」の二つは成分の分子が小さく、肌によく浸透するので刺激感があるみたい。
前述のように「PHA、LHA」は使えるかもしれないので、肌状態によって試してみるのは手です。

(9)レチノール

最近大人気の、攻めのスキンケアの代表格。「ターンオーバー促進」モノ。主にシミ・シワ改善など、アンチエイジング効果があるとされている。バリア機能が補修されてから使いましょう。私はまだ怖くて使えていません。併用しない方がいい成分があるとかないとか、夜に使った方がいいとか、注意点も色々あり敏感肌は慎重に選びたい成分です。

(10)ワセリンのみを塗る

前章で「使える」としてワセリンを紹介しましたが、使い方によります。
前述の通り本当に、ワセリン自体に効果・効能はなく、油分としての機能のみ=フタの役割としてのみ使える、と考えた方がよい。バリア機能が低下して特にほてり・炎症がひどい場合は、ワセリンだけを塗ってしまうと、水分が足りなくて炎症している状態で肌の表面にフタをしてしまうので、皮膚に熱がこもって炎症がよりひどくなる場合がある。
そのため化粧水か乳液かクリームか、自分に合った何かしら水分を補えるスキンケアを塗って水分チャージしてから、その蒸発を防ぐ目的としてワセリンを使いましょう。
おそらく私はこの「炎症の肌にワセリンのみ」をしてしまったせいで、一度「ワセリン美容法」に失敗し逆に肌荒れがひどくなってしまったことがあります。(その時使っていたのが黄色ワセリンだったので、精製度によってアレルギーを起こしたという可能性もありますが…)

(11)石鹸系

固形石鹸は本来であれば、アルカリ性で洗浄力が強く、敏感肌にはオススメできない(※肌は基本は弱酸性)。敏感肌で固形石鹸が肌に合うという人は「肌に合う」というよりは「石鹸しか使えない」場合が多い。石鹸は構成されている成分がシンプルで、肌に合わない成分が入っていないため刺激感がない、ということだ。
どの洗顔料も刺激感があって使うのが嫌だというときは、間に合わせで石鹸を使うのはいいが、できれば避けたいところである。
ちなみに…石鹸成分の例→ミリスチン酸(ミリスチン酸K)など。固形石鹸でなくても「石鹸系の洗顔料」に入っていることがある。これが入っているのは全部ダメというわけではなく、他の成分とのバランスで石鹸系成分がメインのものは避けるとよい(ここは私もいまだ研究中…)。

9、敏感肌・酒さ・アトピー肌との付き合い方、考え方について

最後に。
「敏感肌」には定義がない。医学用語でもなければ、「敏感」の程度に目安があるわけでもない。製薬会社や化粧品会社が、製品のうたい文句に「肌が弱い人に…」などの表現ができないため生まれた言葉なのだそう。
そのため「敏感肌」の程度には、かなり個人差がある。症状の出方も、タイミングも、なにが要因になっているのかも、人によってかなり違う。だからどうすれば良くなっていくのか、原因と解消方法を探していくのは難航を極めるかもしれない。
「敏感肌」だと自覚する人の多くは、周りの人や友人や親兄弟と比べて、合うもの・使えるものが少なかったり、せっかく期待して買ったものが合わなかったりして残念に感じるなど、損をすることも多い。
だが見方を変えれば悪いことだけではない。
調べていくうちに、ためになった・考えが変わった視点がいろいろとあるので、悩んでいる人たちにシェアしたい。

(1)アトピー体質・酒さは「治す」と考えるのをやめる

記事タイトルを「敏感肌を治す」にしておいてなんだが、アトピー性皮膚炎・アトピー体質の人は、完全に治ると思わない方が良い。実際、アトピー性皮膚炎や酒さは「対処治療」のみで「根本治療」が存在しない(個人的には難病指定されてもいいと思う。アトピー・アレルギー体質じゃない人と比べて、割りをくってばかりだと思う)。
アトピー性皮膚炎は、症状が良くなったり悪化したりを繰り返すものである。それをなるべく悪化させないように、良い状態を続けるようにつとめることで「うまく付き合っていく」のである。例えばストレスを避けるとか、肌が荒れやすい食べ物をたくさん食べるのを避けるようにするとか、寝具を清潔に保つとか、よく言われていることに気をつける。
「アトピー体質はずっと治らないんだ」「どうせアトピーだから…」と悲観するより「付き合っていく」と考えた方が楽である。たとえ症状が出ても「またか〜」くらいで落ち込まない。そして絶対に「良い状態を続ける」ことはできます。必ず、自分の力でもできるのです。というかそれは、自分のことをよく知っている自分にしかできないのです。

