持続化給付金はあんまり喜べない制度である事に気がついてしまった。
札幌で個人経営のBARを営んでいる岡山和也と言います。
前回のポストが過去一のPV数だったので
その派生で今回は、4月8日に発表された経産省のパンフレット
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ
の24ページについて、仮説を元に説明していきたいと思います。
が、実際にいつどういう流れで給付されるのかとかそういうところまではまだ決まってないそうですが、「あなたがもらえる金額はいくら?」くらいはなんとなくわかると思います。
※僕は個人事業主なので、法人には当てはまらない内容を含んでいます。
※飲食店ベースの話なので他業種の人はつまらないかもです
※やや批判めいたことも書きますが、気にしないで
※編集なしの駄文ですのでご容赦ください
まず先にこの給付金の概要として
感染症拡大により、特に大きな影響を受けている事業者に対して、
事業の継続を支え、再起の糧となる、事業全般に広く使える給付金
を支給します。
と、ありました。つまり、困ってる人に金を配って「これでなんとか繋いでくれやい」という制度であります。報道を見ると多分ですがほとんどの人が「まじ!100万もらえるの?いいなぁー」とか「やったラッキー!」とかそういう感想を持ったのではないでしょうか。
自分はすぐに人を信じたりしないタイプなので
とりあえずこの100万の裏側を探る事にしました。
第一印象は、いい政策だと思う。お金配るんでしょ。でもね、結構もらえるハードルが高くて、不正受給とかでの返納とかも多いだろうなー。この政策の全体の予算は2兆3176億円だそうです。
2014年時点で日本に存在する小規模事業者及び個人事業主のトータル数は375万社と言われていて。
超単純計算すると
2,317,600,000,000円÷3,750,000社=616,382円
となり国内の小規模事業者及び個人事業主に満遍なく60万くらいは渡る計算ですよ。
ま、でもですねもらえない人も出てきます。
給付される条件はこちら
【給付対象者】
中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事
業者等、その他各種法人等で、新型コロナウイルス感染症の影響
により、売上が前年同月比で50%以上減少している者
とな。
まず売上50%減ってるって時点で業種業態が限られます。
例えば
観光客をメインターゲットとした30席くらいの居酒屋なんかは確かに売上が50%減とかはざらですよね。心中察します
でも、昨年対比50%減の事業者って
もうすでに結構きついでしょ
そこに100万あげてもなー、嬉しいけど、再起に使う金でしょ?もうちょっとくれよって、思うだろうなー。
まぁ、そこでこの表です
これは僕が作ったのですが
まず
1番左の列が年間売上のモデルね。
2番目の列はその年間売上を12で割ったら、の数字
3番目の列は昨年対比50%切った3月と仮定してアベレージの数字を2で割ってます。←季節指数とかそういうのは無視でお願いします
4番目の列は、じゃあ今年は年間でいくら売るんだろうと考えた時、昨対60%と仮定した数字。
5番目の列は実際に受けられる給付額
6番目の列は差異ですので、まぁ「ありがたい度」とでもしておこうかな。額が小さければ小さいほど「ありがたい度」は相対的に高いと言えます。
それではまず
ありがたい度が一番高いのは、2019年度売上100万円の事業者です。
でも待ってください、まず年間売上100万円の事業は、それ仕事って言えないし、学生でもバイトで稼げる額。ハンドメイドアクセサリーとかを売って、「これが私の仕事」などと仰られる奥様とかがここに入るのかな。
そもそも専業で100万以下の売上なら確定申告もしなくて別にいいし、消費税すら支払いの義務はない。開業届けも出してないでしょうから、つまり事業とは言えません。開業届けを出しているかどうかっていうのは、まだ給付条件には記載されてませんが、事業性の高いものから選ばれるべきなので、開業届けを出していない事業は認められません、とか備考欄に入りそうな文言だな。
しかし、今年の売上が50%減なら現時点ではもらえるとのこと。
実家暮らしで、独身で家に家賃くらいしか入れてないけど、昔から手先が器用で、たまたま友人の結婚式用に自作したピアスが去年インスタでバズって、10個くらい作ったら速攻売り切れて、形だけは夢だったアクセサリー作家になれた!ミンネでも結構好評なのよ☆だけど、彼氏もいないし、今年40だし、シミもなかなか消えない。これからの人生どうしようかな。。。
なあなたは!給付対象かもしれませんね。
現実的な話に戻りますけど
小さなBARのフォーマットとして一人でやるのに以下の条件って成功の第一段階何ですよね僕的に。
◆従業員は自分時々バイト
◆席数20-25席
◆客単価3000円
◆(年商960万円)月商80万円
1日3万ちょっと売って、忙しい週末はバイト使って少し頑張って
4週6休とる、みたいな。
この表で言うと
下から2行目のモデルが近似値
月80万売る店が40万しか売れなかったら確実に赤字でしょうね。
損益分岐は60万くらいと仮定しても1ヶ月だけで20万の赤字はきつい。
ちなみに給付額の算出方法はこう
前年の総売上(事業収入)— (前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)=給付額
そこで、でも5月中に100万もらえるのかー
まぁ、ラッキーですよね、焼肉行こう!とかなると思う、一時的にはね。でも待って、今後の不安も続く中、再起のために配るお金が100万円だと?
すくねーw
この表の「ありがたい度」ではかると、ハンドメイドアクセサリー独身女が一番旨味ある制度ってことがわかりますね。
まぁ、つまりはね、消費税もろくに納めてない奴が国から金もらおうとするなってことだね。
1000万売るノウハウを持ってる人が昨対50%切って、年間売上も60%くらいになっちゃって、苦労はめちゃくちゃするだろうけど
100万円しか支給されないなんてあんまりだ、と思う気持ちもあるけど。
むしろ再起のための給付金とか言わないで欲しいわ。
こずかいやるよ、くらいのカジュアルな給付金にしてくれ、そうじゃないと
国と、我々小規模事業者の温度差を感じるだけで、悲しくなるわ。
また、給付申し込みに対しても、必要書類の記載内容って結構簡単だと予想してる。
証拠書類ですら捏造できてしまうし、めんどくさい人はそれすらやらないんだろうけど。申し込み方法もまだ公表されてないけど
Jグランツでしか申し込めないようにして、ITリテラシーの低い人はもらえないようにして欲しいね。
インターネット使えない人が生きていける時代じゃないからねー。紙で書いて持ってこい→面談、とかの流れだったら、こんな制度絶対混雑するでしょ、そこでお金と一緒にコロナウィルスも一緒にもらいました、なんて事にもなりかねないですし。
不正受給者急増して、そいつらによって経済に刺激が生まれるかもしれない大変素晴らしい制度についての所感でした。
今日はここまで