居住している者から見た福岡は。
noteをふらりと探検すると、福岡旅行や福岡移住の記事をよく見かける。
見かけるというより、私が1つ見つけたら同じような記事をセレクトしてくれるnoteの機能がそうさせているというべきか。
今年、こんなニュースを見た。
100年後に日本で栄えている都市は、東京、そして何故か福岡だけらしい。
東京は分かる。
首都だ。日本の代表だ、そりゃ頑張ってもらわないとね。
でも、大阪や名古屋を差し置いて、名を挙げられた福岡。
その理由は、首都・東京から遠いからだそうだ。
福岡は九州という島にあって本州から途切れている。そして日本の端っこの方にある。
それが将来的なライバルを作り得ない要因のようだ。
実際、福岡は近年人気の地となっていて、それは福岡市やその近郊の人口増加にも表れている。
12年前、私たち夫婦の結婚式の2次会でたまたま出会った大阪出身の男性。
何故だかそれ以来交流があり今も年賀状を交わしている仲だが、その知り合いも「僕は福岡を離れたくない」と言っていた。
実際福岡で奥様を掴まえ、大阪に異動になっても「また福岡に戻ってくる!」というくらい福岡をいたく気に入っている。
今回は、住んでいる者側からの福岡について少し語ろうと思う。
ちなみに、私は福岡市南区在住。
東京に住んだことがあり、他の主要都市も旅行などで滞在したことはある。
福岡居住歴は20年ほどで、過去には学校や勤務地に近い福岡市博多区の中洲川端近辺、早良区百道や西新近辺、南区高宮近辺に住んだことがある。
現在は福岡市内でも真ん中には遠くない場所に住んでいる。
それは、夫が通勤距離を居住地の条件に挙げているから。
1.真ん中が近いコンパクトシティ
夫は、勤務地まで30分以内をご所望。
なので、結婚前は「赤坂」近辺、結婚直後も「西新」という地下鉄沿線沿いに住んでいた。
この地下鉄というのが上手く機能していて、福岡市内の端っこからでも天神や博多に30分以内で到着してしまう。
市内端っこといえば福岡空港もだが、ドアtoドアであっという間に街中に行けてしまうというのは強いなと思う。
ちなみに今は西鉄沿線の方に近いが、夫は自転車で勤務地・博多まで通っている。
だから福岡人は、近辺から東京へ通勤するのに1時間以上もかかるということには、辟易すると思う。
そんな感じのコンパクトシティなので、自転車所有率がすごく高い。
で、通勤時間帯はその自転車の往来が激しくとても怖い…。
2.食べ物が安くて美味しい
これは他県の方からもよく言われるが、「美味しい」の前に「安い」!
東京旅行計画時に豊洲市場を調べたところ、飲食代が半端なく高く感じ…。
「福岡の長浜の方が全然安いじゃん」と急に思い立ち、魚定食ランチをしに行った。
ちゃっと行ける。ここが良い。
長浜の鮮魚市場は、玄界灘など近郊で獲れた海鮮をすぐに食べられる。
福岡のお隣、佐賀の唐津も高速30分で行くと、新鮮なイカが食べられる。
また、やたらと多い焼き鳥を主とした鶏肉料理屋さん。鶏肉だから安い。
ちゃっちゃと食べられるものが安くて、美味しい。
東京に行っても、福岡の安さが染みついているからか観光客対象の価格についていけない。
3.流行りものに敏感なのに、冷めるのも早い
これは完全に私の主観。
現市長の市政の1つである「スタートアップ支援」。
新規開業に出資してくれるなどのサポートシステムだ。
そのおかげか、けっこう新しいお店ができている。
また、これも市長の現時点最大の肝いり「天神ビックバン」などでどんどん外からの大手企業が福岡に入ってもきている。
福岡人は若者が多いのもあり、流行りものや新しいものには食いつきが良い。
けどね。
冷めるのも早いんじゃないかと思っている。
そして、実は行列に並ぶのが苦手な人が多い。(かく言う私もそう)
いつの間にか姿を消しているお店やオフィスをかなり見かけるのだ。
これ、福岡にとって良いのか悪いのかよく分からない。
4.自然が近くて第1次産業物が豊富
海のものも安ければ、山のものも安い。
宗像や糸島はすっかり海沿いのリゾート地に。海産物にも恵まれている。
北九州は山口の唐戸が近く、本州に渡るとすぐに安くでフグなどが食べられる。
市街地から少し離れると、すぐに自然。そして山。
南関部はキャンプ場も多いし、隣県にキャンプや登山に行くのもスムーズ。
久留米や田川周辺は農産物が多く、道の駅がとても賑わっている。
