【note】仮面舞踏会でどんな「ペルソナ(仮面)」を被っていますか?
ユングのペルソナ(仮面)
ペルソナ(persona)とは、元々はラテン語で仮面を意味する言葉だそうだ。ラテン語とは古代ローマで話されていたとされる言語だ。
ペルソナ(persona)から派生したと考えられる言葉としては、次のような英単語があげられる。
person :人
personal :個人的
personality:人格
元々仮面を意味する言葉が転じて、人や人格を意味する言葉が生み出されたのだ。
このことから類推すると、西洋では古来から「人は仮面を被った存在である」と認識されていたようである。
20世紀に入って、この考え方をユング心理学として体系化したのが、スイスの精神科医・心理学者であるカール・グスタフ・ユングであった。
私たちは、普段1人の人間であっても様々な顔を持って暮らしている。家族に対するときの顔、職場での顔、友人と接する時の顔、それそれ違った顔を使い分けている。
意識するしないに関わらず、相手や場面によって顔を使い分けており、それぞれに役割を演じているのだ。
この使い分けている顔を、ユングはペルソナ(仮面)と呼んだ。
「人は複数のペルソナ(仮面)を相手や場面によって使い分けて暮らしている」
このユングの主張は一見トリッキーにも聞こえる。
しかし、真摯に自分の行動や心情を振り返ってみた時、この考え方は、多くの人に納得性を持って迎え入れられたのだった。
SNSにおけるペルソナ(仮面)
人がペルソナ(仮面)を使い分けているのは、何も実生活の場だけとは限らない。
インターネットの発達した現代社会では、仮想空間であるSNSにおいても皆それぞれペルソナ(仮面)を使い分けているのだ。
もちろん、このnoteにおいてもペルソナ(仮面)は存在する。
実名・顔出しで活動しているクリエイターも中には存在するが、自分を含め多くのクリエイターは匿名で本当の顔を隠して活動している。
実名・顔出しで活動しているクリエイターの多くは、公的な立場で活動していたり商売上の必要性から、元々広く顔が知られた人なのかもしれない。
そのような人であったとしても、全ての個人情報を晒して活動している人は皆無であろう。SNSの場においても、それぞれに何某かのペルソナ(仮面)を被って活動しているのだ。
ただ、長文の記事投稿を基本とするnoteでは、短文のつぶやきを特徴とするX(旧Twitter)とは違って、本来の性を偽ったペルソナ(仮面)(いわゆるネカマ)など実生活とあまりにかけ離れたキャラクターは演じにくいだろう。
それは長い文章を読めば、仮面の下の顔がだんだんと透けて見えてきてしまうからだ 笑
こんなことを考えたのは、最近、いふ!さんの 人は雑多なものの集まりで出来ている・・私も という記事を読んだのがきっかけだ。
いふ!さんは記事の中で、自身を表すのにふさわしいアイコンは何だろうかと思案している。
アイコンはnoteにおけるペルソナ(仮面)の代表的なものの1つだが、大切なものだけになかなか決めあぐねているようだ。
記事の中で気になったのが次の一節だ。
「これはもしかしてペルソナ(仮面)のことを語っているのか?」そう感じた。
そして、コメント欄でいふ!さんが次のように返信してくれたのを見て、それは確信に変わった。
同じような認識を持った方に出会えて嬉しかった。
それにしても、仮面舞踏会とはnoteの例えとしてはピッタリな表現ではないか?
ペルソナ(仮面)の隙間からちょこちょこと本当の自分が透けて見えてるのがnoteの世界なのかもしれない。
自分のペルソナ(仮面)
そんな視点で改めて自分のホーム画面を眺めたときに、何とも味気ないことに気がついた。
アイコンの画像は、昔住んでいたアパートによく遊びに来てくれていたノラ猫ちゃんからの借りものだ。
このノラ猫ちゃん玄関の扉を少し開けておいたら勝手に部屋まで入ってきて寝ていることはしょっちゅうであった。自由気ままに我が物顔で街を闊歩する姿に憧れて拝借している。
プロフィールも作家/東京都/著書『資産運用の新常識』とだけ簡素に記されている。
作家というのは、早期退職してアイデンティティを失いかけていた自分の肩書を作るための設定だった。
設定とは言え嘘はいけないので、Kindle本を1冊書いてから、このnote村にやってきた。
今のところ、自分が開示しているペルソナ(仮面)はこれだけだ。
これを書いているのは自分だと言う事実を絶対に隠したいわけではないが、逆に積極的に開示したい気持ちもない。当面はこのままでいくつもりだ。
それでも投稿したnote記事の数が増えるにつれ、ペルソナ(仮面)の隙間からちょこちょこと本当の自分が透けて見え始めているかもしれない。
noteという名の仮面舞踏会をこれからも楽しんでいきたい。
※いふ!さん、記事を引用させていただき、ありがとうございました。
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