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5日
将来どのような大人になりたいかと聞かれれば、少年時のフィーリングを持ち続けているおじさんになりたいと心底思う。クールも魅力的ではあるが、その時々に獲得したフィーリングを抱きしめながら人生を駆けていきたい。雪が降れば、手は寒いし電車も遅れる。社会的に見れば、ネガティブな感情がビルとビルの間を漂っていく。飛行機や新幹線、今となれば移動手段の一つという数え方をしている。値段が高いだとなんだので使用を躊躇ったりもする。しかし、少年期は、そんなこと思わず、のんきに警報が出るか出ないかをテレビのキャスターとにらめっこをする。でっかい乗り物を目の前にすると思わず「おぉー」と声を上げたい。
そんなおじさんを目指して。
6日
雪が降り積もった今日。道のありがたさに今更気づく。凍った路面には、いびつな直線が描かれていた。思わず雪の上を歩いてしまいたくなるが、意外と体力を使う。実際、瞳孔が見開く瞬間が何度かあった。見知らぬ誰かが描いた地上絵の上を大人しく通るとき、舗装された道のありがたさに気づく。発展途上国での映像を見ると、大小さまざまな石が路面に転がっていて、裸足だったりもする。しかし、それをかわいそうと嘆くのはあまりにも失礼だ。彼らは、それが日常で今までもそう生活してきたのだから。もし、彼らがアスファルトを踏んだとき、喜びというポジティブな感情の反面、今までのは何だったのかと嘆きとも捉えることができる。僕たちが、反対に裸足で外を歩けば、早速お巡りさんの注目を受けることだろう。先進国全てが正しいわけではない。
帰る頃には、ほとんどの雪が地上から去っていた。
7日
お昼はどうしようか。その悩みが解消されては、翌日にはまた浮上している。大抵、経済面から弁当(おにぎり)を持参して適当に済ましている。しかし、無から弁当は生まれてこない訳で、支度に時間がかかってしまう。ベッドの上でモゾモゾしていると特急に乗り遅れてしまう。そんな思いから最近は億劫になっている。そんな時に以前から見つけたうどん屋は、朝起き上がる原動力になっている。
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8日
模試の日程をまとめてみる。綺麗なことに再来週くらいから定期的に模試を受けなくてはいけない。それと見比べて僕の現状は、十分なものとは言えなかった。そうしたネガティブな感情は、連鎖的に連なるもので、この先の将来にまで浸透してくる。そういったものは、燃やすごみに投げ込んでも排気ガスとして、僕の顔に降りかかる。口や目、鼻の粘膜に付着して、僕の中へリサイクルされて帰ってくる。素直に笑えるその日まで。
9日
今日も今日とて、食欲と豊かさや温もりを求めて、うどん屋に行く。すると、シャッターが見えてきて、張り紙には、体調不良と書かれていた。僕の昼食の行方よりも、店主には元気になってほしい。そして、また美味い飯を食べさせてください。
僕の胃袋は、近くのスーパーへ行けと言っている。
初めて行くスーパーは、まるで外国のように感じる。配置場所や、支払い方法が違えば、砂漠でさまよっていると同等だ。そう考えると、絶望的な気分になって、レジの店員やお客さんは、ゾンビのように徘徊し始める。急いで食料を抱きかかえて、レジへ向かう。支払いが終わったころには、ゾンビの声は聞こえなくなった。
10日
街を歩いていると、上半身何も着ていない少年が歩いていた。ここは、沿岸でもないからその光景に思わず目を見開く。仲間と推測される人たちと一緒にいたから何かしら起こったのだろうと想像してそのまま素通りした。これが、沿岸沿いであれば、さぞかし日常風景として溶け込むのだろうが、街中では話が変わってくる。加えて、一人でいたら事件性が増してくる。仮に自身が当事者だとしても、街中で裸になるのと沿岸で裸になるのとでは、大きな差がある。理性が働いているということを実感する。
11日
仲間が就活の話をすると、すごいとしか言葉が出なかった。僕が勉強をし続けられているのは、ある種の依存なのかもしれない。勉強をしていれば、それをバックにして過ごしていられる。その意味では、僕は僕自身に依存していて、この方法でしか生き抜く術を知らない。そして、僕はこれからもこの渦の中心に潜り続けてしまう。
一刻も早く抜け出したい。そんな気持ちだけが浮上して、僕自身はまだ渦巻いて沈んでいる。
ドタバタ日記2024年2月12日
Tune of the One weeks / 今週の一曲
・Gotch/ worthless (Lives By The Sea)