(2)掻いてしまっても落ち込まない

皮膚に炎症が起こり、かゆみが発生して、患部を掻いてしまい、それがまた炎症に繋がって、かゆみが発生して……というのが、アトピー症状の悪循環といわれている。基本の考え方としては、生理現象である痒みを我慢することを頑張るのではなく、炎症が起こった時にそれを鎮静化させる治療を頑張ろう、というのが一般的である。かゆみを自分の精神の強さだけで押さえるのは正直すごく難しい。修行かよ。
ただ。以下は全部持論なので、真に受けないでほしいのですが…
心療内科的な(?)観点で言うと、「掻きむしることを我慢できない」状態は、以下と同じ状態なのでは?と考えました。

①自傷行為と同じメカニズム説

リストカットなどの自傷行為がやめられないメカニズムとは「①体を傷つける→②人は痛みを感じると、痛みを和らげるために脳からドーパミンが出る→③脳内麻薬で気持ち良くなる(トリップ状態)→④その感覚が忘れられず、また自傷行為をする」
そして中毒・依存状態となり、やめられなくなる…というものらしい。
「かゆみ」は実際、掻くとその瞬間は気持ちいい。背中をかいてもらうとかもそうですよね。ただ掻きむしって血が出るくらいになってしまうと、自傷行為と同じように痛みを和らげるためにドーパミンが出て、掻いている時の気持ちよさとその脳内麻薬の感覚が気持ち良くて、また掻いてしまう、というのも、ありえなくはないのでは?と考えた。
つまり「掻きむしり中毒」とでもいうのだろうか。慢性的なかゆみがある人は、これのせいでやめられなくなっている→肌荒れが治らないという説。

②「悪い習慣をやめられない」のと同じメンタル説

上の考え方と関連して、掻きむしる行為を「中毒症状」と捉えた場合。
この世にはさまざまな種類の中毒症状・依存症がある。例えばお酒とかタバコとかギャンブルとかSNSとか恋愛とか性行為とか、諸々、諸々。こういったものと「掻きむしる行為」を同じと考えた場合、そういった依存症状にどうやって向き合ったらいいか?という対処法が役に立つと考えました。
依存症はその行為に耽ってしまって、あとで、その行為をしてしまった心の弱い自分をものすごく責めて、その苦痛を忘れるようにまたその行為をしてしまう、という悪循環に陥って抜け出せなくらしい。また、その行為をしないように我慢して、すっごくすっごく押さえつけて、その苦痛の反動で、またひどい依存の行為をしてしまう、そしてやめられない……ということもあるらしい。
調べた中で一番納得して取り入れたのは「自分を責めない」=落ちこまない、という考え方と行動。具体的には、中毒症状でその行動をしてしまっている時、素直に自分の気持ちを自覚しながらその行為をする、ということ。痒みの場合は「あ〜かゆいな〜掻いちゃってるな〜掻いている瞬間、私は気持ちよさを感じているな〜」と自覚しながら掻くってことです。
文字にするとヘンな感じかもしれませんが、こういう「考え方で治す」「考え方に基づく行動で治す」「行動することで考え方を変える」などの治療法は、専門用語だと認知療法・認知行動療法・行動療法などとよばれるので、それに近いと思います。
というか自分でコントロールして出したい時に脳内麻薬を出すのはいいけど(運動するとか、テンション上がる音楽聴くとか)、痒みとかいう自分でコントロールできない要因に踊らされて、肌荒れになって気分が落ち込むなんて、癪に障りませんか?
私は私以外に自分をコントロールされたくないので、酒にもギャンブルにもありとあらゆるものに依存したくないのでどれも「まぁこのくらいかな」ってところで自然とストップがかかって、自分を律する行動にうつれるんですが、上記の考え方になってから、自然と掻きむしりの頻度を減らすことができました。
……とは言っても!
そんな素人が思いついたような方法じゃ良くならないよ!という人もいると思うので、皮膚科だけでなかなか治らないなぁ、もしかしたら精神的なものが原因かも?と心当たりがある人は、一度心療内科に相談するというアプローチ方法も、選択肢としてはアリかと思います。メンタルの専門家に聞いたら何かいいヒントがあるかもしれないしね。
(※心療内科に行くときは「行けば、自分を救ってくれる何かがあるかも…」じゃなくて「掻きむしりを止めたい!治したい!治すぞ〜!」「治すための方法を聞いてくるぞ!」と思いながら行った方がいいですよ!)

