マガジンのカバー画像

夢のスケッチ

85
詩のALBUMです。好きな自作詩を収録しました。
運営しているクリエイター

#詩的散文

画用紙

画用紙をきりぬくと なんでも生まれてくる 何度でも生まれてくる 創世記 画用紙をみていると あなたのようだ なんにでもなれる 何でもいいんだ あなたはきりぬく 画用紙をまえにして なにを作ろうかな 何でもいいんだ こころのハサミで ぞうさんをきりぬく 色をぬろうよ 青い色で こころのハサミで 好きなようにきりぬくと こころのそこがあったかくて 手の届くところに ぞうさんが青いだなんて いいことだ 色はにじみでること 心がしたたること 自由な色で画用紙を きりぬくた

飛行機雲

飛行機のほどけた帯のシルクが 青い大空に 突如現れて 見上げるあなたを 旅路へと 誘う直線上の彼方の 懐かしのふるさとの 心にある風景画を 人は見出だすのだ 何万色の帯模様に 航空機の帯留めは 遥か彼方のシルバー 宝石の輝きが見えたら 大空を見上げて 宝石の輝きが見えたら 白い帯に 夢をみるのか 朝月のそばをよこぎる帯に 輝きを見出だして 想う おおらかな気持ちでいたい まちがえても引き返すことのない人生 悲しくてうなだれて失くした夢の続き すべての私をシルク

そのままで

青空はそのままで ほめてほしい 雨の日には すみませんよりも ありがとう こんな私でいいのかな そんなあなたに青空は いてくれてありがとうと 微笑みをくれる ころんだあの日も青空だった けがをしたんだね 痛かったけれども 明日はきっと治ることを 約束してくれたのがあの空だった もしもはない あるのはあなたと いまの大空 青い空はむこうがわまで 今のあなたそのものだ 鳥が渡る 飛んでいけ あの日の心も抱きしめて 青が舞う 明日への足どりも軽く いつも

桜の言葉

『ここに生まれてここに生きて 僕は此処で四季を見送るのだ。。』 春の陽気 川面を見ては鳥の声をきく 朝日に照らされて お日さまの歌を唄い 夕暮れの隙間には オレンジ色の雲を見送る シリウスの出番がくる紫の夜空 僕は月に願う あの子が笑うように 明日は笑顔でと願う しずかに闇が見つめる舞台に くろねこの歌声と いつもの犬の哀しき遠吠え きこえてるあいだに 僕は眠る 眠りにつく 明日の朝も そのつぎの朝も あの子が通学するのをみた 春も夏も 秋も冬も 雨の日 風

プロフェッショナル

愚痴を吐いた 文句を言った 誰しも誰それの 文句を言っていた 格好良いものでもなく 決して CRMは無為に思えた そんななかで 多忙を極める 身を削りながら働くけども 誰かのためになると思えばこそ 身を削りながらの 安全を確保するのだ 終わりは見えずに続く闇夜 不規則な生活 プレッシャーと共に メンタルは圧縮空気 押し潰される前には 青い大空を駆け巡っていたのに 未曽有の事態は 私のエマージェンシーが通じたのか 暇な癒しのひとときが 人らしい生活をもたらしたこと 感謝し

あなたにすすめたいことがある もっと道を もっと道を知ろう 道のことを もっともっと知ろう まっすぐにのびた道を歩みながら ふいに曲がって交差して 上ったり 下ったり 道の行方は気にせずに もっと道を知ろう 脇にそれたり 複線になったり 旧道が新道に代わったり 生活を支えたり 急な出動を見送ったり もっともっと知ろう お茶にも道があり 武にも道があり柔らかで 剣も幌呂に弓なりに道もある 華にも道が、香りにも 邪の道も正しく道も 理にも義にも道が倒置してある 徳にも

この街にはきっとあるのだろう やさしい木々 おだやかな小川 夕空に仲良く雲の 旅する落葉の 舞う公園のベンチに 憩いあう人の笑顔 誰もが疲れたら 帰ることができる あたたかい家の明かりに 夕食のカレーライスのとても いいにおい おなかを鳴らすことの 些細な幸せいっぱいの帰り道 あの母さんの後ろ姿が 台所に見えた安らぎが あちこちの家の明かりにも そうっとただいま。。 悩んだ時期にもやさしい声の 聞こえる方へ 歩いていくと それでよかった 明るい方へと。。