見出し画像

無知よりマシ

LGBTQ+よりSOGIE

朝ドラ「虎に翼」を観て感じるところは各々あると思います。
私はこの時代ではできなかった、令和だからこその施策が必要とされているんじゃないかなと感じました。
朝ドラの時代は、憲法や民法通りの時代でそれが当たり前とされてきたから、苦しんできた方々も沢山いるのではないでしょうか。
そこには、LGBTQ+以外のマイノリティや当たり前に違和感を持っている方々も含まれていて。

私はLGBTQ+という言葉ももう違和感があるんです。
この表現でマジョリティと区別しているように感じるんです。
以前言及した、教育機関における合理的配慮に似ている。

と思ってたら、最近知りました。

SOGIE」(読み方:ソジー)

意味は、性の多様性。
「多様性」という言葉も最近では何だか軽く感じてしまうのですが、要はマイノリティのことではなく、全ての人間の性についての表現のようです。

各自治体で続々とパートナーシップ宣誓制度が立ち上がっています。
良い傾向だなあと思いつつ調べていると、兵庫県明石市や千葉県千葉市、神奈川県横浜市などでは、そのパートナーシップ宣誓制度の要件に、事実婚も含まれていました。

ああ、朝ドラの御カップル、令和の時代だったらパートナーシップ取得出来るのになあ…。
でも。
色々妄想や深読みしてしまう私は思いました。
これが脚本家・吉田恵里香さんの思惑ではないかって。
もうちょっと国や自治体はさまざまな家族の形に寄り添ってくれよという。

吉田さんのインタビューを読むと、「見えないところで苦しんでいる人を掬い上げたい」という意思を感じます。

名字を変えないといけないのが今まで当たり前だという風潮の中で、名字は変えたくないと思いながら仕方なく変えた女性は少なからずいると思うんです。
私の場合は、名字を変えるのに抵抗はさほどなかったけど、明らかに姓名診断の結果が悪くなりガックリはしました笑

また、子供がいても理由があって家族になれない方々もいると思います。
そんな方々の為にもファミリーシップ制度もあります。
(愛知県、岩手県盛岡市、広島県安芸高田市、福岡県古賀市など)

ね、「虎に翼」は今の時代だったら、叶えられそうです。

現実を知らないできた


家族って何でしょうか。

血縁関係。
遺伝子の繋がり。

私は中学時代に美術部で、平和関連のポスターを描いたことがあり、それが入選しました。
そのポスターの標語。
あまり大きな声では言えないけど…実母が考えたものをパクりました。

「平和は母のふところ」

母親が赤ちゃんを抱っこしていて、周りに百合だか何だかの花を散らして、背景はレインボー。
あの時代は、なーんとも感じなかった。
あの時代は、きっと普通の感覚。
戦争がない時代と国に生まれて、父親も母親もいる平和な中学生が描きました。

母のふところが平和だよ。
なんて、今、自信をもって言えない。
掲示された時点で、誰かに大きく×と切り付けられるに決まってる。

日本の裏側では、家族がいない、家族を持てない、家族と死別した、家族なんて最初からいない、
そんな子たちが沢山いる。
日本の中にもそんな子がいる。

血縁関係のない人たち。
恋愛関係のないカップル。
そんな家族もいる。
単純に母親がいるのが平和だなんて、今は思えない。

90年代の中学生の私は自分や自分の周りにしか興味がなく、本当に無知。
文学はよく読み親しんでいたのに、現実を知らない。
いや、知ろうともしなかった。
現実は、自分のすぐそばにもあったかもしれないのに。

今は無知が怖い。


無知がささやかに生きている方々を傷つけるのであれば、むやみにSNSでは呟けない。
(だからXは怖い。)

無知が怖い大人になった私は、調べ魔になりました。
調べて理解しようとしますが、それでも実体験のある方よりは想像力に欠ける。
でも理解しているという事実が当事者の方々の役に立つこともあるかもしれない。

だから、無知よりはマシだと思っています。


_終わり

↑吉田恵里香さんオリジナル脚本のドラマが再放送されます。

いいなと思ったら応援しよう!