(3)百万回くらい言われている改善方法は「できたらやる」の精神でいく

①適度な運動、規則正しい生活をする、バランスの良い食事、ストレスを溜めない

はい、アトピー体質などで悩んでいる人は、親の顔より見た文字列かと思います。まぁ確かにすべての健康の基盤となるものなので、改善したら確実に、何かが良くなっていくことは確かでしょう。しかしぶっちゃけこれが敏感肌の全ての原因ではないと思います。というかこれらを改善したところで治るもんならとっくの昔に治ってるわアホが。情弱がよ…。
なのでこれらばかりに固執するのは逆に人生の無駄。もちろんできているに越したことはないので、努力目標としましょう。

②清潔にする

「とにかく清潔と保湿」といわれていますよね。うるせぇわ清潔にしてるわという人が多い(だからこそ肌荒れを相談した時に「ちゃんと清潔にしてる?」と人に言われるとイライラする)ですがまぁ、これも「清潔さ」に明確な基準なんてないし、自分でできる範囲での、努力目標かと思います。
例えば枕カバーや枕に敷くタオルを毎日変えたり、寝具や肌着をこまめに変えたり洗い替えを多めに持つとか。風呂嫌いな人はめんどくさがらずに入るとか。風呂に入れない時は拭くとか。
あとは私はダニ・ハウスダストのアレルギーがあったので、掃除をこまめにする・部屋も清潔に保つように気をつけています。できる範囲で。
ていうか性格的にも経済的にも、できることしかできねぇ。努力目標です。

③刺激物を食べない

漢方治療で食事改善(体質改善)をするとき教わったが、「体に良くない・肌荒れを引き起こす食品」がたくさんあった。一般的には香辛料などの刺激物はアトピー悪化・肌荒れを引き起こしやすいと言われています。あとは甘いものとかもそうだよね。
ただカレーやキムチや、コショウや七味唐辛子などは食欲を増進させる効果があるし、精神的によいという人もいると思う。「どう考えても刺激物を口にすると、即・肌荒れが起きる」みたいな体質の人でもなければ、「好きな食品を我慢する」と「もしかしたら肌荒れが良くなるかも」とを天秤にかけて、後者の方が大事だと思う人以外はそんな気にしなくてもいいと思う。まぁこれも努力目標ということですね。

④アレルゲンに触れない

とはいっても花粉時期も外に出なきゃいけないし人間社会にはアレルゲンに触れる機会が多すぎる!まぁこれも努力目標ですね。

⑤シャンプーやコンディショナーにも気をつける

意外と見落としがちなのがこれ。頭皮・髪を洗うときにどうしても顔や体にかかってしまうので、肌に優しい、低刺激と言われているものを選ぶといい。
実際私も、特定のシャンプーを使うと必ず全身肌荒れになるというものもありました。また、まずは髪を洗ってから洗顔するとか、風呂からあがってスキンケアを始める前に、化粧水をつけたコットンなどで顔を拭き取るというのも対策としてアリかと思います。まぁそこまで気を使えないよ疲れるよという人もいるでしょう、努力目標ですね。

