ムズムズ脚は癌治療の天敵

癌になったから気付いたこと
私はムズムズ脚症候群だった。

結婚後まもなく癌が発覚。
癌になり多くの治療を経験しました。
そして今も生きていることに感謝。
癌の治療も５年となり、私の経験を１つの記録として残していきたいと思うようになりました。
今既にがん患者さんもそうでない人も。
大切な人が癌になった時、自分が癌になった時。
私のここでの呟きがなにかの情報の一つになれば嬉しいなと思っています。

皆さん。
ムズムズ脚症候群ってご存知でしょうか？

Ⅰ.ムズムズ脚とは

https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/restless-legs-syndrome/about/から抜粋しました。

こんな感じ。

Ⅱ.ムズムズ脚の症状は？

一般的に出るムズムズの症状による影響は以下のものです。
症状の軽い人ならあまり気にしなくてもいいかもしれない。
ムズムズ脚単独では私はまだ軽い方かもしれません。
ただこれは、癌の抗がん剤治療をしている私を形を大きく変えて襲ってきました。

●夜に出る症状

●昼に出る症状

Ⅲ.初めての抗がん剤治療で現れた症状

初めての抗がん剤治療の時、抗がん剤の副作用ではないものに私は苦しめられた。
じっとしていられない。
ほんの５分もじっとしていられない。
抗がん剤の副作用の倦怠感や吐き気がある中でそれとは全く別のこのよくわからないものに悩まされた。
霊にでもとりつかれたのか、パニック障害やなにかかと思うほどにじっとしていられない。
これは経験しないとわかりにくいが、抗がん剤で体が極限状態で辛いのにベッドに横になることもできない。
病室を立ったり座ったり歩き回ったり、、。
叫んでみたりストレッチしたり、ひたすら喋ってみたり、とにかくほんの少しもじっとすることができなかった。
体を止めることができないから夜も寝ることができない。
これがひたすら何日か続いた。
睡眠が取れない。体力は回復しない。
眠気は常にマックスで睡眠薬ももらっていても覚醒したかのように動いてしまう。

Ⅳ.この症状の正体は

この時この症状をみた看護師Ｓさんが「これ、もしかしたら抗がん剤の副作用の吐き気を止めるために使う吐き気止めの副作用にある。」といって先生にも伝えてくれた。
主治医いわくこれはアカシジアというものだった。

Ⅴ.吐き気止めによる副作用、、アカシジア

アカシジア。
これはおそらく吐き気止めの２つの薬の併用が原因だと言われ私は吐き気止めをストップした。
すると、そのじっとしていられない症状は吐き気止めが抜けた頃に止まった。
その分吐き気は強くなったが、、、笑
一見そんなに大したことないように見えて、これは睡眠も取れずにパニック状態のようになりとても恐ろしい副作用だと私も身をもって体感した。
初めての抗がん剤でこの副作用が出た私は残り３クールを吐き気止めの薬を変更し、吐き気が強い状態で耐えきった。
抗がん剤の副作用に吐き気はよくある。
ただ私はこの吐き気止めの副作用がまた出ることがわかり、吐き気よりもアカシジアの方が私の経験からは辛すぎたのでアカシジアが出る可能性のある薬剤は一切使って欲しくないと今の主治医にも伝えている。

これは経験した人にしか伝わりにくい症状らしい。担当の看護師さんからもこれになった人はみんな死ぬほど辛いと言うと聞くけどどんなものか分かってあげられないのと言われたので伝わらないかもしれないけど、、、本当に死ぬというか頭がおかしくなったのかと思う状態だった。
原因はアカシジア。
けど何故こんな副作用が出るのだろうという疑問が残った。

Ⅵ.私はムズムズ脚症候群だった

新しい病院での治療が始まった。
ここで私のアカシジアの原因の一つが判明した。
病院にはアカシジアのことは伝えたのでそれを引き起こす薬剤は使わないように注意してもらった。
以前のような全身がじっとしていられないことはなくなったものの、治療が進み体調が悪くなるに連れて足元がじっとしていられなくなった。
脚がムズムズして、バタバタ動かさないと気持ち悪くて、寝ていても脚をひたすら動かしている状態だった。
この症状が現れて数日後、主治医ではなく別の科の先生がやってきた。
「この症状はムズムズ脚症候群の可能性が高い。検査もしますがムズムズ脚と仮定して投薬してみましょう。」
とはの夜から投薬が追加された。
すると次の日から見事にムズムズ脚が止まった。
また数日後その先生はやってきた。
「採血の結果見てると〇〇さんは炎症などがひどい時に鉄をうまく体に取り込めてない可能性がある。今みたいに治療して炎症がひどい時は鉄が不足してムズムズ脚の症状が強く出るんです。そしてムズムズ脚の人はアカシジアになりやすいということもわかっています。そしてこれは遺伝することがよくある。ご家族にもいませんか？」
ちょうど母と父がいる時だった。
母🙎‍♀️「そんなのしたことないですねー。」
父🙎‍♂️「熱出る前は脚がそわそわするけどそれは風邪の前やしなー。ないですね。」
先生👨‍⚕️「お父さん。それですね。熱が出る前に体の節々は痛くなるけど、普通の人は脚はムズムズしません。お父さんも風邪などで炎症が起きるときにムズムズ脚の症状がでてますね。」

(；ﾟДﾟ)w

(；ﾟДﾟ)w

私の癌、アカシジア、ムズムズ脚をきっかけに父がムズムズ脚であることも判明した。

Ⅶ.癌治療とムズムズ脚は天敵

私の個人的な意見だが、癌治療にムズムズ脚は天敵だ。
癌治療による抗がん剤には吐き気が出るものはとても多い。
そのために吐き気止めを使って副作用を抑える。
私はそれの多くのものが使えない。
また、放射線治療や抗がん剤の副作用では炎症が起きることも多い。炎症が強い時は脚のムズムズはひどくなる。
今でも体調が悪い日はムズムズ脚に悩まされる。
今はムズムズ脚の専門の病院にもかかるようになり、薬も使いながらうまく付き合えるように過ごしている。
私の診断をきっかけに病棟の担当ナースの中にもムズムズ脚の人が３人ほどいることも判明して、そのナースさんが部屋にやってきてくれた。
「私も脚がじっとしてられない時あって〇〇さんの診断みてびっくりして先生のとこ行ったらそやったんよーー！ありがとう。」
こんなところでナースの方の役に立てるとは思わなかった。
もし私と似た症状がある方がいれば一度担当医に聞いてみるのもいいかもしれない。