2022お月見どろぼうウォッチ
物語をさがして vol.17
こんにちは。10月になり、いっそう秋が深まってきたようです。
9月の記事(vol.15 お月見どろぼうが来た!)では、住んでいる地域に伝わる「お月見どろぼう」の風習をご紹介いたしました。
今回は、中秋の名月の日に、「お月見どろぼう」の様子を見て回ってきましたので、その様子をお伝えします。
今年、2022年の中秋の名月は9月10日土曜日。
この地域は運よく晴れました。
「お月見どろぼう」は中秋の名月の日に行われます。一般に月がきれいな時期なのですが、必ずしも晴れるとも限りませんし、台風とぶつかってしまうことだってあります。そうすると月が見えないどころか、お供えを外に出すことも町歩きもできなくなってしまうので、天気はとても重要です。
この日は土曜日で学校・園もお休みとあって、夕方になる前から外に散歩する親子連れ。2~3人で連れ立つ子供たちが見られるようになりました。
日中の住宅街はとても静かです。自動車やバスが通る以外には、人通りや喧噪もなく、耳鳴りがしそうなくらいシーンとしています。外を歩くと、ほんとにみんな住んでいるのか、ゾンビ化して誰もいなくなっちゃったのではないかと疑いたくなるくらいなのですが、この日だけは違います。
お月見どろぼうのお供え物をさがして
「あった、あったよー!」
「こっちもあるよー」
と、子どもたちのかわいらしい声がはずみます。
そんなお月見どろぼうの様子をウォッチしたのがこちらのイラストです。
リュックを後ろ前逆にかけて集めるスタイルが主流でした。お菓子を取ってさっと入れるのに便利なんでしょうね。システマティックです。
お子さんの多くは徒歩でどろぼうに出かけます。小学生は自転車に乗る子もいます。ちょっとハラハラする場面もあり、互いに声をかけ合います。
何かよっぽどの事情があるのかもしれないですが、自動車に乗せてもらって集めるのはちょっとマナー違反かしら・・・という目で見られがち。
昨年ですが、大人の男性がバイクに乗って現れてお菓子をたくさん取って行ったという情報を聞いてびっくりしました。お茶目な方なのかもしれないけど出くわしたらちょっと怖いですよね。
お月見のお供えも見てみましょう。
こちらは我が家で出したお供え物。
ちょうど真っ盛りの萩と切り戻しして2度目に咲いたキキョウがあったので飾りました。
こちら、「おつきみどろぼうのサイト」のイラストをご活用くださっています。嬉しいので撮影させていただきました。
お住まいの方は、当地区に「お月見どろぼう」を復活させ、今のように根付かせるきっかけを作ってくださった「お月見どろぼうの母」のうちのお一人。
こちらのお宅のPOPにはなんと、電飾が!
暗くなるとライトアップされていました。
お菓子が減っていて、すでにどろぼうさんが現れた形跡がありますね!
ゴーヤが置いてありました!
自転車の男子小学生が「わ ゴーヤだ!」「手触りが!!!ゴヤゴヤしてる!!!」とハイテンションで嬉しそうに持ち帰っているのを目撃。
このおみやげはお家の方も嬉しいでしょうね。
また別のお宅。きれいな秋の草花に色とりどりのお菓子です。
こうやってお菓子以外の、家庭の不用品やおもちゃなどを出してあるのも子どもたちには人気のようで、「おもちゃをさがすぞー!」と意気込んでいる子もいました。
こちらは東郷町の方からいただいたお写真。
走り回っている子どもたちが目をキラキラさせて喜ぶ「お宝」のドリンクです。
喜ぶお子さんの様子を想像するとこちらも楽しい気持ちになってしまいます。
お子さんたち、忙しそうでなかなかつかまりませんが、
カバンの中を見せてもらいました。
お菓子がたくさん入っています。まだまだいっぱい集まるかな?
以前の写真ですが、わが子たちがゲットした戦利品をご紹介しましょう。
青い靴の箱に入っているのは・・・
たくさんのうまい棒!
山ほどのお菓子!
こうして、お月見のあとは、しばらくおやつにこと欠かない、嬉しい日が続きます。
いかがでしたでしょうか。
「お月見どろぼう」
とっても愉快な風習だと思いませんか?
ちなみに、私はこの風習が好きすぎて、絵本も作っています。
お菓子を探すワクワクを思いながら、絵探しや迷路で楽しんでいただけるように制作しました。風景は地元の様子を盛り込んで描いています。
こちらはご近所の名所「五色園大安寺」をモチーフに描いた場面。
主人公「つきすけ」はお供えを盗んだとしてバケモノに追いかけられて、どうなってしまうのか・・・?というお話です。
よかったらどうぞお読みくださいね。