⑥長風呂・サウナ等、長時間の高温を避ける

特に酒さの人はとにかく顔の温度を下げたいので、顔がほてるような環境に長時間身をおくのは避けた方がいいですね。かゆかゆになってしまいます。とはいえ付き合いなどもあるでしょう、完全に避けるのは無理です。まぁ努力目標ですね。

⑦手を洗う、手の保湿もする

これも結構見落としがちですが、スキンケアの前にハンドソープで手を洗っておくと、清潔な状態で雑菌が顔につかないのでよいです。また手を先に保湿してからスキンケアをはじめた方が、スキンケア用品が手に吸収されて持ってかれないのでよいです。
あとはひどい手荒れがある人は手の状態をよくすることも並行して行うのがいいと思います、顔用のスキンケアが手にしみちゃうとスキンケアが嫌になっちゃいますし、手のバイキンが顔にうつったり顔のバイキンが手にうつったりしたら一人で何してんねん状態ですので。
とはいえ朝のスキンケアとかではそこまでできない時もありますよね。努力目標としましょう。

⑧髪の毛が顔につかないようにする

仕事中も前髪をピンでとめておくとか、家に帰ってきたらすぐヘアバンドなどをつけて髪を上げちゃうとか。肌荒れを隠したくて髪で隠すと皮膚に刺激になってよくないというのは本当…というかまぁ当然かなと思います。できるだけ皮膚に刺激になることは避けた方がいいので。とはいえ髪型によってとか、人間社会で生きるには難しいこともありますので努力目標です。

⑨日焼け対策をする

近年、アンチエイジングや肌荒れ防止や、シミ・シワ・たるみ、肌悩みの全てを防止するには、とにかく日焼けをするな!と言われています。
肌荒れしているとき、日焼け止めが塗れない時もあると思いますが、物理的な日光遮断での対策も十分効果があるそうです。例えば帽子を被ったり、日傘をさしたりでも段違いみたい。
紫外線には2種類あって、夏の日中みたいないわゆる「直射日光」のものと、夜でも雨の日でも24時間365日常に降り注いでいるタイプのもの。肌荒れに直結するのは前者で、日焼けするとヒリヒリ炎症してしまうのは普通に肌へのダメージが強かったり、乾燥にもなるので避けた方がよい。後者は蓄積されることでシワ・たるみになるなど、主にエイジング(老化)現象で気にするべき紫外線。
なので長期的な影響(後者の紫外線)が気になる人は夜や室内でも対策をするといいと思うけど、基本的には前者の、日差しが強いときに物理的に避ける、だけでも効果あり。
まぁ、とはいえ時と場合によっては難しい時もあるでしょう、努力目標です。

(4)良い点:スキンケアの効果が出やすい(わかりやすい)

敏感肌の人は割りをくってばかりだと言ったが、考えようによっては、良いこともある。
敏感肌の人の多くは、肌に合わないものを塗るとすぐかぶれを起こすなど、反応が出やすい。そのぶん、肌に合っているものをつければ、効果がすぐにあらわれやすい。
逆に強靭肌の人で、何をつけても効果が出にくい、わかりにくいという人もいる。敏感肌の人ほど、色々な成分・商品を試して模索してみる価値があると思う。

(5)良い点:プチプラでも十分効果がある

上記の通り効果が出やすいので、高い製品を買わなくても、ドラッグストアなどで簡単に手に入る商品で十分、きれいな肌を目指せる。強靭肌の人向けに、強い成分が色々とたくさん入っている製品はそのぶん高価になりやすいが、敏感肌は考え方によっちゃコスパがいい肌なのである。

(6)スキンケア・美容は楽しい!

スキンケアや美容系にハマり始めてから、肌がすこやかになっていくと、効果を感じられてすごく楽しかった。肌が弱いからこそ色々調べて知見を広められたし、新しいことを知るのがとてもおもしろい。
今までは自分の体質を悲観するだけだったが、この楽しさを知ってからは敏感肌も悪くないなと思った。自分のことを知って自分を高めていく「美容」というジャンルは楽しい。同じ悩みを抱えている人にも、ぜひこの楽しさを知ってほしい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?