野口英世とビフィズス菌②【13/365】

昨日の続き。

100年前の「検証できない」文献ばかり調べて何やってんだと思われそうだ。アントワーヌ・ベシャンのとある論文にはロス茶イルドの名前が引用文献にあったわけだが、だとするなら「彼等」はベシャンの研究を凡そ150年前にリアルタイムに知っていた。この時点で現代庶民と「彼等」には少なくとも150年分の知的格差がある。この程度の病理論が「彼等」にとってバレて困る急所の筈もなく、そして彼の理論を正確に理解したら寧ろ「病原体こそ全て」の地獄の始まりだ。「体内環境 Terrainの悪化で常在菌 Germは病的になる」ということは即ち、電磁波と化学物質と添加物食品に汚染された環境に生きる我々は、何が引き金になるか分からない爆弾 Germを注射で植え付けられていることになる。だから私は何故その"タイミング"で"その"注射をするのかを探っている。レイモンド・ライフが1930年代にラジオ波で病原体を破壊し、その知識と技術がリアルタイムで「彼等」の手に渡ったことを考えれば、「彼等」は病原体のオンオフを自在に制御可能だと想定した方がいいだろう。「目覚めた」だの言っている連中は「彼等」からすれば「まだそこ?」の愚民でしかない。我々はダンテ・アリギエーリの地獄のサークルにいる前提で挑まねばならないと考えている。

When you consider that Archimedes had a form of calculus 1800 years before Newton, then extrapolate that 'their' science is the equivalent of spacemen to cavemen, then anything we try to do will be neutralized by whatever they already have cooked up. I am not saying to give up or that we can't win, but you need a practical view of what is going on. The other bullshit thing that is sold by the gullible folks who think they are not part of the masses is that: 'there are more of Us then there are of Them'.
アルキメデスがニュートンの1800年前に微積分の類に辿り着いたことを考えれば、「彼等」の科学は原始人にとっての宇宙人に相当し、我々の挑戦は全て「彼等」が既に構築済みのものによって無力化されると推定される。諦めろだの勝てないだのとは言わないが、今起こっていることの現実的観点が必要だ。"自分は大衆とは違う"と思っている騙されやすい人々が売り込むデタラメがもう一つ:「わたしたちと共にいる者の方が、彼らと共にいる者より多い

従って近代科学の黎明期から一歩ずつ追い上げていくしかないのだ。ということでビフィズス菌論文に移ろう。

気になったのはこの記述だ。

B. bifidusに関する現在の研究で得た結果により、Tissierの言うB. bifidus communisは、枯草菌様(subtiloid)グループに属し、且つ形態学的にも生物学的にもB. mesentericus fuscusに酷似する好気性胞子形成性生物の生活環における嫌気性相だと確信するに至った。

一般に、狭義にビフィズス菌とはB.bifidus(当時はBacillus属、現在はBifidobacterium属)で偏性嫌気性菌(酸素環境のみで生息する菌⇔対義語は「好気性」:酸素環境下で生息する菌)である。現代細菌学は「偏性嫌気性細菌」と聞けば「酸素に晒されたら死に絶える細菌」だと勝手に変換する。そりゃそうだ。「偏性」の意味が「その環境だけに偏った」の意味だからだ。故に嫌気性の菌が好気性に変形するなど夢にも思わない。嫌気性/好気性両方の性質を持つ菌は「"通性"〇〇菌」と呼ばれるが、いずれにせよ野口の記述は現代の認識とは食い違う。

ビフィズス菌は今回のCOVID-19重症化抑制にも関わる。イベルメクチンがビフィズス菌の餌になるとかいう話もあったが、あの論文はBifidobacterium"属"でしか論じておらず、具体的にどの菌を対象とするか不明な上に否定的結果も出ていて結論は出ない。

まず今回はB. mesentericus fuscusとは何ぞやを調べてみた。

Bacillus mesentericus is a Gram-positive species of bacteria. Strains of this species may contaminate bread dough, forming a sticky, rope-like texture.[1][2]
This species has been experimentally explored as a potential probiotic.[3][4]

Bacillus mesentericusはグラム陽性菌の一種である。この種の菌株はパン生地を汚染することがあり、粘着性のあるロープ状の歯応えを形成する[1][2]。
この種は潜在的なプロバイオティクスとして実験的に探索されている[3][4]。

天下のWikipediaさんですらこの情報量だ。何かある。というかコイツはBacillus属のままなのか。ビフィズス菌との関連を連想可能だとしたらビフィズス菌がBacillus属に分類されていた時代だけだ。この「ロープ状」が何かあると思って深堀する。

Q. 「ロープ菌」について、どういう菌なのか、パン工場で発生した場合、殺菌の方法はあるのか。

A. ロープ菌とは
 ロープ菌そのものに関して概説している資料を見つけられなかった。インターネットで検索したところ、枯草菌(こそうきん)、納豆菌との関連を指摘する情報があったため、それに記述をご案内。
●『日本大百科全書』(小学館 1988)より、枯草菌(こそうきん」の項の概要
 ・学名 Bacillus subtilis、真菌性細菌目バチルス科に属する。
 ・胞子を形成し、好気性。納豆菌(B.natto)、馬鈴薯菌(B.mesentericus)と同種。
・形態は通常、棹状。発育は極めて早く、発育温度は30~37度。自然界に広く分布する。
 ・発酵工業の雑菌として有害菌であるが、胞子はきわめて抵抗が強く、減菌という場合は、本菌を絶滅することを意味すると考えてよい。

