(美達の蔵出しオススメ)『キリストにならいて』 トマス・ケンピス 他、2冊

<お知らせ>

連休の事情で、4月27日の午後以降のコメントへの返信は5月18日になりますので、ご了承下さい。(美)



「いずれは亡ぶべき富を求め、それに望みをおくのは空しいことである」

「あなたの知識が増し、また優ってゆくにつけ、聖い生活を送らない場合には、それだけ、あなたは厳しい裁きを受けよう」

「行いにおいて性急なことを避け、自分の考えに頑強に固執しないのは大きな知恵である」

「時としていろいろな悩みや意に反することがあるのも、私たちにとってよいことである。なぜかというと、それらはしばしば人に、自分がこの世では流人の身であるのを悟らせ、自分の望みをこの世の何もかに、おいてはならぬ事を想起させるからである」

「もし一度か二度忠告しても聴きいれないときは、その人と争いあわずに、すべてを神に委ねるがいい」

「自己を捨て去りなさい。そうしたらお前は私(神)を見つけられよう。選り好みせず、自分の利益を図らずにいなさい」

ケンピスは15世紀の修道士として92歳で亡くなる迄、70年あまりの信心深い生活をした人です。本書はこの時代に書かれたものとして最も美しいと呼ばれた書でした。私は神(人格神)の存在は、それを信じる人の心の内に在ると考えていますが、本書中の「神」の語を「天」に代えて解釈しました。己を律する、抑える(怒りを鎮めるなど)には最適の書としておすすめします。心が洗われる一冊です。

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