億光年の涙
すべては交わりあう
粒子のような世界で
あなたもわたしもきれめなく漂う波のようにいて
不可分なあふれるほどの愛
境目を探せどひとりがすべて
渾然一体の宇宙の紆余曲折
孤独だと思いますか
孤独なままで存在できないのは
あなたを見守る眼差しがどこかに必ずあるから
去ったあなたを思い出すなら
星空は見上げるたびに突然現れる
思い出のゆりかご
星の川の流れは
あなたの眼差しがあるから
あの夜空の遠くむこうにあるようだ
月の光のしずく
あなたの眼差しがあるから
ポツリと落ちてくるようだ
涙
わたしの眼差しがあるから
あなたは涙を流しているようだ
見守ることは見守られること
孤独だとしても
本当に孤独だと強がったとしても
誰しも孤独ではいられない
ひとはつながりさかいめがない
流れた涙は星のかけら
星のかけらはあなたも私も
胸に秘めているものだ
星のかけらでひとはできていた
それでもまだ孤独だとして
孤独に生きられるのだろうか
待っていたんだ
何億光年のわたしもあなたも
光にすかしてみて
泣きながら世界はうまれた
泣きながら世界にうまれた
何億光年もの涙のわけを
両手にいっぱいにかかえたまま
秋の深まりを感じます
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