心が折れたSNS絵描きが伝える、どうやって挫折し、立ち直ったか。
どうも、不穏なタイトルからはじまりました。みたびです。
この度、正式に心が折れまして、Twitterへのイラストの投稿が止まってます。心が折れるのはこれまで何度もあったのですが、今回は最大の壊れ方をしてます。
SNSへイラストを投稿するたびに、いいね数が気になって夜中何度も目が覚めるようになり、仕事や日常生活への影響が出るようになったのがイラストの投稿が止まっているもう一つの理由です。このまま続けたら文字通りぶっ壊れるなと。
同じように、SNSで苦しんでいる絵描き・イラスト好きは多いと思います。SNSがうまくいかない、苦しい、そんな人に読んでもらって、少しでも気が軽くなってくれたら、少しでも力になれたら。そう思ってこの文章を書いてます。
では、SNSで苦しい、どうしよう、って人はどうすればいいのでしょうか?
基本的なメンタルヘルス対策をとろう
まず、SNSへの依存を認めて、自らが普段の自分ではないことを自覚してください。
厳しいことをいいますと、SNS依存も、生きていくうえでの自己管理の範疇です。自分でなんとかしないといけない。故に人に相談しづらくて苦しいのですが。
そんなSNS依存ですが、すぐに楽になりたいなら・・・
投稿をひとまず止める
元気を装わない
寝る
とにかく寝る
こういった対策が考えられます。この中でも、「睡眠」は簡単にして最高のライフハックです。
1、投稿をひとまず止める
SNSのアカウントを消去するとか、そこまでしなくていいです。まだこの文章を読んでいるあなたは、SNSとの距離感を掴もうとしている段階にいると仮定してください。一旦アカウントを消すとポッカリ心に穴が空いてしまい、別の何かに依存してしまう危険性すらあります。
そうじゃなくて、ご自身を開放してあげてください。もう誕生日イラストも、記念日イラストも、必要に迫られて描かなくてもいいのです。
2、元気を装わない
メンタルヘルスにおいてはこういうのが大事で、落ち込みきったほうが回復も早い気がします。
ともかく、元気を装ってもいいことがありません。現に苦しんでいるのに、元気で居られるはずがないじゃないですか。それは空元気というものです。
無理に落ち込めってわけではなく、ありのままの自分を認めてあげる段階がこういう時って必ず必要なのかなと思います。
3、寝る
これが大事。1に睡眠2に睡眠、3・4がなくて5に睡眠。
十分な睡眠は、科学的にも認められている最強のライフハックです。8時間以上寝ましょう。
あなたの脳は、いいねにとらわれて寝ている間もそのことに執着している可能性があります。それこそ僕みたいに。その結果として、十分に眠れていないかもしれない。不足分を補うためにも、SNSで苦しんだストレスを解消するためにも、普段からよく寝てください。
SNSにおけるメンタルヘルス対策で最も重要なのは、脳を日常生活に最適化することです。そこに照準を合わせてこの文章を書いています。
4、とにかく寝る
だからとにかく寝てください。睡眠原理主義じゃないですが、寝れば大抵の脳の疲弊は解決します。それでも解決しないのは、睡眠の質が悪化しているからです。ぐっすり眠れる状況を作ってください(専門外なのでこれ以上は書けませんが・・・)。
コラム:発達障害・HSPの異常な疲れやすさとSNSとの相性の悪さ
ADHDやASDなどの発達障害、またHSPの気質を持っている人は、そうでない人よりも人一倍疲れやすいと言われています。神経伝達が普通の人に比べてうまくいかなかったり、理由は色々あるらしいのですが、この特徴がSNSとの壮絶な相性の悪さを発揮します。
SNS、見ててどうですか?ずっと見ていると感情が揺さぶられると答えたあなたは、SNSと相性が悪いかもしれません。見ているだけで、脳はその分疲弊していくのです。
加えて、発達障害・HSPは常に脳が疲れています。それこそ、朝起きたときから、です。朝はスッキリ目覚めた試しがない僕ですが、普通は一晩寝るとスッキリするらしいんです。知ってました?僕は知りませんでした。
(ちなみに、僕は主治医からもADHDの傾向ありと言われてます。診断を確定するのが大変らしくそこで発達障害に関する検査は止まっていますが)
だからこそよく眠って脳を休めることが、普通の人よりも一層重要になってくるんですね。
生きづらい人は、常に疲れている
コラムでも書きましたが、発達障害やHSPなど生きづらい特徴を持つ人は、外的刺激によって常に疲れていると言えます。
SNSももちろんそうなんですが、生活全体を見直してほしいんですね。そして可能であれば、仕事や学業をできるだけ自分に最適化してください。
仕事や学業は、選び方がいちばん大事なんです。理想はいい職場を見つけることで、いい職場とは人間関係も含めて「その作業を楽しく続けられること」です。
よく、好きなことを仕事にするとギャップに苦しむというのは、理想と現実の違いだけでなく、好きでも「向いていない」可能性があるのです。
仕事というのはほぼほぼ作業です。そこにストレスを感じていると、仕事そのものがストレスになり、脳が疲労してしまいます。
