はかないの花
こころのうちに言葉が咲いては
色とりどりの花薫る
摘み取ったなら消えてしまうほどに
色とりどりの言葉はあざやかでいてさみしい
あざやかなのはじつはさみしい
昨夜に見た夢はどうでしたか
おぼえてますか
幸せな気持ちになったのならよかったけれど
朝日のなかで歩みをそうっと進めたときに
それと忘れてしまうほどの淡い色で
夢とは色をまとって舞い降りた昨日のこと
あざやかなのはじつにさみしい
今日がはじまると摘み取っていくのです
跡形もなく言葉の花たちをその夢をまた今日も
こころのうちに言葉が咲いては
そっと、ときに荒々しく摘み取っていく
あざやかなのは
はかないの花
優しく声をかけてくれたあの人も
もう忘れてしまうほどに
こころのうちに咲いた言葉は淡い色
夢から目覚めても色彩は淡くて脱がせたい
はかないの花落ちる
心のうちに言葉はいつも咲いていたけれど
はかなく散りゆく青のように消えてゆく夢の人
あざやかなのはとてもさみしい
脱がせたいのは言葉ばかり
はかないの花
いただいたお気持ちは、noteの街で創作に励まれている次の方へと循環させていこうと思います。あなたの作品を見たいです。ありがとうございます。