枯草菌(B. subtilis)=ロープ菌=馬鈴薯菌(B. mesentericus)と繋がった。どうやら発酵の過程で糸状の粘性物質を形成する菌の一種らしい。野口もsubtiloid(枯草菌様)と記している以上、両者が形態学的に類似するのは1910年時点で認識があったらしい。だが問題はこの分類にビフィズス菌が再び参加するかもしれないという話だ。そして浮上する疑問は、何故"馬鈴薯"の菌がパン(小麦粉)を"汚染"するのか?ここでは解決しそうにないので次に行く。

納豆菌が特殊例なだけで、この糸を引く現象自体は本来人間にとって有害なはずだと思って調べたらこの記事だ。

「糸引く」「異臭」はロープ菌

焼き菓子やパンの内部から糸を引く現象は「ロープ現象」と呼ばれるもので、ロープ菌が繁殖している証拠です。

ロープ菌はバチルス属の細菌で、日本では枯草菌とも呼ばれ同じ種(学名:Bacillus subtilis)として認識されています。

納豆菌も同じBacillus subtilisに分類される細菌ですが「var. natto」と追記され、その作用も異なることから明確な亜種として区別されます。

ロープ菌と枯草菌については明確な区分はありませんが、パンや焼き菓子の中で発生したものに対してはロープ菌と呼び、それ以外については枯草菌と呼ばれるような傾向にあります。

ロープ現象の仕組み
ロープ菌は焼成後のパンや焼き菓子の成分を分解することで、「ネト」と呼ばれる粘性物質を生成します。

ネトには主に2種類あり、一つは糖類から生成されたもの、もう一つはたんぱく質やアミノ酸から生成されたものです。

でんぷんなどの糖類を分解して生成されるネトは「デキストラン」と呼ばれ、透明で無臭です。

一方でたんぱく質やアミノ酸を分解して生成されるネトはデキストランよりも粘性が強く、強烈な臭いを放つ特徴があります。

つい最近発生した手作りマフィンの食中毒事件の話らしい。この記事の結論はセレウス菌の繁殖が原因と示唆しているが、その結論はどうでもいい。要するに

・「糸状の粘性物質=ネト」
・糖質分解性のネト(=デキストラン)と、タンパク質/アミノ酸分解性質のネトがある
・前者は無味無臭、後者は強烈臭

これが分かればいい。だがこの記事には肝腎の馬鈴薯菌が登場しない。調べていくと以下の記事が見つかった。

特徴の異なる3種の菌を使った整腸剤

『ビオスリー』は、善玉菌を腸に届けることで、腸内環境を整える整腸剤(生菌製剤)です。

『ビオスリー』は「乳酸菌」・「酪酸菌」・「糖化菌」という、特徴の異なる3つの菌を一緒に使うことで、小腸から大腸にかけて広く薬が作用するように工夫された薬です。また抗生物質と一緒に使うこともできます。

『ビオスリー』~3つの菌種を一緒に使うことのメリット

 『ビオスリー』は、「乳酸菌(Streptococcus faecalis)」・「酪酸菌(Clostridium butyricum)」・「糖化菌(Bacillus mesentericus)」の3つの菌種を配合した薬です1)。

流石抗生物質とかいうクソな話が登場するがそれもどうでもいい(※耐性があるのは乳酸菌だけで、抗生物質で他の菌が消えたら配合剤の意味がねぇだろとコメントで突っ込まれている)。Wikipediaにも「プロバイオティクスとして探索されている」とあったが、整腸剤で実際に使用されているようだ。そしてどうやら糖化菌らしい。

糖化菌(とうかきん)とは、枯草菌やその亜種である納豆菌などの、糖化作用を持つ細菌群の俗称。偏性好気性の有胞子性桿菌であり、芽胞を形成しているので、熱・酸・アルカリに対しての抵抗性がある。

乳酸菌との関係
糖化菌はアミラーゼを産生し、デンプンを糖へ分解する。そのためデンプンを分解できない乳酸菌の増殖を促進する働きがある。デンプンを主体とした栄養成分で構成される液体(培地)で乳酸菌を単独培養した場合、乳酸菌は10倍程度しか増殖しないが、乳酸菌と糖化菌を混合培養することで乳酸菌は培養後約100倍程度に増殖し、両菌の間に共生関係が成立していることが証明されている。これは日本酒の製造におけるコウジカビと酵母の関係と同様である[1][2][3][4]。

「デンプンを糖にかえます」で連想してしまうアスペルギルス・オリゼーちゃん。
ちなみにこの子は高峰譲吉が発見したタカジアスターゼの産生菌でもある。

糖化菌がデンプンを糖に咀嚼するお陰で乳酸菌は増殖可能、故に糖化菌と乳酸菌は共生関係にあるという話のようだ。馬鈴薯菌かつ糖化菌となると、「馬鈴薯デンプンを分解する糖化菌」となる。

恐らくFuscusは特定の株の名前を指すのだと思われるが



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