だから、いくらでも作業ができる仕事が理想なのです。
SNSが絵描きの全てではない
本題。Twitterのいいねリツイート、フォロワー数。ついつい追いかけてしまいますよね。もっとくれー、と。
イラストは描くんだけど、SNSと絶望的に相性が悪い人というのは実際、いると思います。だからこそあなたは苦しんでいるのかもしれません。
その理由は前述の発達障害、または生まれ持った性格特性であったり。だからって、絶望しないでほしいです。
ほとんどの絵描きはTwitterかPixivを利用していると思います。だからこそ、そこが全てだと思ってしまう。でも、安心してください。発表の場はたくさんあるって、誰しも知っているはずです。詳しくは別の機会に。
誕生日絵・記念日絵・絵師のためのタグ・・・
とくにTwitterには絵を見てもらえる機会が溢れています。そしてその機会の分だけ、反応が少なくて絶望する可能性もあります。機会と絶望は裏表の関係なのです。
そして、見てもらえる機会を逃したり、あえてメンタルヘルスのためにスルーしていると、いざ誕生日絵が流れてきたりして「みんな頑張ってるなあ」「俺はキャラへの愛を表現できなかった」「置いていかれる」と焦る。
誰かが描いていて、自分は描いていない。その差に絶望する。
そして脳を疲弊させていきます。
言わさせてもらいます。こんなこと感じる必要性、本来ないはずです。
SNSの正体はスロットマシーン?
SNSは、期待に対して、ある時はがっかり、ある時は最高の結果を返してくる「ギャンブル」に近い特性を持っています。
人がギャンブルにハマるのは、その不確実性が原因だと言われています。いつも勝っていたらすぐ飽きるし、負けるからこそ勝った時興奮するわけですね。
SNSも同じように、様々な不確定要素(インフルエンサーがリポストしてくれるかどうか、閲覧者の気分といった不確定な変数群)によって、我々の脳を支配する危険な要素があることを、ご存知でしたでしょうか。
いいねが40、その次のイラストが150、その次が300、500、1000、1万・・・
こんな風に成長曲線を描ければ最高に「気持ちいい」わけですが、実際そんな風にうまく行きますか?
不確定だからこそ、「次こそは」と人はハマっていくのです。
その結果が不眠だったから、僕はしばらくやめとこう、と思いました。
いいね・フォロワー数は正義なのか?
快楽以外にも、危険は潜みます。多くの人が数字が大きいほうが正しいというバイアスに支配されているからです。
ラーメン屋のレビューがあったとして、レビュー数500で星4の店と、レビュー数3で星5の店、どちらを選びますか?僕は前者を選ぶと思います。
極端な例を出しましたが、どうも無意識的に大きな数字正義なところが我々にはあるように思えます。
いいね・フォロワー数は実績であって、過程やその人の実力を必ずしも反映しません。さらに言えば実力と趣味って、そもそも関係性あるの?そういう話です。
実際には、タイムラインにはおびただしい数の「数千~数万いいね」のイラストが流れてきます。そこに載らないイラストの存在は、タイムラインを眺める人にはあまり意識されません。
数字が正義なのか。これはSNSに苦しむ絵描きにとって至上命題と言えるでしょう。
フォロワーよりも実力があったほうが楽しい
また極端なことを、と言われそうですが。
どっかで挫折するよりも、描き続けて描き続けて実力を手に入れたほうが、きっと楽しいですよね?
描けるものが増えたほうがイラストは楽しいです。服の皺。瞳の鮮やかさ。髪の光沢。それら要素を一つ一つ高めていくことが上達です。
SNSがなくとも描いていくすべを、SNSに苦しむ人こそ手に入れるべきです。
最初にも描きましたが、趣味そのものを否定して投げ出すと、空いた穴を埋めるために苦労することになります。それは大変な作業です。
それに、実力があれば仕事は手に入ります。
いまならココナラ・SKIMA・MUGENUPなどなど。フリーランスで食っている人も少なからず存在します。
果たして、数字こそが希望なのでしょうか。このことはよく考えるべきでしょう。
結論:SNSはほどほどに
ここまで4000字近く書いておいてなんですが、結論から言えばSNSとの付き合い方は十把一絡げにできないくらい、色々あって当然だと思います。だからこそすっぱりやめる必要もないし、無理に食らいつく必要もないのかなと。
メンタルヘルスに支障が出ている人は休止して、しばらく考えてみましょう。
僕は自分の気分と向き合いながら、様子を見たいと思います。またネット上でイラストを見かける機会があったら、よろしくお願いします。
追記:ここからは僕なりのアップデート情報です。
この記事に関して思うところがあったため、追記します。ここから先はその後立ち直るまでを書いてみました。続きが気になる、どんな心変わりがあったのか、読みたい方は有料ですが、「投げ銭」のつもりでどうぞ。
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