![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145300195/rectangle_large_type_2_9cc07c6eeae51354cda85452ad596475.jpeg?width=1200)
七十二候 梅子黄(うめのみきばむ)
![](https://assets.st-note.com/img/1719410014751-pafGSOSzK0.jpg?width=1200)
七十二候「梅子黄(うめのみきばむ)」
二十四節気でいう芒種(ぼうしゅ)
最後の週
これが終わるとついに夏至です
大黒摩季です
つまり「夏が来る」(もう来てます)
芒種ってなんだったのっていう話ですが
要するに稲作に切り替わるタイミングです
(芒てのは稲穂の先端のことです)
この時期の特徴はめちゃくちゃ雨が降る
梅雨入りもだいぶ前から始まってます
妙にこの時期に梅の名前がちらつくのも
無関係ではなく、やはり梅が熟れる時期が
ちょうどこのあたりだったりします
ちなみに旧暦は中国からの輸入ですが
中国大陸側ではこの時期、雨が少ないので
「反舌無声」つまり舌が渇き声が出ない、と
言うそうです
つまり日本と中国のまったく異なる環境で
同時に収穫期を迎えるのが梅というわけ
当初は燻製として日本に入って来たらしく
見た目は真っ黒!なので食べ物というより
薬丹のように見なされていたとか
事実、これほど抗菌・殺菌力のある
食べ物もそうないですからね
スーパーアルカリ・フードです
その後、日本では武士の気付薬代わりの
携帯食になりつつ、庶民の食卓やお茶
果てはおせち料理に
登場するまでになりました
1~3月の間に花をつけ
6月頃に実をつける梅
桜よりも早く咲いて遅く散る梅は
見てもよし、食べてよし、飲んでよし、と
三方良しで優秀ですね
しかしここでいう「きばむ」梅は
食べてよし、の方の梅っぽいです
というのも、いわゆる青梅と呼ばれる方は
食べるにはまだ固く、専ら梅酒に代表される
ように、漬け込んでお酒にする用途の梅
これが徐々に熟れて黄ばみを見せるように
なって始めて、梅干しの方にも使えるくらいの
柔らかい実になってくるわけですね
おそらくですけど
「熱・冷・湿・乾」っていう
紀元前4世紀の古代ギリシア「医学の父」
ヒポクラテスの説がそのままぴったりだと
思うのです
湿ってて蒸し暑いこの時期は
乾物(かんぶつ)からエネルギーを貰いつつ
食べ方は冷たっぷりがぴったり
おすすめはやっぱり潰してジュレにして
きゅうりと合えて、刺身と一緒に添えて
食べるか、サラダに和えたり
わかめや昆布と和えて冷ややっこにしたり
でしょうか
せっかくだから涼しくも
身体がばてないよう乾物を入れて
きっちりミネラルを補給するのがポイント
![](https://assets.st-note.com/img/1719409980597-lnI6Qa364z.png?width=1200)
梅の実は 人目につかずにみのってゆく あのようにわたしも 身うちに溜った青い酸い思いを 誰にも気づかれずに うすめることは できないものか まろやかに熟することは できないものか