3/11-17 ドタバタ日記
11日
今日は、様々な人が色々な想いをはせる日となる。今年は、能登半島の被災も相まって、様々な媒体で防災意識が呼びかけられている。それに対して、対策がどうのこうの、予算がああだこうだと言われている。確かに、復興支援は継続して行う必要があるが、それを出汁にしていないだろうか。いわゆる「つり橋効果」の応用とも呼ぶことにする。このように裏を読み取ってしまうのは、面倒くさい奴でしかない。しかし、実際にそう思わせてしまっていることにむず痒い気持ちになる。一体、日本の中心では何をやっているのだろうか。
12日
早朝に僕を起こしたのは、猫でも、素敵な女性でもない。設定したアラームの時間より鳴り響いたのは一本の電話だった。それは、カラカラした悲報であった。今日の予定を全てキャンセルして、急いで車に乗り込む。目的地にたどり着いてもなお、確かな実感はつかめないままだった。その日のうちに、先駆けてまた車でトンボ返りした。何もつかむことができないまま一日が終わる。家に帰ると遅れて疲労がやってきた。
こんな日に限って今日は、よく雨が降る。
いや、今日という日だからだろうか。
13日
僕たちは、生物としてこの地に立っている以上、生命の限界は分かり切っている。昨日、祖父からこんな話を聞いた。
非常に残酷で悲しみの混じる音が混じっているが、けれども納得してしまう。これを声に出して言えることに僕は驚いた。そして、勝手ながらも受け取ったようにも思える。
14日
社会は回り続けていて、相手方は待ってはくれない。窮屈なスケジュールは、乗り換え一つのミスも許されず、定食屋で優雅にメニューを眺める時間も与えてくれなかった。立て続けの説明会は、目がガビガビになってしまった。そんな中であっても、友人と偶然会うと目は潤いを取り戻してオアシスにたどり着く。しかし、それも長くはなくて家に戻れば、あらゆる締切物や試験日が水源を濁らせて、そのまま凍らせてしまう。
15日
なんだかんだでようやく一息つける。といっても机の横では、教科書が平積みにされた違法建築物が2棟そびえ立っている。どうにか、必要な本をジェンガのように取り出す。しかし、この違法建築がきちんと整備されて安全なものになったらどうだろうか。背表紙が分かるように立てて並べると圧倒的に土地が足りない。それもそのはず、縦に伸ばしているものを横に伸ばすのだから。そして、残された住民たちは、離れ離れになって結局どこにしまったか分からなくなる。
これは黙認された建築物であって、今後も増築が見込まれることだろう。強制執行が行われないことを祈る。
16日
外に出るのに、ポケットティッシュが欠かせなくなった。一種の生命線みたいなもので、鞄の中を漁っても見つからないときの絶望感は恐ろしくちっぽけな悩みなのだろう。くしゃみは意外にもエネルギーを消費する。日が暮れることには、いつも以上に疲れ切ってしまう。実際、身体が重く目がシャキッとしなかった。関連して、喉を痛めるし、付随してそこからウイルスやらなんやらがこぞって集まってくる。寝込んでいる場合ではないから、気を張っていなければならない。花粉症の方、どうか気を確かに。
17日
今日は、第三回戦となるテストの日だ。ことごとくやられて家に帰った。せっかく東京にまで出てきたのだから何か成果を残そうと寄り道する気力もなかった。ただ、人が多いしで早く帰りたかった。
それでも、これだけは寄り道しなければならない場所があった。以前カメラ屋で取ってもらった写真だ。今では、無人の撮影機がありちょっとしたことなら僕もお世話になっている。それと比べるとカメラ屋では、人との会話があり、あーでもないこーでもないと僕のだらしのない顔を見ながら話す。お世辞かどうかは分からないが、大丈夫ですよ!と肯定してくれる。将来なくなる職業と言われているが、きっとカメラの技術が上がったとしてもカメラ屋の存在は残り続けるべきだと思う。
ドタバタ日記2024/3/18
Tune of the One weeks / 今週の一枚
・Aurora / alva noto, 坂本龍一
追悼。