山伏修行その5_魂のかたちで
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こちらのつづきです
名前を失くした夜の事を、なんとなく気にしながら過ごしていたら、同じお行に入っていた女性からメッセージをもらった。
私が "おたち" を任命された時、周りを見渡して、えっ本当に?あの女性の方が若くない?と思った方からだった。
※おたち、は参加者の中で一番若年の女性が務める事になっているんです
ご一緒させていただきありがとうございました〜、あの時はどうも〜助かりましたー、なんてやりとりをいくつかしてから、修行から戻り、いつも通り3人の子供達と格闘しています。ときたので
"〇〇さん、修行中はひとりの少女に見えました"
とお伝えしたんです。
見た目も可憐だったけど、醸し出されるものが若々しく本当につるっとしてかわいらしかったので。
そうしたら
"ふみこさんの言葉、心からありがたいです"
"私は出羽三山の神域に入るときには、母親である自分、〇〇(苗字)という家を背負った自分、様々な肩書きを外して生まれたままの魂で入るように心がけています。ですので、下の名前で呼んでいただき、肩書きを外した姿を見通していただき本当に嬉しいのです"
"ふみこさんが初めてです
すてきな魂をお持ちですね"
ですって。
そんな事言われて大喜びしたであろう自分の姿が目に浮かびます…
でも、あの夜感じたことを考えていた時に
このメッセージ。
彼女のおかけで、スッと線が引かれた感じがしました。
同じところで修行をしても、一緒にいるメンバーによって全く違うお行になる。
というのは、山伏の仲間が口を揃えて言う事でもありますが。
今回私は、彼女のその
「生まれたままの魂で修行に入る」
という心がけに影響されたのではないかと思うのです。
当然行中は無言なので、どういう心持ちでここに来てる、とかそういう情報交換は無いんですが。
山伏名は戒名にもなります。
なので死んだ時は卒塔婆にもなる金剛杖に山伏名を書いておく。
『瑛扇』という名をいただいたときに、私のもう一つの名前、というものにいまひとつピンと来てないというか、そんな感じだったのがいきなりクリアになった。
これは魂の名前なんだなって。
三代史子、という名前を失くす。
という感覚は、私自身が魂のかたちへ戻ろうとしていたのか。
彼女のおかげで言語化出来たこと、改めて、ありがたく思います。
つづく
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