240文字
朝日に照されている思いは浮遊して今ここにある
そうっと窓辺に掛けた白
目の前にある一日
そういえば
あなたとは目の前で出会ったね
横でも後ろでもなく
私はたしかに
あなたと目の前で出会った
あらゆる音を吸い込むのは白色だという
朝の雪景色
この世界の境界は綿飴のふわふわと消えていく
過去も未来も曖昧な色味に消えて
いつか甘い色
黒の白さを知ったなら
きっと五月の熱をも奪うだろう
あなたは白い
その心が白い
ここは黒くても
あなたは白い
埋めつくす白の綿は
地表のその体温に溶けて
ふるえる想いはあなたに届かない