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アメリカでバーチャルスクールの先生!?

みなさま、お久しぶりです。米オクラホマ州の小学校で特別支援教育の先生をしています、ミスセガワです。わたしの学区では、パンデミックに伴って、対面式の学校の他に完全バーチャルのカリキュラムも導入されました。新卒から3年間はキンダーから3年生までの対面式のスペシャルエドを教えていたのですが、学区からのオファーを受け、今年は完全バーチャルスクールの、しかもキンダーから6年生のスペシャルエドを受け持っています。二桁の足し算引き算、時計の読み方、フォニックスを教えていた去年までから一変して、最大公約数とかネイティブアメリカンの歴史とかまで教えています、とほほ。

子どもは対面式の学校に通うかバーチャルか、選べるってこと〜?という質問ですが、そうなんです。わたしの学区は2学期制(8月から12月、1月から5月)になっているのですが、学期初めに対面式か完全バーチャルか、保護者がアプライします。完全バーチャルを選ぶと、Chromebookが配布され、学区が導入したオンラインのカリキュラムに添って自分のペースで勉強していけます。(ネット環境が整っていない家庭は、学区でホットスポット、ポケットWi-Fiも支給されます。)もちろん、各学年バーチャルスクールの先生がいるので、わからないことがあればメールや電話、zoomで質問ができます。また、特別支援教育のサービスを受けている子にはさらに特別支援教育の先生がつきます(わたし。)もちろん、対面式を選ぶ家庭が大多数なのですが、州、カウンティーのコービッド感染者数によって対面式になったり、オンラインになったり、と、行ったり来たりしているので、少々不安定。日本の学校システムに当てはめて説明すると、市がバーチャルスクールを統括していて、市内の学校から先生を募り、各学年に一人バーチャルスクールの先生に充てる。なので子どもは、バーチャルスクールを選んだ場合、担任の先生は必ずしも校区内の先生とは限らない。対面式のいつも通りの学区内の学校に通うなら、通常通り。ただ、コミュニティーでの感染者数が増えて自宅待機になると、そのまま同じ担任、クラスメイトとズームで授業を受けられる。という感じです。。。

さてさて、バーチャルスクールにアプライする家族層ですが、もちろん、子ども自身があまり強い免疫を持っていなかったり、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでてウイルスを学校から運んできたくない、とか、あとは対面式だと対面式とオンラインを行ったり来たりするので、トランジションに子どもや保護者が対応できないから今年は完全家でバーチャル、といった家庭など、様々です。ダークな理由な家庭も一握りあるのですが、それはアメリカ社会の闇なのでまたいつかの記事で。完全バーチャルにはもちろんメリットとデメリットがあって、家庭環境で向き、不向きがあるので、一様にお勧めはできないですが、色々な思想、意見、権利があるこの国では、オプションがあるのは良いことだと思います。基本的に学期途中での異動は無し、とはしているのですが、バーチャルスクールは親が子どもの勉強を見てあげる部分が多いので、学期途中に諦めて対面式に戻る家庭がちらほらいました。

バーチャルスクールで使われているカリキュラムですが、一つのポータルで、ELA(English Language Art)、算数、理科、社会、テクノロジー、美術、と体育があります。低学年向けのものだとゲームみたいになっていて、ユニットをコンプリートするとアイテムがもらえて、ミニゲームもついていて、こなしやすそうな印象でした。美術、体育だと、実際にプロジェクトを作って、その写真を撮ってアップロードしたり、身体を動かしてるビデオをアップロードしたり、と、なかなかおもしろいものも。他の科目も、ドリル練習ばかりじゃないカリキュラム構成でとても良いと思いました。基本的にはバーチャルでレッスンを読んで、聞いて、そのままバーチャルで練習問題、という流れですが、難しいユニットだと、先生が実際にzoomでもっと分かりやすく説明したり、先生がレッスンのビデオを作ったり、もします。やはり各家庭、テクノロジー得意不得意があるので、学期初めは、どうにするか分からない、という電話が毎日あって、アップロードされる課題が違うサブミッションボックスにいたり、はちゃめちゃでしたが、みんなの適応能力に脱帽。あとは高学年にもなると、親より子どもの方がテクノロジー長けてたりしますよね。先生側からだと、それぞれの子どものプログレス、ペースがバーグラフで見られたり、得点だけでなく、どの課題に、どの問題にどれだけの時間を費やしたかも見れるので、ストレングスやウィークネスをピンポイントしやすくなっています。

あとは、子どもがソーシャライズできる時間も大切なので、バーチャルの先生方は週に1度、ランチバンチといってzoom越しでみんなで楽しくランチ食べよう、みたいな企画をしたり、バーチャルでミュージアムやファクトリーにフィールドトリップに行ったり、などもしています。こちらは必須ではないのですが、必須カリキュラムだけでなく、アクティブにこういったものにも参加できると、バーチャルスクールも楽しくなりますね。

特別支援教育のサービスですが、個々のニーズに合わせて、週に1度、保護者と10分間面談でプログレスをモニタリングしたり、30分間の1対1セッションを週に1度か2度リーディングや算数を一緒にしたり、と様々です。ADHDや、学習障害の子どもには、20問のテストが10問だけだったり、選択問題が四択から二択になったり、70点以下の課題はやり直しができたりと、アコモデーションもオンラインのカリキュラムで設定できます。スペシャルエドにも対応しているカリキュラムなので、とても使いやすいです。

バーチャルスクールならではの苦戦だと、11月にアイスストームで、街の大きいエリアで停電がありました。長くて10日ほど、電気が無いエリアがありました。電気が復旧した後も、インターネットが完全に回復するまでに数日時間がかかったので、当たり前ですが、その期間はバーチャルスクールは全く機能しませんでした。

バーチャルスクール、どうでしょうか?先ほども言ったように、各家庭思想が様々なので、対面式かバーチャルか選べるのはとても良いと、個人的には思います。自宅待機期間中も、学校を対面式に早く戻して、という声と、何百人も子どもが一つの建物にいるのはリスクが高すぎる、という声と両方あったので、それぞれのニーズ、フォーカスで各家庭にあった学習環境を選べます。

P.S.トップの写真ですが、去年保護者にギフトしていただいたマグです。QUEEN of the KIDーDOM、キングダムではなく、キッドダム、かわいくないですか?子ども王国の女王(直訳したらちょっと迫力w)って感じかな?

最後に、わたしのクラスルームのアマゾンウィッシュリストのリンクも貼らせていただきます。Thank you in advance!  https://www.amazon.com/hz/wishlist/ls/3DKA92281NWN?ref_=wl_share


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