久留米近郊のうきはや田主丸は果物の宝庫。
すぐに果物狩りにも行けるし、道の駅でも安くで買える。
私は久留米やうきはの道の駅が大好き。
が、そういうところに行くには車が欠かせず。自家用車所有率も高いのが福岡。
運転に慣れざるを得ない福岡県民。
事故も多いし、飲酒運転も多し。運転マナーを守らない人が多くて怖い。
5.子供・教育に関しては、…
近年改善はされてきていると思うが、私の子供たちが小さい頃は待機児童が多くて保育園には入れないし、子育て助成も近郊に比べると遅れているなと思っていた。
そしてこれは福岡市に限ることだが、発達支援に関しては今も遅れすぎ。
我が家は近くで支援が受けられず、週2回車で隣の市に通っていた。
今も車で30分以上かけて校区外の通級指導教室に通っている。
外国人の受け入れは多いけど、インクルーシブやSDGsの教育も施設も制度も遅れている。
本当の意味のユニバーサルシティになるのはまだまだ。
子育て世代の流入も増えているのに、ここは残念なところ。
6.観光地はほぼないと答えざるを得ない
太宰府天満宮くらいでしょうか…と何回答えたことか。
それでも福岡を訪れて楽しんでいただいて宿泊税を落としてくださる方々に感謝。
太宰府以外は、他に都市に比べると外国人観光客が少ないのもあり、人混みに巻き込まれることが少ない。
福岡の観光は、食べ物と買い物ですね。はい。
7.芸能人の地元が近い
福岡出身の芸能人は沢山いる。
その中でも挙げるとすれば、博多華丸や氷川きよし、タモリ、森口博子、池松壮亮あたりの出身は同じ区であり、池田エライザや元CHAGE&ASKAの出身高校も近い。
橋本環奈や今田美桜、奈緒の地元も、コンパクトシティな故に運転していると割とよく通るのだ。
学生時代は、当時人気が出ていた椎名林檎の出身やMISIA在籍の大学が近いことに親近感があった。
とは言え、福岡ってあまり芸能に突出した環境はないように思う。芸能事務所や養成所も他の主要都市に比べるとそんなに多くはない。
なのに、皆よくスカウトされたりデビューしているなあと思う。
習い事が充実しているからだろうか。
スカウトがよく訪れるから?
県民性?
ガッツがある人が多いのかな?
最近ではスターダストやワタナベエンタなど大手事務所が養成所を構えているので、福岡発の俳優やアイドルがもっと増えることを期待する。
8. 熱い気質と冷めた若者が混在
福岡と言えば、3大祭りがありお祭り好きだとか、情に熱いとか、地元好きが多いとか言われる。
その中に入ってくる移住者たちは、多分困惑することも多いと思う。
一致団結型が好きな県民性に、個人主義な若い人たちの摩擦はある。
まあ若者はしらけちゃうというか。
これは、福岡に限ったことではないかもしれないが。
9. 福岡市以外に住みたい街
福岡市内に長く住んでいるが、人が多くて雑然とした都会の雰囲気に疲れることもある。交通網に関して渋滞や満員などでスムーズにいかないことも多々あるので。
東京も行くのは好きだけど、住むのには疲れた。
そんな私なので、県内で移住もしたいと思うことも多々あるのだ。
私が移住するなら以下の自治体。
・那珂川市(自然が多い)
・大野城市(なんか程よい)
・筑紫野市(大型店舗が結構ある)
・太宰府市(天満宮近辺以外)
・古賀市(宗像と糟屋郡新宮町に挟まれている)
・糸島市(西区寄りの九大キャンパス近く)
私が福岡市以外に住んだことがないのでこんなセレクトになったが、いずれも福岡市内に西鉄やJR、自家用車でスムーズに行ける場所。
そしていずれものどかな自然を残していて、県内では中間的な自治体だなと思う。
ショッピングモールも近くにあり、買い物にも困らず、交通網もまあまあ整っていて、程よい街なのだ。
人気の糸島市は田舎のリゾート地といった感覚。JR筑肥線がすぐに止まってしまうため、通勤通学にはあまり向かないと思う。
なんだかんだで私は福岡は好きだけど、福岡以外にも興味があるし、日本全国行ってみたいし住んでみたい。
それぞれの地域で良さも悪さもあるだろうし、人によってハマる・ハマらない、馴染む・馴染まないがあるだろう。
自分にハマる地域を他にも探したいから、国内外限らず私にとって旅は、それを見つけに行く機会にもなっている。
と、よく分からないオチで終わることにする。
皆様、福岡に住みたいと思いましたか?
_終わり